高卒の資格を取らなかったことで、弟はかなり学歴コンプレックスを抱くようになった。これが弟が高校に行くべきだったと考える1番の理由だ。


大検を取ってすぐに大学に進学したのであれば、大学が最終学歴になるが、大検で終わってしまうと世間の認識的には中卒でもないし、高卒でもないしと言われる状態になってしまう。


長年、高校を卒業していないと言う負い目を持ち続けてしまったせいか、弟は大学に行くことに加えて、ものすごく偏差値の高い有名大学への進学にこだわるようになり、現在でも大学は自分に箔を付けるためのものとしか考えていない。


結局、弟は自分の実力を一切顧みず、[偏差値の高い有名大学でなければ行く値打ちもない]と言うような価値観にどっぷりハマってしまい、自分で自分の首を絞めるような状態を続けてしまうことになる。


弟はもともと勉強が好きではなく、知的好奇心も低めで本も全く読まず、勉強を続ける集中力もない。何より努力が好きではない。こうなると結果は見えている。


当時、もともと父親の部屋だったのを弟の大学受験のためと称して1年限定で弟に明け渡したが、大学受験を失敗しても、弟は父から分取った部屋を返さず、結果的にその部屋は永久に弟のものになってしまった。


今思い返せば、この辺から弟の言動がおかしかったように思うが、家族全員、精神疾患に対して理解がなかったため、弟の精神がおかしいとはなかなか気づけなかった。