雑誌〇ーチェリー7月号、特集「射型と動作の重視ポイント」にて、古川選手が述べていることには共感を越え、自分の理想とするアーチェリーを集約した記述になっている。


①プレドロー、つまりセットでグリップ、取りかけ、身体の位置、肩の位置をすべて決めておく。


自分自身もセットについての記事でも書いたように、セットの段階がおざなりになれば、つまり身体の至る所のスタート地点がバラバラになることになり、一定させることが難しい。


セットがいかに重要かをしっかり頭に入れておく必要性を改めて感じた。


そして古川選手はさらに重要なことをサラッと述べているのが、「弓を引き始めてから、グリップと取りかけを決めようとすると重さがかかっているので、良い位置に決めるのが難しくなる。」


この「重さがかかっているので」というフレーズは見逃せない。


セットアップを始めると様々な重さや力がかかり、弦を引けばさらに体中に負荷がかかる。


そんな苦しい状況で身体の位置を決めようとするのは無謀とも言える。


なるべく重さがかかっていない内にグリップ、取りかけ、軸はもちろん、押しの肩の位置や高さもセットアップまでに決めておいてからドローイングすればまっすぐ引いて押すことだけ考えればいいシンプルな射型をすることができるのだ。


②アンカー前5センチ


「アンカーに入ってから押し引きのバランスを決めることは難しい」ので、アンカー前5センチ、つまり引き手が視界から消える頃にはアンカーに入った瞬間にすぐにでも射てる準備をしておいた方がいい。


アンカーに入ってから伸びる方向を意識したり力を入れ始めるのは遅いのだ。


特に視界から消える引き手は完全に感覚だけが頼りになるから、視界でもわかり体への負荷が少ない内に決めておけばその後の苦労が減る。


③引く力は一回だけで射てるようにする。


「一度動きを止めてしまうと、また引き始めるのに力をもっと必要とする」ので、一連の流れの中でセットアップからフォロースルーまでを行う。


動きを止めないことはもちろんだが、急にドローイングのスピードが上がったり、逆に落ちたりするのも力を余計に必要とするし、ドローイングの軌道が孤を描くようなものではなく、カクカクして鋭角な動きがあっても力を余計に必要とするので、一定のスピードかつ曲線的で円を描くようなセットアップを心掛けよう。