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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)12月21日(火曜日)
通巻第7163号
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 アリババもテンセントも落馬
  世界時価総額ランキング10傑から中国企業は姿を消した
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 中国の絶頂は終わった。
 時価総額で世界十傑に入っていたペトロチャイナ、アリババ、テンセントなどが姿を消して、アジアで残っているのは鼻息荒いTSMCのみとなった。

 アリババ、テンセントは往時の半値、上場予定だったアント、滴滴、ハイセンスなどは米国市場からも追い出された。
 不動産バブルの崩壊で、世界の投資家が中国経済へ冷たい視線を投げかけたこと、中国共産党の資本主義市場をまったく理解していない政策発動に、いまごろ目ざめたわけだが、回復は望めそうにもなく、チャイナマネーの絶頂期はとうに終わっていたことが遅行数字で表れることとなった。(以下続報)

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 2307回】              
  ――英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港189)

    ▽
 その日は、釣瓶落としの秋の夕暮れのように唐突にやってきた。1974年の半ばではなかったか。前の日も、戯迷連と舞台評を交わしながら第六劇場を後にした・・・というのに。

 いつものように録音カセットを手に客家料理屋の従業員専用出入口から飛び込み、食事する客の脇をすり抜け第六劇場に向かったが、どこかいつもと違う。切符売り場の灯りは消え、いつも挨拶を交わす切符売りのオッサンの姿も見えない。慌てて飛び込んだ客席に人影は疎ら。ガラーンとした客席の前方に薄ぼんやりと舞台が浮かぶ。
  いつもなら「ジャンジャンジャンジャンジャン、テケテケテケテケテケテケ、クワーンテイクワーンテイ」と伴奏用の打楽器を総動員して小屋全体を揺さぶるように開場鑼をかき鳴らす場面の面々も、誰一人として見当たらない。もちろん舞台には幕開け前の時間を使って芸のおさらいをする生徒がいるわけでもない。シーンとしているだけ。

 客席最前列に進むと、居並ぶ顔馴染みの戯迷連も腰を深々と落として沈黙するのみ。いつも指定席に座ってはみたものの、どうにも落ち着かない。やがて誰からとなく席を離れ、1人、また1人と、戯迷連はカセットを抱いて寂しげに立ち去る。

 第六劇場に独り取り残されたようだが、こんな機会はまたとない。そこで舞台に上がってみた。一面に敷かれていた絨毯が取り払われた舞台は、幅20cm、厚さ3mほどの厚板が敷き詰められている横8m、奥行き3mほどのなんの変哲もない板の間に過ぎなかった。絨毯が敷かれていたとは言え、おそらく激しい立ち回りを長年に亘って支えてきたからだろう。板の両端の角は削れて丸みを帯び、表面はささくれ立ち、素の色に戻った板と板の間には隙間が目立つ。真っ平らだと思っていた舞台だが、全体が微妙に波打っている。
隙間に目を落とすと、下は真っ暗――まさに奈落と呼ぶに相応しい暗闇が広がっていた。

ついでだからと後台(がくや)を覗いてみる。もぬけのカラ。ガラーンとしていて何もない。昨日まで衣装やら小道具を収めた戯箱が所狭しと置かれ、春秋戯劇学校の生徒たちがおしゃべりをしながら化粧し、衣装を身に纏い、生徒から役者へと変身する「関門」であたはずの後台も、こうなると品物が取り払われたガラクタ小屋としか言いようはない。

ふと足下に目を落とすと、床に棄てられた白地に「學」と赤い字で書かれた30cm四方の厚紙が目に入った。当時の香港では自動車学校が完備していたわけではなく、一般道路で練習して免許取得を目指した。その際、この紙を後部のバンパーに括り付けて走ったもの。はたして春秋戯劇学校の生徒の誰かが運転免許を取ろうとしていたのだろうか。この紙を記念――さて、なんの記念だろうか――に持ち帰ったことはもちろんだった。

 薄暗い後台から舞台に戻り、客のいない客席に向かって立った。昨夜までの熱気がまるでウソのようであり、辺り一面に寒々とした空気が漂う。この瞬間、どうやら“我が夢の城”は崩れてしまったようだ。やはり芝居とは客がいて役者がいて、絶え間ない騒音と熱気と狂騒とが入り交じってこそ成り立つはず。芝居を生かも殺すも、あの雑踏だ。

それからしばらく過ぎた1974年の秋口だったと記憶するが、戯迷連からの風の便りに春秋戯劇学校の活動再開の噂が伝わってきた。
 はたせるかな、春秋戯劇学校が香港大会堂音楽庁の大ホールを使って「籌募基金公演国劇」を掲げて公演を打ったのである。
開演時間は1975年1月8日午後8時。もちろん行かないわけはない。期待に胸を膨らませ、押っ取り刀で駆けつけた。

 この日の演目は「冀州城」「宋十回」「斬黄袍」「青石山」の4本。董雲?、王登麟(いつしか「霖」は見栄えのする「麟」に変わっていた)、王金聲、姜振亭、王大為、恵英華は舞台に立ったが、共に第六劇場の舞台に躍動した袁明珠、恵天賜、孟景海、孟景芬、盧淑芬、康玉釧、王雪燕、李恵珠、恵英萍、陸慶平の名前は戯単に見当たらなかった。
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【知道中国 2309回】  
――英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港191)

           ▽
ここで数年間の第六劇場通いで味わった京劇の演目を、思い出すままに時代別に書き出してみた。改めて「見て見て見まくらずにどうして辛抱しておれよう。とうとう私は『芝居狂』になってしまった」(顧頡剛『ある歴史家の生い立ち』岩波文庫 1987年)の感を強くする。
それにしても我ながら、いまさらながら、やはり呆れ返るしかない。

■周・秦時代=「伐子都」「趙子孤児」「長亭会」「文昭関」「魚腸剣」「臥虎山」「伍子胥」「大劈棺」「桑園会」「秋胡戯妻」「黄金台」「将相和」「宇宙鋒」「黄金台」

■漢代=「覇王別妃」「鴻門宴」「蕭何月下追韓信」「十老安劉」「蘇武牧羊」「朱売臣」「姚期」「草橋関」「悪虎荘」「臥虎令」「琵琶記」「孔雀東南飛」「上天台」「取洛陽」「生死縁」

■三国時代=「捉放曹」「三戦呂布」「連環計」「鳳儀亭」「譲徐州」「鳳凰二喬」「轅門射戟」「戦宛城」「斬貂蝉」「打鼓罵曹」「白馬坡」「古城会」「官渡之戦」「長坂坡」「漢津口」「群英会」「借東風」「華容道」「戦長沙」「白猿教刀」「取武陵」「龍鳳呈祥」「甘露寺」「美人計」「回荊州」「黄鶴楼」「文姫帰漢」「蔡文姫」「戦冀州」「冀州城」「夜戦馬超」「取成都」「単刀会」「逍遥津」「走麦城」「失街亭」「空城計」「失空斬」「定軍山」「逍遥津」

■魏晋・南北朝時代=「除三害」「桑園寄子」「柳蔭記」「梁山伯与祝英台」

■隋・唐時代=「南陽関」「木蘭従軍」「臨江関」「紅霓関」「草橋関」「望児楼」「羅成叫関」「白良関」「独木関」「薜仁貴」「摩天嶺」「汾河湾」「水?洞」「花果山」「孫悟空三打白骨精」「通天河」「女児国」「盤絲洞」「文成公主」「棋盤山」「樊江関」「蘆花河」「法場換子」「徐策?城」「謝環瑶」「紅霞関」「四杰村」「貴妃酔酒」「梅妃」「柳毅伝」「少華山」「鍾馗嫁妹」「打金枝」「朱痕記」「牧羊巻」「紅?烈馬」「三撃掌」「平貴別?」「武家坡」「算軍糧」「銀空山」「反長安」「大登殿」「紅娘」「刀劈三関」「珠?塞」「飛虎山」

■五代時代=「李三娘」「打桜桃」「南界関」「千里送京娘」「三打陶三春」

■宋時代=「斬黄袍」「?賽花」「賀后罵殿」「李陵碑」「托兆?碑」「夜審潘洪」「清官冊」「昇官図」「黒松林」「収孟良」「三岔口」「焦賛発配」「状元媒」「壇淵之盟」「打孟良」「打焦賛」「楊排風」「雁門関」「四郎探母」「?馬過関」「洪羊洞」「牧虎関」「黒風?」「轅門斬子」「戦洪州」「穆桂英掛帥」「楊門女将」「?美案」「秦香蓮」「五花洞」「釣金亀」「烏盆記」「遇皇后」「断太后」「打龍袍」「碧波仙子」「揺銭樹」「花胡蝶」「鴛鴦橋」「盗玉馬」「彩楼記」「美人計」「売水」「天台山」「魯智深」「桃花村」「花田八錯」「野猪林」「林冲夜奔」「逼上梁山」「烏龍院」「劉唐下書」「坐楼殺惜」「宋十回」「武生打虎」「獅子楼」「武松与潘金蓮」「十字坡」「武松打店」「快活林」「血濺鴛鴦楼」「清風山」「潯陽楼」「李逵探母」「翠屏山」「時遷偸鶏」「石秀探荘」「登州府」「大名府」「一箭仇」「打漁殺家」「拿高登」「艶陽楼」「白水灘」「通天犀」「血濺万花楼」「岳母刺字」「挑華車」「岳家荘」「湯懐自刎」「八大錘」「断臂説書」「満江紅」「櫃中縁」「朱砂痣」「生死恨」「秋江」「義責王魁」「望江亭」「宝蓮灯」「劈山救母」「二堂放子」「罷宴」「游園驚夢」「紅梅閣」「李慧娘」「文天祥」

■元代=「得意縁」「六月雪」「龍鳳呈祥」「串龍珠」「反徐州」「九江口」「戦?州」「戦太平」「百花公主」「鳳凰山」
■明代=「杜十娘」「失印救火」「三娘教子」「游龍戯鳳」「販馬記」「奇双会」「生死碑」「拾玉?」「法門寺」「鳳還巣」「四進士」「宋士杰」「一棒雪」「審頭刺湯」「打厳嵩」「清風亭」「全部玉堂春」「蘇三起解」「三堂会審」「御碑亭」「大保国」「探皇陵」「二進宮」「香蓮?」「南天門」「昇官図」「李十娘」「碧玉簪」「春秋配」「櫃中縁」「辛安駅」「意中縁」「天縁配」「鉄弓縁」「大英節烈」「香羅帯」「荒山泪」「桃花扇」「史可法」「梅花簪」

■清代=「満江紅」「悪虎村」「洗浮山」「双盗印」「侠義英雄」「大観園」「八?廟」「黄天覇」「連環套」「盗御馬」「白蓮寺」「十三妹」「能仁寺」「串珠記」「鉄公鶏」「賽金花」
《QED》
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 読者の声 どくしゃ…

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