茂原市内散歩 その3 | らんまるの街道歩きブログ

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街道など長距離の行程を歩くには著しく不向きだった8月29日()、主に古い商家(跡)を目当てに茂原市内を散歩した歩き記事のその3です。

 

この日の歩行ルートは↓。歩いた距離は7kmくらい。

 

その2では、一宮川の支流である豊田川に架かる亀齢橋を今まさに渡らんとするところまでをご紹介しました(↓再掲)。

 

橋を渡ります。左右どちらにも歩道があるからどちらの景色も激写することに決めました。まず右側(北側=上流方向)!

高度の低い、でっかい雲が目立つ日ですねえ。この川沿いの感じ、やはり先日歩いた同じ豊田川の上流に通じる雰囲気がありますね(↓再掲)。そりゃそうでうよね、2km弱くらいしか離れてないし。。

 

そして下流(南方向)。向こうに見えている橋のすぐ向こうで一宮川に合流している様です。

こんなに暑くなければそちらまで行きますが、歩き始めて30分、そろそろ予定していた涼みポイントに入る時間が迫っているので、パスします。

 

橋を渡ると左側に見えてきたのが、以前笠森観音に行く際にバスで見た覚えのある古民家。  なのですが、、

やたらと建築関係の物資が周りに溢れてる様に見えますね。

そして見事な錆びっぷりです。

 

これはどうも民家というよりは何か物置の様に使われていますね。

今、改めてGoogleの地図をだいぶ拡大して見てみると「モバラ、ベニヤ倉庫」と分かったような分からない様な施設名が書いてあります。

 

うーん、よぅ分からんのですが元々一階は店舗(建築とかの会社系かなあ)だったのを今は倉庫として使ってるんでしょうね。

 

↑の写真の右端にすでに見切れていますが、そのすぐ隣は不思議な感じのする赤いトタンの小さな建物でした。

こちらもトタン仕立てではありますがやはり方形に似せた寄棟造りの屋根になっており、勝手ながら「外房式寄棟造り」などと呼ぼうかと。

(内房にもある場合は房総式に改称します)

 

こちらは道路に面した側が一面トタンで塞がれていますが、元々店舗だったのではないかと想像しました。

 

更にその隣はもう茂原交差点の南東の角に位置する建物になりますが、これがまた立派な商家だったりします。

「全国法人リスト」というサイトで「商社」として登録されている様です。こちらは入母屋造りですが、屋根は少し曲がっている起り(むくり)屋根ですね。

 

角地を取ってるだけあってなかなかの風格ですね。

 

道路向かいに当たる、茂原交差点北東の角地にはまた別の出桁造りの旧商家が立っていました。

閉め切ってしまった一階店舗部分の木戸には「がんばろう茂原」の文字が貼られていますね。

 

少ーしだけ二階の屋根がU字に撓んでいるように見えます。

古い商家などが並ぶ町並はどうやらここでおしまい。ここまで廃業してしまった商家を多数見てきたこともあり、「がんばろう茂原」が染み入りました。

 

茂原交差点を東から西に向かって見た景色。

 

国道128号はここで右(北)に曲がっており(左=南側にもなぜか100mほど伸びています)、ここから西には商家などが無いことを以前バスに乗った経験からも知っていたので、この茂原交差点で右折をして北に向かいます。

 

因みにこの国道128号をずっと北上していくと、伊南房州通往還で通った↓(再掲)の地点を通り、

更に北上し東金の辺りで、更に北に向かう国道126号(銚子まで続く)にバトンタッチしています。

 

茂原交差点のすぐ北には、長生合同庁舎があります。

 

↑の写真の右の奥に写っているのは茂原市役所。寄って見るとこんな感じ(↓)です。

 

2枚上の写真の、左側歩道のずっと先にマクドナルドの看板が見えていますが、そこに入ってクールダウンタイム!今回は概ね40分に一度はマックなどの施設に入って涼めるようにコースを予定していました。

 

家で朝ご飯を食べて来たにも拘わらず、またマックで二度目の朝ご飯を食べてしまった後は、↑の写真の市役所のある交差点を左(西)に曲がり、国道筋から外れます。

 

少し西に進んで右(北)側を見ると日蓮宗藻原寺があります(ここは東の駐車場)。

駐車場の奥にちょっとした見ものがあるので、山門のある正面参道ではなく、こちらから参拝に入ります。

 

(尚、冒頭に貼った地図(歩く前に描いた予定地図)では、藻原寺の西にある鷲山寺から先に回った様になっていますが、当日は歩く順番を変えました。)

 

実は↑の写真のほぼ中央にも写っているのですが、駐車場の奥にあるのはこちら↓。「日蓮大聖人大銅像」、、の頭部です。

 

地面に掘った穴から顔だけ出している様に見える謎の銅像ですが、近くにあった説明書によると、資金不足でまず頭部だけ作り、今は建立資金を絶賛募集中とのこと。

 

東側から門を潜って境内に入ります。

こちら藻原寺(そうげんじ)の「藻原」は訓読みすると「もばら」ですね。

 

茂原の地名の由来は、平安時代の貴族藤原黒麻呂が拓いた藻原荘という荘園に由来しているらしく、字の通りに湿地の多い「藻原」だったのが、江戸時代に茂原という表記に変わったそうです。

 

で、この藻原寺の辺りはどうやらその藻原荘の中心だったようです。

古代の中心地だった訳ですね。JR茂原駅からずいぶん離れたところにさっきの茂原交差点があった事とも、関係がありそうです。

 

門を潜ると、どこかで見た様な日蓮聖人像が!

これ、先ほど頭部だけ見た日蓮大聖人大銅像の完成像のミニチュアなんだそうです。確かにお顔が一緒ですね。

 

こちらの藻原寺ですが、お寺のHPによると「建治2(1276)年11月12日の創立。宗祖日蓮大聖人立教開宗後、御題目の信者となった方との唱和したお題目・南無妙法蓮華経をもって「御題目初唱之霊場」ともいわれる。」とあります。このことから「東身延」とも呼ばれるそうです。

 

本堂で神妙にお参りします。

 

さすがに「東身延」!本堂の建築も実に見事です。

 

本堂に向かって右側の手前奥には茂原市の指定文化財、石像釈迦如来像がひっそりと立っていました。

この釈迦如来像には妙に惹かれるものがあり、きちんとお参りしてから激写させて頂きました。

 

この本堂から南に進み、本来の正面玄関である山門から本堂を見てみます。

 

元々あった山門は大正六年(1917)に台風で倒壊してしまい、昭和八年(1933)に再建されたこの山門はコンクリート製。

名物の多宝塔式の山門をじっくり鑑賞して、次の、目的地に向かうのでした。

 

つづきはその4でご紹介します。

 

(まだ暫く続く)