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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)3月14日(日曜日)
通巻第6824号
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<< 日曜版 読書特集 >>
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朝香豊『それでも習近平が中国経済を崩壊させる』(ワック)
宮崎正弘 v 渡邉哲也 『南北戦争か共産主義革命か』(ビジネス社)
樋泉克夫のコラム二本ほか
◎☆◎◎み☆◎□☆や□◎◎☆ざ◎◎□☆き◎☆◎◎
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中国の負債はとうとう1京円をこえて制御不能状態に陥った
失業は20%の1億4000万人。GDPはフェイク数字だ
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朝香豊『それでも習近平が中国経済を崩壊させる』(ワック)
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全人代を前に習近平主席が会見し、「中国から貧困はなくなった。極貧層はいなくなった。この僅かの期間で、極貧を無くしたのはわが中国共産党だけだ」と豪語した。
「裸の王様」の寓話を思い出すが、側近に真相をつげるブレーンは不在のようだ。「2028年に中国のGDPはアメリカを超える」って、ほとんど嘘である。あらゆる経済統計はフェイク数字で、実態はどうか、外貨準備はからっけつ。一流といわれた国有企業が連続デフォルト、名門も倒産。GDP統計は三割水増しが常識。地方政府の赤字は天文学的。
トここまでは小誌の読者にはお馴染み。ところが本書は、その先を走って、中国の負債はとうとう1京円をこえて制御不能状態に陥ったという。評者(宮崎)はこれまで、「およそ9900兆円の負債合計があり、まもなく一京円を超える」と言ってきたが、「超えた」というデータは本書が初めてである。
これは朱容基元首相の息子でアメリカ帰りの朱雲来が非公開の会議で報告した数字だそうな(234p)
著者の朝香氏は詳しく最新のデータを並べて、実際の失業率は20%、1億4000万人。中国経済は満身創痍。しかし強気でイケイケドンドンを強硬突破しようとしているのが中国共産党だから、それなら破産まで突っ走りなさいよと言わんばかりだ。
統計数字の出鱈目ぶりは、先月発表された新生児の数でも当該官庁の保険衛生部が発表したのが1003万、国家統計局が発表したのが1340万だったか。三割も違うのだ。もとより国家統計局は汚職の巣といわれ、いつぞや局長が愛人と海外逃亡をくわだて四通の偽造パスポート、その偽名のファーストクラスの航空券が四枚。逃亡寸前に逮捕された。なぜ、統計を司るポストの長が、これほどの大金を得たかといえば、地方政府、市レベルの幹部らが「水増し発表」を要求し賄賂を渡すからである。
失業率統計も「都市戸籍の保有者」に限られ、殆どが正社員を対象としている。農民工は失業しているが、ハナから統計データには加えていない。
そのうえ失業保険の申請手続きがが煩瑣、「長期休暇扱い」で処理されている例もあり、これほど大量のレイオフ、倒産があるのに、つねに中国の失業率が4%台というのは可笑しいと指摘する。
「農民工も失業者として捉えた場合には、失業率は20・5%にとどくのではないか」(28p)
地方政府の「融資平和台」が2019年だけでも新規発行債券が70兆円。累積残高は630兆円を超えて、「地方政府のその他の債務と1100兆円に達する」(86p)
新幹線の赤字に関しても、小誌は従来、公式発表数字の83兆円が累積赤字だと紹介してきたが、本書では「地方政府が負担する部分などをすべて併せると、2018年末で1829長元(290兆円)になっている。(中略)「おそらくは国家秘密になっている本当の数字はさらに大きい」(97p)
「ジニ係数」にしても、小誌は西南財経大学研究チームの推計である0・61説を紹介してきたが、「北京大学が発表した『中国民生発展報告2015』によると、資産のジニ係数は0・73%に達しています。これは上位1%の層が社会全体の三分の一の富を保有する一方で、下位25%の層は社会全体の1%の富しか保有していない」(193p)。
それにしても中国経済の悲惨さを物語る未曽有の数字、これぞ人類史始まって以来の「快挙」(?)かも。
負債の対GDPは300%ではなく、800%ではないか、等々。驚くべき数字が羅列されていて、本当の中国経済の姿が具体的な数字で疲れ、その異常ぶりが満天下に暴露された。
この稿の冒頭部分を繰り返す。
「全人代を前に習近平主席が会見し、『中国から貧困はなくなった。極貧層はいなくなった。この僅かの期間で、極貧を無くしたのはわが中国共産党だけだ』と豪語した」。
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日本の戦略無き甘えの構造を打破し、ヴィジョンを指し示す
今でもトラウマとしてあるこの占領狂態の現実に呆然
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宮崎正弘 v 渡邉哲也
『南北戦争か共産主義革命か!? 迫りくるアメリカ 悪夢の選択』(ビジネス社)
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武漢ウイルス・パンデミックによる世界のパラダイム激変、米国トランプ政権からバイデン政権の偽善的衆愚主義の文化大革命、支那におけるアリババ帝国崩壊による大波乱、日本経済五大リスクさらに日本の大危機をどう乗り切るか等、常に魚眼的かつ立体的に分析する二人の賢者の対談である。
題名も意味深であり格別の期待もあり読了した。
<悪夢の選択>という言葉は京都大学・大阪大学で教授を歴任した井上俊(桑原武夫・鶴見俊輔らとの現代風俗研究会などがある)の『悪夢の選択ーー文明の社会
学』,筑摩書房という書物があるが、この書は<文化とコミュニケーションの隘路 不可視の内部を持つ者同士が頻繁に接触し,さまざまの関係を取り結ぶ複雑で流動的な現代社会では,コミュニケーションは見せかけや偽装などのレトリックを必要とする.しかし,このような社会を思想史的に展望するならば,超越的な理念,懐疑と自省を無視できなくなるだろう>の帯にあるように、宮崎・渡邊対談本を暗示する意味合いも深読みできる。
さらに僕や宮崎先生の同世代に圧倒的人気があった、東西冷戦時代のベストセラー作家のフレデリック・フォーサイスの<悪魔の選択>という東西陣営の戦術的・戦略的騙し合いを暗示する、意味合いもあるだろう。
まさにこの書はいつもの宮崎先生の絶賛すべき<同時性と瞬発力 さらに近未来予言>能力を渡邊氏とともに遺憾なく発揮した書であると感服する。
ちょうど親子の年齢差である二人の対談は全く期待通りのもので、臨場感にあふれる武漢ウイルスの世界のパラダイム変化の現実さらにトランプ後のアメリカの反動、それは世界の平和などに資するどころか混迷が予想され、日本の国益に真っ向から不利な世界の政治・経済の組み替えが予想されるなかで、その問題点をIT産業の行方と方向性など、丁寧に展開してくれている。
フォーサイスのタイトルにある悪魔という言葉において、選択肢の中で見かけ最も魅力的なものが、じつはその複雑系のなかで利害に反する裏目(back fire)になりうる結果を念頭において・・・・
残念ながら日本では、宰相たる器量も能力も期待はずれで、なかった人間が総理となり、いきなりアメリカニズムの権化竹中平蔵やアメリカ人の<ブレーンとやら)を置き、特に真正・保守陣営の期待は裏切られ、まさにそこにある混乱に面して居て、希望もない。トランプ・安倍なき後の(ロス・トランプとロス・アベの)ショックは日本にとって大きいと二人は語る。
思うに菅が悪い、いや二階が癌だと行っても物事は解決しないが、下手をすれば我が国は覇権主義支那帝国の元に沈没(精神的かつ物理的にも)する恐れもある。
そのなかでオバマの第三幕(version 3)を演じるバイデンがまさに偽善と欺瞞にひそむ暴力的な衆愚主義の必然というパラドックス、支那との対決をさけて支那を増長させたオバマの悪夢の再現(トランプはまさに平和を保ちながら、紛争地帯制作に見事なバランスをもたらした功績とは反対に偽善を唱えるエセ平和主義の欺瞞性と暴力性を語っている)希望的な材料はない。宮崎氏は岸信夫氏にほのかな希望を寄せている。
最後に渡邊氏が日本の施策を語っているが、<強いアメリカの秩序のなかで自発的な思考の停止を続けてきた日本の甘えの構造>まさにそれを捨てる勇気と気力がないかぎり、日本に未来はない。
具体的施策より以前にあるはずの政治的国際的な基本理念、つまりはっきりとしたビジョンがない甘えの構造を打破することこそが、もう70年たった今でもトラウマとしてあるこの現実を思うと呆然たる思いだ。誠に近未来を見据えた必読の書といえる。
(評者 奥山篤信)
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 2207回】
ーー英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港89)
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なぜ、日本人観光客が到底足を運びそうも…
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