弟の家庭内暴力で、家の中で自由に過ごせなくなった私は、姉妹用の部屋にほぼ軟禁状態になった。


朝食はもちろん食べられず、昼食は会社で摂れるが、夕食は家族と一緒には摂れなかった。夕食は母が小さなお盆にその日の夕食(私以外の他の家族に提供されているものとほぼ同じ)を乗せて、2階まで持ってきてくれていたが、そもそも家族と一緒に夕食を囲めないと言うのがまず異常である。


しかも、おかわりができないので、この頃の私はどんどんと体重が落ちていた。いわば座敷牢(姉妹部屋)に閉じ込められて、決まった量の食事しか摂れない状態が続いたために、1番痩せていた時で適正体重からマイナス9キロだった。


私宛に届く郵便物も、私が開封する前に、弟が開封して中身を確認し、ほとんどの場合が粉々に破られているか切り刻まれて、玄関先に散らばっていることが多かった。


私が定期購読していた雑誌(1000円位)も、真っ二つに破かれて、玄関先に散らばっていたので、惨状を見た瞬間に涙がボロボロ出てきて言葉で言い表せない位悲しかった。


当時、自腹で華道を習っていたので、玄関先に生花を飾っていたが、それも全て引き抜かれてズタズタにされて、玄関先に散らばっていたことも何度もある。


お気に入りの本は弟にパクられ、お気に入りのポスターも破られ、ある時には殴る蹴るの暴行を受けたりもしたが、弟が謝ることも弁償することも病院代を払うことも一切なかった。


1番辛かったのは、家での居場所は座敷牢的なところしかなく、そこに閉じ込められっぱなしなので、家族と話をすることもできなくなってしまったことである。


この状態だと家族との同居を諦めて、実家から出た方が良いが、収入が低い上に住んでいたところが都会だったため賃貸もかなり値段が高く、なかなか思い切った行動が取れずに何年も我慢することになってしまった。


家庭内で起きた事は、今に至るも全て泣き寝入りである。


私が弟にされたことを、もし家庭外で行った場合に認定される犯罪としては、器物損壊、窃盗、暴行、脅迫あたりだろうか。