男たちの色気に乾杯！！

『荒野の用心棒』

この作品を観て、誰もがそう想起するに違いない。

セルジオ・レオーネ監督、クリント・イーストウッド主演コンビの代表作。

言わずと知れたマカロニ・ウエスタンの名作である。

ま、この「荒野の用心棒」
自体が日本が誇る名匠、世界のクロサワの『用心棒』のリメイクなので、

本作はリメイク・パロディといったところか 。

そうそう、リメイクといえば黒澤　明監督の『椿三十郎』

織田裕二主演、森田芳光監督でリメイクされ、いよいよお正月公開、楽しみですね。

敵対する二組の勢力　

そこに現れる謎の流れ者

吹きすさぶ暴力の嵐　

唸る拳銃

リンチ　そして決闘

死体の山

違う点は棺桶屋が出て来ないところか

三池崇史監督のマカロニ・ウエスタンへのオマージュ

スーパー娯楽ハチャメチャ西部劇

凝った画面作り、遊び心満載の作風は

北村龍平監督の『ＬＯＶＥ　ＤＥＡＴＨ 』を思い起こさせる。

やりたい放題やっているという姿勢がそっくり。

ストリー的には

壇ノ浦の合戦から百年後

源平合戦その後と言ったところなのだが、

その必然性は全く持ってない。

登場人物が実在の人物の名前を語るも

歴史上の人物の造形、性格などが踏襲されているわけではない。

この作品は総じてアクの強い男優陣が魅力的！

周りのアクが強すぎて、主役であるはずの名無しのガンマン伊藤英明が霞んでしまうほど。

佐藤浩市

伊勢谷友介

安藤政信

石橋貴明

堺　雅人

香川照之

田中要次

小栗　旬

松重　豊

石橋蓮司

塩見三省


佐藤浩市＆香川照之


平家の面々

安藤政信＆石橋貴明

堺　雅人

小栗　旬＆木村佳乃

塩見三省＆松重　豊

中でも源平の頭首を演じる佐藤浩市と伊勢谷友介のかっこよさは出色。

２人とも色っぽいのである。

女である木村佳乃の方が色気がないというのはどういうことか？(￣_￣|||)

あの程度のダンスでは男は喰いつきません！

女優陣に花のあるキャストがいないというのは痛恨的！

男が思わず欲情してしまうような魅惑の女の登場がないのは残念無念。

木村佳乃は「さくらん」の時と同じく中途半端な脱ぎっぷり。

「ＴＡＮＫＡ」の黒谷友香くらい覚悟を決めたらどうなんだろうか？

木村に惚れる安藤政信が阿呆に見えまする。

でも、安藤の切れた演技はナイスです！

この映画でもまたまたその姿をお目見え

もはや邦画界引っ張りダコの名優、香川照之

この映画でも魅せてくれます。

小心者のどこか憎めない小悪党の保安官を類型ではなく典型的に演じています。

典型というのは「あ、こういう人いるいる」と思わせてくれる親しみやすい演技のこと。

類型は、誰がやっても変わり映えしない型に嵌ったつまらない演技のこと。

この映画、邦画の癖に全編英語、字幕スーパー付

ところどころに

「ギオンショウジャ」「スキヤキ」とか外国人受けしそうなフレーズが

そのまま日本語で残されている。

世界をターゲットにしているのは分かるが

外国人受けを狙いすぎではないだろうか？

実際、劇場内の外国人客は大受け、大爆笑だった。

私的には向こうの人たちのツボが分かって面白かったけれど。

タランティーノ監督なんて、出て来るたびに爆笑されていて

人気者ぶりを証明していた。

西部？で作られるスキヤキ

真剣白刃取りのエピソード

シェイクスピアの芝居の朗読

タカさん（石橋貴明）の久しぶりだよ保毛尾田保毛男

ひたすら部下を盾にする弱虫の清盛

Ｂ・Ｂ（ブラッディ弁天）の正体が明らかになるシーンにイキナリ出てくるアニメーション

などなど面白いところも多々あり、アクションシーンも文句なく大迫力。

伊藤英明と伊勢谷友介の拳銃ＶＳ真剣の殺陣がカッコいい

桃井かおりのガン捌きも決まってる

この作品をチェックしようと思っている人は

ストーリーを追っては絶対ダメ！

その場その場に散りばめられた

役者たちの熱演とアクション、ギャグ

これらをその場限りのネタとして楽しむべし！

細かいことをイチイチ突っ込んでいたら切りがない！！

脳を空っぽにして楽しむべし！！！

色気のある男たちを見たい女性には特にお薦め！！！！

Ｐ・Ｓ

佐藤浩市、かっけえなあ！

スキヤキ・ウエスタン　ジャンゴ　予告編