ゆっくり中山道を歩く第6回 熊谷-深谷(4/4) | らんまるの街道歩き・暗渠散歩ブログ

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2017年9月2日()に旧中山道歩きの第6回として、熊谷から

深谷までの区間を歩いた記事の4/4です。

 

ガイドブックは『ちゃんと歩ける中山道六十九 東』。

今回の歩行ルートは☟。

全部併せて歩いた総距離は15.6㎞ほどでした。

 

3/4では、深谷宿に入り、江戸時代から続く商家、「だいまさ」の

大きな蔵を見て感心したところまでをご紹介しました(☟再掲)。

 

その先の宿場の商店街は、閉じてしまった商店も多く、少し活気が

少な目になっている感じでした。

 

やがて、江戸時代には度々氾濫したという唐沢川を行人橋で

渡ります。橋の手前左側を少しだけ入ったところに、行人橋の石碑が

柵の向こう側に立っています。

氾濫する川を何とかするために、行人という僧が托鉢をしてこの

橋を架けたということが刻まれているそうですが、風化が進んで

読むのは少々難しかったです。

 

その先の本住町交差点で右折して北方向にある深谷城址公園を

見に行くことにします。しばし北上すると城址公園の入口に到着。

石垣の上に狭間(さま)のある城壁が復元されています。

 

そのまま石垣に沿って右側(東側)に進みます。

一つ前の写真の石垣はもしかしたら古いものかもしれませんが、

この辺のものは最近になって公園造成時に作ったものと思われます。

 

でも、城址公園として、それらしい風情になっておりいい感じです。

 

かつての御城の見取り図が☟。

 

深谷城はかつて深谷上杉氏の居城であったもので、秀吉の小田原征伐の際に開城となった、とのこと。その後家康が関東に入る際、松平氏一族の松平康直(この人は家康の異母妹を母としているので、

要は家康の甥にあたります)が入城。しかしその後深谷藩が廃藩と

なり、寛永十一年(1634)に廃城になったのが、公園として整備を

されたということです。

 

深谷城址公園の南にある福寿院金胎寺はその松平康直が開基した

とのこと。

 

ゴールの深谷駅も間近ですが、再び疲れを感じたので、公園内で

しばし休憩します。

緑豊かで落ち着いた雰囲気の良い公園です。

 

最後に石垣と城壁を間近でしげしげと眺め、街道に戻ります。

 

街道に戻ると、古い商家の建物がだんだん増えてきます。

 

街道の右側にあるきん藤旅館は、かつての脇本陣跡。

近江の藤平さんが始めたので近藤(きん藤)なんですね。表看板には

明治天皇もこちらで休憩したことが書かれています。

 

その向かいにある商家には珍しいレンガのうだつがありました。

深谷という街は、私も実業家として尊敬する渋沢栄一の生誕地で、

彼が建てた日本最初のレンガ工場があった街でもあり、こういう

レンガ造りの建物がしばしば残っています。深谷レンガは何と

東京駅の駅舎にも使われているとのこと。

 

尚、日本棋院所属の囲碁棋士、渋澤真知子さんは渋沢栄一の

一族の方です(たしかお孫さん)。豆知識ですね。

 

その先も宿場町らしい、古い商家を見ながら進んでゆきます。

この金物店などは看板建築になっていますが、後ろを見るとかなり

古い商家の趣が残っているのが分かります。

 

そのすぐ先にある藤橋藤三郎商店は、江戸末期に越後からこちらに

移り酒造りを始めた造り酒屋で、東白菊というお酒を造っています。

 

お店の後方を見ると、煉瓦造りの煙突(深谷煉瓦でしょう)のある

工場と蔵が見えていました。

 

その先では伝統産業なのかひな人形のお店が何軒も連なります。

 

すぐ先の深谷交差点で街道歩きは終了。

 

なのですが、この交差点から右方向を見ると、何ともよさそうな

煉瓦造りの倉庫が見えたのでちょっと寄り道して激写します。

 

深谷交差点に戻り、南方向にある深谷駅に行こうとする途中、

妙に目を惹く商店を見つけ、やはり激写します。

 

何かいいなぁ、こういう大正~昭和前期を感じる建物。

何枚も撮ってしまいました。

さすが煉瓦の町、あちこちに煉瓦の立派な建物が見られます。

 

ようやく気も済んだところで深谷駅に急ぎます。途中、何となく

昭和を感じるような通りを過ぎてゆきます。

 

やがて遠目にレンガ造りの深谷駅が視界に入ってきます。

 

深谷のレンガが東京駅に使われたことから、深谷駅は東京駅を

模した造りになっているとのこと。

確かに似てますねえ。

 

駅入り口には16:03頃到着しました。

 

その後高崎線で帰宅の途に。

 

この日は台風の影響か、本当に天候に恵まれた日で、暑すぎる

天候に苦しむこともなく、晴天の下街道歩きを楽しめました。

 

次回は神保原あたりまでになるかと思いますが、次回もできれば

こんな天候で歩けるといいなあ。