私が新卒で入った会社は総合職として採用されると、平均2年の全国転勤(北は北海道、南は沖縄、たまに海外)を使命づけられていました。
早ければ1年、3年いることは稀な転勤スパンで、私も在職中は全国津々浦々しておりました

全国転勤であることは覚悟して入社したし、新しい土地は刺激的で、転勤の度、その土地の観光雑誌を買い、休日は近場の観光スポットを散策していました

独身、既婚子なし時代は、将来の漠然とした不安はあったものの、それなりに全国転勤を楽しめていたと思います。
夫も同じく全国転勤のため、結婚後数年は別居婚でしたが、同僚と気兼ねなく朝まで飲んだり、独身時代と同じように過ごしたりして、楽しんでいました。
全国転勤の壁にぶつかったのは、子供が産まれて、復職してからでした。
復職に向けて万全の準備をしました。
職場から近い保育園と住居を確保し、
ファミリーサポートや病児保育に登録し、
買い物の手間をなくすため、生協に加入し、
慣らし保育期間の子供の預け先を確保し…
その他、細々とした準備をし、復職しました。
いざ復職すると色々あります。
子供の病気、入院、予想以上の業務量…
周囲から見ると両立できていたようでしたが、毎日毎日綱渡りの生活でした。
育休中にあれだけ準備してもギリギリの生活になってしまうのに、今後の転勤で内示が出てからの準備で間に合うのだろうか。
子供を抱えながら働くためには入念な環境整備が必要不可欠です。
自分ひとりの転勤準備でさえ、転勤前の引き継ぎや引越し準備で大変なのに…
退職時は夫と同居していましたが、今後は単身赴任がベースになること、双方の実家が遠方で全面的には頼れなかったこともあり、私は退職という道を選びました。
ここまで書くと全国転勤に否定的だと思われるかもしれませんが、私は全国転勤を経験出来て、心の底から良かったと思いますし、辞める結果になったとしても、新卒で前職に入って良かったと思っています。
これから就職しようとする会社が全国転勤有りで不安を感じている皆さん、子育てや介護により、転勤の時期や範囲に配慮があるか?これだけは確認して下さい。