どうしてお客さんはライブに来てくれないのか?〜後編〜 | 稲田一馬のブログ(2010〜2018)

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熊本出身、流しを行うロックンローラー。持ち歌1,200曲習得。
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前回は「どうしてお客さんはライブに来てくれないのか?」前編を書いた。

 

<前回のブログ>

https://ameblo.jp/golden-age0609/entry-12601979477.html

 

要約すると、お客さんがライブに来てくれないのは

”そもそも逆の立場だったら自分ならライブに足を運ぶのか?”ということだ。

 

 

耳の痛い言葉だが、

昔の私がまさにそうで、要は自分のことしか考えてなかったことが原因だった。

 

じゃあどうすればいいか?

 

私は人に何かを教えられるような立場でも人間でもないから”体験談”しか語れないのだが、

この事を考えて私が行なった行動は主に2つ。

 

・音楽への本気度を”毎日”伝えること

・自分だったら足を運びたくなる”環境”を作ること

 

 

前回は「音楽への本気度を”毎日”伝えること」について書いた。

なので今回は「自分だったら足を運びたくなる”環境”を作ること」について書こうと思う。

 

これが、今でいう「流し」の始まりである。

 

 

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▼問題は大きく3つ

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ライブに足を運ぶ上で、ブレーキとなっているものを考えてみた。

すると大きく3つの問題が見えてきた。

 

・チケット代(お金)

・タイムテーブル(時間)

・コミュニケーション(双方向)

 

 

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▼チケット代(お金)の問題

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ライブハウスを運営する上では仕方ないことは承知の上だが、

それにしたってチケット代はもう少し何とかならないかと考えた。

そこで「お金」について勉強した。

 

 

お金とは何か。

お金とは、労働の対価じゃなく価値の対価ということだ。

簡単に言えば、お金とは我慢して働いてもらうものではなく、

困っている人を助けたり楽しんで頂いたり喜んで頂けたことで初めてもらえるものだ。

 

だけどライブハウスの仕組みとしては、

まだお客さんが今日楽しいかどうかもわからない状態でお金を払っているのだ。

いわゆる「前払い」というものである。

 

 

これはライブハウスがいい・悪いという話ではない。

ライブハウスはライブハウスで、毎月健全な運営をし存続するために導き出したシステムだから、

そこを咎めるのはお門違いだと思っている。

 

私が観たのは「仕組み」についてだ。

 

この「前払い」の仕組みを「後払い」にすれば、敷居(ハードル)が一気に下がるのではないか。
チケット代を設けず”投げ銭制”にし、楽しんで頂けたら最後に”お気持ち”を頂く。

そう、フリーミアム戦略である。

 

 

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▼タイムテーブル(時間)の問題

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ブッキングライブと呼ばれる通常のスタイルでは、主に4〜5組のアーティストが順番に出演する。

1組の出演時間はだいたい30分。

全体で2時間、長くても3時間といったところだ。

 

でもお客さんからすれば、観たいアーティストは1組。30分しかない。

企画イベントならまだしも、ブッキングライブは何度も足を運ばない限り基本的に初対面。

それはアーティスト同士って意味じゃなく、お客さんとアーティストが初対面って話だ。

 

 

これも何とかならんのかと。

たとえ上手でも、やっぱ知らない音楽を30分も1時間も聴き続けるってけっこうきつい。

 

そこで考えたのが、タイムテーブルをもっと「自由」にしよう。

 

 

アーティストは基本的に私1人

歌も30分とかガッチリ定めず、その場の雰囲気に合わせる。

10分でもいいし、2時間でもいい。

私しかおらんからいつでも帰っていいし、後日気が向いた時に遊びに来て頂いてもいい。

 

そしてもうひとつ。知らない音楽を、知ってる音楽に全部変えよう。

これが最後の問題につながる。

 

 

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▼コミュニケーション(双方向)の問題

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知らない音楽はやっぱり辛い。だけど知ってる音楽は楽しいことも多い。

カラオケなんてまさにそう。

聴く側だけど盛り上がる(楽しい)のは、その曲を”知ってる”からというのは大きいと思う。

 

 

であればコミュニケーション取りやすい”知ってる曲”を演奏したほうが、

お客さんも歌えるし楽しんで頂けるのではと思った。

私のことは知らなくても、音楽は知っている。それだけでも「安心」すると。

 

先ほどの話とも重なるが、空間はアーティスト(私)が歌いっぱなしじゃなく、

雰囲気に合わせて飲みながら、喋りながら歌いながらの「双方向」に。

 

 

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▼まとめ

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・「お金」は前払いじゃなく「後払い」の投げ銭制

・「時間」はすべて自由。いつ来てもいいしいつ帰ってもいいし、またいつ遊びに来てもいい

・「コミュニケーション」は双方向。”知ってる歌”を好きな時に歌ったり、聴きたい時に聴く

 

これらを総合して生まれたものが「流し」だった。

 

 

私にとってはまさに理想で、

時間はかかったが「自分だったら足を運びたくなる”環境”を作ること」ができた。

 

 

すべて”体験談”なので、正直あまり参考にはならないと思っている(すいません)。

 

だけど例えば「月に一度は投げ銭制」という企画ライブをやってみるとか、

ワンマンライブだけどお客さんとコミュニケーションを取る時間を長めにとるとか、

やり方はいくらでもあると思う。

 

いっつも思うのは、最後はやっぱり「相手への優しさ」

ここに尽きると思う。

 

 

今日もこのブログを読んで頂き、少しでも楽しんで頂ける方がいれば、

私はそれだけでもまた頑張ろう!!って思える。

 

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戦略を語る左脳(論理や分析)とは真逆で、主に「夢」や「自由」を語っています。

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