国家の分断 『三橋貴明の「新」日本経済新聞』 | My Flame

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       『三橋貴明の「新」日本経済新聞』

      2013/10/04

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From 施 光恒(せ・てるひさ)@九州大学


おっはようございま~す(^_^)/

少し前にネットでも話題になっていましたが、これ面白いですね。

「出身地鑑定 方言チャート」(東京女子大学篠崎ゼミ作成)
http://ssl.japanknowledge.jp/hougen/index.php


私は、福岡県出身ですが、ぴったり当てられました。周囲の学生や友人にも薦めてみたところ、だいたいうまく出身県が言い当てられたそうです。
w(゜o゜)w オオー!

方言や言語習慣から出身都道府県がわかるということは、都道府県って、人々のアイデンティティの一つとして定着しているんですよね。単なる行政単位というだけではなく、郷土意識の中核に位置しているように思います。

実際、県民性を話題にした本は、書店にいけばたくさん並んでいます。また、県民性を扱ったテレビ番組も安定した人気を誇っています。昨晩放映されていた「秘密のケンミンshow」の特番も面白かったですし。それに、夏の高校野球の人気があるのも、県別代表だからじゃないかと思います。

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http://www.keieikagakupub.com/sp/38NEWS_SAMPLE_SENKAKU/index_mag_sl.php


・対日強硬姿勢で中国が陥ったジレンマとは?
・なぜ、日本は優位なカードを手に入れたのか?
・武力衝突の可能性は?
・自衛隊は人民解放軍に勝てるのか?ー他

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このように都道府県という区分は、すっかり定着し親しまれていますが、これをなくそうという声が一部で非常に強いですよね。道州制です。

先週末の堺市長選挙では、「大阪都」構想の是非が問題になっていました。また、それとの関連で道州制の是非自体も争点の一つに挙げられていました。
自民党、維新の会、民主党をはじめ、ほとんどの党が道州制推進派です。しかし、道州制ってホントに必要な改革なんですかね。
堺市長選挙の結果をきっかけに再考してみたらどうでしょうか。

本メルマガの執筆者でもある藤井聡先生や柴山桂太さんらが、道州制についてはかねてから説得力ある批判を展開しています(たとえば藤井先生の『維新・改革の正体』(産経新聞出版、2012年))。

次のような批判です。
“〆(゜_゜*)フムフム

(1)国家レベルの財政政策や金融政策を行うことが難しくなる。日本経済全体の調整が著しく困難なものとなり、デフレ脱却が絶望的な状況に追い込まれる。

(2)災害対策のための国土強靭化や、未来の成長を描くための国レベルでの大きなプロジェクト(公共事業)が不可能になる。つまり複数の州政府をまたがるような強靭化策や大きな公共事業が行えなくなる。

(3)さまざまなレベルの地域間格差が拡大してしまう。財源も地方に移管されるなら、人口の多い関東、中部、関西の税収は豊富だとしても、人口の少ない北海道、東北、九州、中国、四国といった地域の税収は大幅に減少する。

(4)同じ州のなかでも、州都に選ばれた街はより発展するが、選ばれなかった都市は大きく凋落する。市町村合併の際に、市役所が残された地域となくなった地域との比較からも明らかだ。

(5)国民意識の希薄化をもたらす。ただでさえ、「同じ日本人」という国民的な統合意識・同胞意識がかつてより希薄化しつつある今日、道州制を導入すれば、その希薄化に拍車がかかる恐れがある。

私も、道州制には反対です。積極的な意義が見いだせません。
上の論点でいえば、特に、(3)と(5)を懸念します。

このあたり道州制推進派は、どのように考えているのでしょうか。

少し以前に出版された本ですが、道州制推進の代表的論者である江口克彦氏(現在、みんなの党所属の参議院議員)の『地域主権型道州制——日本の新しい「国のかたち」』(PHP新書、2007年)をみますと、非常にご都合主義的な「シミュレーション」が書かれています。

江口氏の本では、「地域主権型道州制」なるものが導入されたあとの「20XX年」の近未来の日本は、それぞれの州が各地域の独自性を活かし、互いに切磋琢磨し、どの州も繁栄すると予想されています。いくつかの州のシミュレーションを抜き出してみてみましょう。

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北海道州 … 観光産業による産業の活性化で成功。北海道の外に出ないという条件付きだが、どの国の人々も入国にあたってビザを免除する。また、自動車の免許証も、外国の免許が北海道内では認められるように規制緩和する。あるいは、ロシアのサハリン州に呼びかけ、北海道とサハリンを一体化した観光地域とみなされるようにする。以上のような大胆な規制緩和策や観光政策を通じて、外国人観光客を大量に呼び込む。そして観光産業を軸に繁栄する。

北陸信越州 … 「環日本海構想」による活性化。ロシアの天然資源、中国の安価な労働力、日中韓の資本力や技術力などを相互補完的に組み合わせることを目指す。あるいは中国やロシアに農産物を売り込む。それによって、新しい「環日本海経済圏」を作り、大きく発展する。

四国州 … 法人税を思い切って下げるなどの税制改革を行う。それによって関西の大企業が本社機能を四国に移すようにし、経済を活性化させる。

九州州 … 「環・東シナ海経済圏構想」による活性化。中国、韓国、台湾などと九州が組む。そして「関税や貿易に関する障壁の撤廃、労働力・資本などの移動の自由、規格や職業資格の相互認証、そして経済政策の調整」などが目指される。
***

江口氏は、このようなシミュレーションを提示して、20XX年の日本は、東京一極集中をあらため、「全国各地に繁栄の拠点がいくつも存在する「ポリセントシティ(多中心)国家」に変貌し」、繁栄するだろうという楽観的な未来図を描いています。

このシミュレーションは、江口氏の著書の冒頭に出てくるのですが、私は、このシミュレーションを読んだだけで、道州制構想がすっかり嫌になりました…。
┐(´~`;)┌

道州制構想が実現すれば、税収などの財源が地方に移管されます。それに伴って、地方交付税などの現在、地域間の格差をなくすためにある予算が廃止される見込みです。「財源を移管するから、あとはそれぞれの州の自助努力でがんばってね」というわけです。

そうなると藤井先生も指摘しているように、北海道、東北、北信越、中国、四国、九州などの州は財政がひっ迫する恐れがあるわけですが、推進派は、それを、近隣諸国との経済的結びつきを強めることによって解決できるし、そうすべきだと考えているようです。

推進派ではなくても、実際に道州制が行われれば、そうするしか手がなくなるように思えます。

地方交付税がなくなり、国レベルの大規模な経済政策や公共事業などの景気刺激策も期待できなくなれば、地方経済は間違いなく落ち込みます。

そうなると、「貧すれば鈍する」「溺れる者は藁をもつかむ」で、安全保障上の危険性には目をつむり、各州は、中国、ロシア、韓国などの近隣諸国と連携を深めようとするでしょう。近隣諸国からの投資や観光客、ひいては移住者などを少々無茶しても呼び込んでくるようになるのではないかと思います。日本政府が、国レベルの経済政策を打たなくなり、地方を切り捨て、地域間格差是正のための手立ても行わなくなれば、そのぶん各州は、外需に頼ろうとするでしょうから。

道州制の下では、結局、各州の経済は、外国にどっぷり依存するようになるわけです。

投資を呼び込むための政治的な「規制緩和策」として、州限定だとしても労働ビザや永住権を大幅に取得しやすくしたり、外国人地方参政権を認めたりする州もでてくるでしょう。各州間のその手のヤバい規制緩和競争が行わる可能性も否定できません。

こうなったらまずいですよね。
(;´゜Д゜)ゞコマルナァ

たとえば中国は非常にしたたかな国ですから、現在、台湾との経済的結びつきを強化することによって台湾経済を中国依存体質にし、台湾を実質的に取り込んでしまおうとしているようにみえます。

道州制実施後は、九州州をはじめとする各州も「台湾化」してしまう恐れはないでしょうか。道州制を実施して「州」になろうと思ったら、いつのまにか中国の一つの「省」になっていた、なんてことになったら笑うに笑えません。

このような安全保障上の懸念に加えて、藤井先生も指摘するように、日本国民の連帯意識の希薄化についても、私も大いに心配します。

以上のように北海道、北信越、九州などの各州は、経済的観点から半ば否応なく近隣諸国とそれぞれ連携するようになるでしょうから、次第に、東京よりも、実際に金を出してくれる中国やロシアに各種の制度を一致させようとしたり、親近感を覚えたりする層がでてくることは十分考えられます。

特に、声の大きい地方の政財界の親玉的な人とか、能天気な「識者」とかマスコミとかが、「東京よりもこれから上海だ!」とか言い出すことはありそうです。

たとえば、九州州は、中国との結びつきを深めるために、時差を中国に合わせよう!とか、連休など暦を中国と一致させよう!などと、言い出す人が出てきそうな気がします。「東京の時差を二時間前倒しにして外国の金融機関を呼び込もう」といった東京都知事の例もありますし。

時制や暦はけっこう重要です。連帯意識の源泉の一つでしょう。これらが各州で異なってくると、日本国民の連帯意識は弱まるでしょう。まさに日本はバラバラになります。

ちょっと心配し過ぎかもしれませんが…
f(^_^;)

しかし、そもそも道州制って、こういう懸念があるとしても進めるだけの価値が本当にあるんですかね。

道州制推進派の議論を読むと、公務員を減らし無駄を削減することとか、行政…

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