尖閣諸島を独力で守る日本の気概を見せよ
昨年11月に、中国の王毅外相が来京して、茂木外相と会談した。
王外相の訪日は中国側が求めて行われたが、自由諸国から習近平体制の中国が“村八分”にされて孤立するなかで、菅新政権の日本の脈を計るためにやってきたのだった。
習政権が南シナ海に不法に埋め立てた人工諸島を軍事化し、中国からヨーロッパに至る諸国を借金漬けにして、一帯一路戦略を強引に進め、ウイグル、チベット、モンゴルで目に余る圧政を行うかたわら、国際的な約束である香港の一国二制度を蹂躙するなど、自由諸国が中国のあからさまな膨張政策に耐えられなくなっている。
中国発のコロナウィルスの感染が世界にひろがるなかで、「ソシアル・ディスタンス(社会的距離)」が合言葉になっているが、自由諸国では「チャイナ・ディスタンス」という言葉が流行っている。
王外相は茂木外相を「日本漁船が尖閣諸島を囲む中国の領海を侵している」と威嚇し、記者会見の席上でも、臆面もなく同じ発言を行った。
私が茂木外相だったとしたら、「おかしいですね。どうして中国は1960年代末まで、尖閣諸島を日本の領土として認めていたのですか」とたずねただろう。王毅氏は北京の外語大学で日本語を学び、1989年から東京の中国大使館で参事官をつとめて日本語を流暢に話すから、気軽にたずねたらよかった。
菅首相が11月12日に、バイデン大統領当選者とはじめて電話会談を行った。新聞報道によれば、15分間ということだった。
菅首相は英語ができないから通訳を用いたので、通訳が15分の半分を使い、2人が同じ時間話したとすれば、約3分間づつとなる。
日本の大手新聞・テレビは、バイデン次期大統領が「日米安保条約のもとで、アメリカが尖閣諸島を守ると認めた」と、大きく報じた。自由世界においてアメリカにつぐ経済大国の日本の首相であれば、世界にとってもっと重要な問題を取り上げなかったのか。尖閣のような小さな島を独力で守る気概も、意気もないのか。
日本政府は「中国を刺激するから」といって、尖閣諸島に日本国民が上陸することを、いっさい禁じている。沖縄県石垣市に属しているが、市職員も、海上保安庁の海上保安官も上陸できない。戦前、魚釣島に200人あまりの集落があったが、旧島民の墓参りも許されない。
10月には、河野防衛大臣が上空から尖閣諸島を視察しようとしたところ、自民党内の親中派から、「中国を刺激してはならない」という声がでて中止した。どうして日本の国土の上空を飛んではならないのか。
このようなことでは、日本が尖閣諸島の領土主張に自信を欠いていると思われても、仕方あるまい。中国が隙に乗じる状態をつくっているのではないか。
私は40年前から、魚釣島に陸上自衛隊一コ中隊を常駐させろと主張してきた。だが、「国民感情が許さない」という。武装した海上保安官が駐留するのも、中国ではなく「国民感情を刺激する」から、できないという。
尖閣諸島を、“第2の竹島”にしてよいものか。いったん、中国の海上民兵によって占拠されたら、大量の血を流すことなく奪還することができない。北朝鮮による拉致被害者も、日本が無防備だったからではないのか。
アメリカが占領下で日本に強要した、日本を国家でなくする現行憲法を護ってさえいれば、日本の平和が守られると信じている者は、電話による特殊詐欺によって騙される、恍惚(こうこつ)となった呆け老人のようなものだ。
中国が連日のように重武装した公船によって尖閣諸島を包囲しているのに、切迫した危機感に駆られることがないのは、認知症におちいっているからだ。中国よりも、護憲症のほうが、はるかに恐ろしい。
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