私に大きな影響を与えた本で、ベストセラーゆえに読んだ方も多いと思われる。人類誕生から現代社会に至るまでの歴史を客観的かつ俯瞰的にまとめた名著で、なぜホモサピエンスは他の生き物を差し置いて地球をこれほど支配するに至ったかがよく分かる。一言で纏めると
ホモサピエンスは虚構(実体のない想像上の物事・秩序・概念)を考え・語り・見ず知らずの個体間で共有する能力を7万年前に獲得したことで地球史上最大の発展を遂げたということ。
私がよく持ち出すキーワード「虚構」とはこのことを指す。社会に山積する諸問題の解決や改善を妨げている大きな原因が現代人が現実と虚構を見分けられないことにあると私は考えている。
これを読んで理解すれば本当に世界観が変わるため、特に学生や若い人は必ず読むべきだと思う。田舎の図書館でも所蔵されていることが多いので、買うのが面倒くさい人も騙されたと思って読んでほしい。