波切不動尊と成東城址 その1 | らんまるの街道歩き・暗渠散歩ブログ

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つい昨日、「暑すぎて散歩できない」「(暑いときの)休日の過ごし方を

考えなければ、などと言う記事を書いたばかりですが、

その舌の根も乾かないどころか、正しくその翌日にあたる今日、

いきなり散歩に行って来てしまいました(^^;)。

 

まあ暑くて危険なことは分かり切っているので、2時間程度の散歩。

新しく付け足した「房総・千葉探訪」というテーマでの散歩です。

房総半島を中心として、街道歩きだけではなく、単発で色々な街や

場所を訪ねてしまおう、という話ですね。

 

ずっと読んで頂いている方には何となくバレバレかと思いますが、

ここのところ集中的に房総往還を歩いている内に、とても強く

上総や安房エリアに魅かれてきた、というのが最大の理由です。

 

そしてもう一つ動機付けとなったのは、千葉テレビで放映されている

ちば美彩」という番組です。音楽をかけながら、千葉県内の名所

(花畑、名所、自然、神社仏閣)を紹介するだけのフィラーですが、

これにいたく感じ入ってしまったんです。

 

只でさえ房総往還で上総・安房に惚れ込んでる時に、ちば美彩に

煽られ、「もっと千葉を、もっと房総を歩こう」となった訳ですね。

 

初回は、まさにそのちば美彩で紹介されていた、山武市(さんむし)

成東にある不動院、通称「波切不動尊」です。

 

本日の歩行ルートは☟(クリックすると大きな地図にジャンプします)。

歩いた距離は5.8KMほどでした。

 

朝8時前にJR千葉駅に到着。

 

総武本線に乗り換えて到着したのは成東駅。

 

成東は、作家の伊藤左千夫の出身地なので、駅前には歌碑や

説明板など関連する石碑も立っています。

 

急がないと今日も猛暑が予想されているので、早期に勝負をかけて

早めに上がるのが絶対条件です。8:51に散歩開始!

 

通りには寂れた感じの店舗が多数見られました。

こちらは看板建築のクリーニング店。

 

その他にもバラック的な旧居酒屋と思われる建物や、

バラックの民家などは全て同じ通りにありました。

 

☝の写真のすぐ先で右折して波切地蔵の方に進みます。駅を出て

まだ10分と経ってないのに余りの暑さにすでに微糖タイム。

これとは別にスポーツドリンクは買ってありましたが、消耗がかなり

速そうだったので、別枠で買いました。

 

作田川に架かる昭和橋の手前辺りから、波切不動が見えてきます。

「ちば美彩」で見た通り、赤い本堂が崖に建ってるなあ。

 

昭和橋からの作田川の眺め(上流方向)。

 

仁王門前に到着。

こちらの不動院、お寺としての名称は成東山長勝寺といい、

行基が東国巡訪の際、海の難所だったこの地に不動明王を刻んで

祀ったのが始まりとされます。

 

よく知られている別名が「波切不動尊」(石標は”不動院”)。

江戸元禄期に、遭難した漁船が不動尊の常夜燈に導かれ、無事に

生還して(当時海はもっとこのお寺近くまであったそうです)以来、

「波切り不動さま」と呼ばれ信仰が篤いということです。

 

仁王門の仁王様とご挨拶(写真は吽形の仁王様)。

 

仁王門から前方の崖とその上の本堂を見てみます。

すごい景色だな。本堂後ろは標高30Mの石塚山で、その中腹に

入母屋造りで瓦葺きの本堂が立っています。

間口三間、奥行き四間で欄干・回廊を巡らせた構造になっているので、高所恐怖症にはかなりキツそうですが、折角来たので後に上がることにします。

 

まずは境内の弘法大師さまにご挨拶。

 

その奥には「成東山 不動鑛泉」の標柱があり、

 

更にその奥には、「鉱泉旅館 成東館の由来」という説明と、

その名残らしい井戸のようなものがありました。

何でも、明治から昭和初期にかけて、ここで発見されたラジウム鉱泉

を利用した温泉旅館があったという案内板には、尾崎紅葉、徳田

秋声、岡本綺堂など著名な作家も湯治に訪れ、泉鏡花の「新泉奇談」の舞台となった旅館だったそうです。

 

本堂に上がる階段の入口脇には不動明王像が立っています。

 

改めて本堂見上げるとすごいなあ。

 

☝の捨身の階段を見ると、少し先で左に直角に曲がってますが、その

曲がり角には弘法大師硯石があります。

あまりよく分からなかったのですが、この穴ずくずくの大きな石が

それなのかな?

 

更に途中で子育て水子観音のお堂があり、お参り。

なぜか「ぼけにかつ」とあるので、ボケ防止も併せて祈念します。

 

隣に見える山はこの後訪れる成東城の跡です。

 

「ちば微彩」でも見た、岩の上の小さな仏様の横を通って、本堂に

向かいます。

 

本堂を前にして何ですが、イントロの説明が長かったせいか随分と

記事が長くなってしまったので、続きはその2でご紹介します。

 

(つづく)