■■ Japan On the Globe(1195)■■ 国際派日本人養成講座 ■■
Common Sense: 高齢化過疎地域を救うコミュニティナース
地域に溶けこんで“健康面のおせっかい"をする看護師さんたち。
■転送歓迎■ R02.12.13 ■ 39,877 Copies ■ 7,255,246Views■
無料購読申込・取消: http://blog.jog-net.jp/
__________
本編は来週日曜日に行われる以下のLive講演の一部予告編です。
国際派日本人養成講座 LIVE シリーズ3-3
「世界に誇る『和の国』の経営」
~“和”が創る日本企業の武器 編 ~
日時: 12/20(日)AM 10:00~11:30
受講費:
【一般】
LIVE講座前日(12/19)まで、¥4480(税抜)
https://in.powergame.jp/isknm3_2010_release_gene_is
【学割】
LIVE講座前日(12/19)まで、¥1480(税抜)
https://in.powergame.jp/isknm3_2010_stu
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■1.「みんなの孫のような存在」になりたい
島根県出雲市から南東に20キロほど離れた雲南市鍋山地区。人口が1400人弱で、65歳以上の高齢化率は42%。独居の人が70人前後と、典型的な過疎・高齢化地域です。2015年の国勢調査によると、高齢化率の全国平均は36.5%で、雲南市の高齢化率は2025年の日本の数値だとのことです。
開業医の高齢化により訪問医療もできなくなり、病院外での治療や介護のサポートをする訪問看護師も不足しています。在宅医療が難しい地域となり、病気にかかったお年寄りは交通不便をおして病院に通うか、入院するか、しなければなりません。
そんな雲南市鍋山地区で「地域作り応援隊」を募集する事となり、縁あって鹿児島出身の23歳、看護師として働いていたタエちゃん、こと古市妙さんが応募したのです。
タエちゃんを推薦した人が地域の人に聞くと、「農作業に強い人に来てほしい」との事で、「看護の勉強していた人はどうですか?」と聞くと「そういう希望は持っちょらん」。「一回、だめもとで会ってもらえませんか?」と食い下がって、なんとか面接までこぎ着けました。
面接でタエちゃんは自己紹介を済ませたあと、地域の人に志望の動機をこう話しました。
__________
うちのばあちやんは、鹿児島でたんかんという種類のみかんをつくっているんです。認知症があったり、足腰が弱くなってきたりもしているけど、本当に大事に、我が子のように愛をこめてつくっていて。家にいるときよりも、山にいるときのばあちやんは本当に生き生きとしていて! その姿がとっても大好きなんです。
ばあちやんのように病気があっても、自分の生きがいを持って人生の最期まで自分らしく暮らせる、そんな人生のサポートができるような人になりたいんです。[矢田、985]
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話しながら「ばあちゃん」のことを思い出し、タエちゃんは涙ぐんでいました。その大好きな「ばあちゃん」に接するように、ほかのじっちゃん・ばあちゃんにも接したい、「みんなの孫のような存在」になりたい、というのが、タエちゃんの志望でした。
「ぜひあなたに、うちの地区に来てほしい」。タエちゃんは一発で気に入られました。
■2.「ちょんてご」(ちょっとだけお手伝いさせてください)
タエちゃんは鍋山地区の地域作り応援隊の仕事を始めました。主な仕事は「ちょんてご」。これは「ちょんぼし、てごする(ちょっとだけお手伝いさせてください)」という方言を縮めたものです。その内容をタエちゃんはこう説明しています。
__________
活動内容は、一つ目が声かけです。ごみ捨てなどのときに、“看護師の目を持って"地域の人にご挨拶をして、『体調いかがですか?』と声をかけます。一人暮らしの高齢者を地域全体で見守っていきたいんです。[矢田、1016]
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また各戸の水道メーターの検針をする担当者との連携もしている。
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水道メーターを見に行く担当者さんがさりげなく元気かどうかを見ているんですね。それで気になる方を見つけて、そこへ私が後日訪問をし、お話を聞いています。[矢田、1016]
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健康相談の拠点作りも進めました。『まちの保健室』を開催したときには、80代のおじいさんが『妻が入院していて、少し心配なことがあっても誰に言えるわけでもない。あんたがいて話しやすかった。話せてよかった」と言ってくれたことが、タエちゃんの心に残ったそうです。
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病院のように患者と看護師ではなく、地域ではおじいちゃんと孫のような関係。個々人として出会えるので楽しいです。[矢田、1080]
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■3.コミュニティナースの“健康面のおせっかい"
タエちゃんのように、病院の外に出て地域に根ざした活動をする看護師を「コミュニティナース」といいます。日本ではまだまだ知られていませんが、オランダでは約1万人の看護師・介護士が地域住民に寄り添って、治療のサポートや身の回りの世話をしているそうです。
そういう地域看護師を育てる「コミュニティナースプロジェクト」を、島根県で始めたのが矢田亜希子さん。矢田さんは、コミュニティナースをこう定義しています。
__________
「地域の住民たちとの関係性を深めることで、健康的なまちづくりに貢献する医療人材」です。つまりは、"健康面のおせっかい"を焼く人。見守り、巡回などさまざまな活動を通じて安心を提供することで地域に関わり、まちを健康にしていきます。[矢田、40]
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かつての日本にも、コミュニティナースの役割を果たす人々がいました。矢田さんはこう指摘します。
__________
1942~1997年ごろまでの日本では、各地に町医者や常駐している駐在保健師など、"健康面のおせっかい"を焼く存在がいて、人々の暮らしが見守られていました。病院へ行くのが困難な人がいれば、町医者や看護師が自宅まで診察に行ったり、地域のつながりで住民どうしが助け合ったりして、そうしたつながりが人の健康に少なからず貢献していたと思います。
しかし現代では、生活様式の変化からそうした助け合いやつながりが激減しています。
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ある人は、コミュニティナースの仕事を「医療の知識を持った民生委員さんだね」と言ったそうです。
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民生委員とは、地域で困りごとを抱えている人たちを見つけ、そこに赴き、地域で見守っていく役割の人です。それを医療の知識を持つ人がやると、より効果的になる部分があるのかもしれません。[矢田、1288]
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実際に民生委員から「いてくれると心強い」と言われたコミュニティナースもいます。
■4.タエちゃんの8人の仲間たち
矢田さんは自らコミュニティーナースとして活動しながら、2016年からは看護師免許を持っている人を対象に、上述の「コミュニティーナースプロジェクト」を始めました。すでに7期まで実施し、受講した人は130人を超えました。タエちゃんもこのプロジェクトに通い、矢田さんが鍋山地区に推薦したのです。
実は看護師の資格を持ちながらも、看護の仕事をしていない人が、全国で71万人もいます。資格を持っている人の3人に1人が看護師として働いていないのです。それもそうでしょう。病院での看護師の仕事は大変です。
ほとんど一日中立ちっぱなしで病室を回り、動けない患者の移動や排泄、入浴の介助から、夜勤まであります。高校の運動部並みの活動量とも言われています。かなり元気な人でないと続けられないでしょう。看護師の資格を持ちながらも、病院での勤務を辞めた人たちに地域で活躍して貰うのが、コミュニティナースというアイデアの持ち味です。
タエちゃんがコミュニティナースとしての仕事を始めると、「あそこの奥さんは元・看護師だぞ」と教えてくれる人がいたり、「私も一緒にやりたいわ」と声をあげてくれる人も出てきて、8人の仲間ができました。
今や、全国各地で100名以上のコミュニティナースが活躍しているそうです。コミュニティナースの仕事がもっと知られるようになれば、元看護師さんが71万人もいるのですから、全国で何万人かの規模で普及することも難しくないでしょう。特に仕事の内容から、退職後の経験豊かな元・看護師の方々にはうってつけの仕事です。
■5.「じいちやんばあちやんが喜ぶと思うねん」
コミュニティナースの考え方を知って、すぐに賛同し、県としても実施に踏み切ったのが奈良県でした。県の地域振興部・奥大和移住・交流推進室の次長フクちゃんこと福野博昭さん、コメちゃんこと米田学さんです。
奥大和とは、奈良県の南部と東部にある19市町村のことで、人口減少や高齢化の一途をたどる中山間地域。奈良県のほとんどの人口が京都や大阪にアクセスしやすい北部や西部に集中し、奥大和の面積は全体の約8割もあるのに人口はわずか約2割です。
コメちゃんとフクちゃんは、矢田さんがコミュニティナースの説明をすると、「めっちやええやん、それ! これはおもろいで。じいちやんばあちやんが喜ぶと思うねん」と即座に大賛成。二人はこうも話してくれました。
__________
奥大和で活動していて常々感じていたのは、昔は近所の人と支え合うのが当たり前で、清掃活動をしたり、お年寄りが困ってはったら誰かが助けたりしていたのが、高齢化でだんだんできへんようになっていること。田舎のよさがなくなっているんちやうのと。それを僕らが何か考えなあかんなと、ずっと思っとって。[矢田、1114]
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■6.ガソリンスタンドにいるコミュニティナース
この出会いから、わずか数ヶ月後にコミュニティナース第1号が山添村に配置されました。奈良市から真東に車を小一時間ほど走らせた処にある村です。
赴いたのはエバちゃん、こと荏原裕子さん。コミュニティナースプロジェクトの第2期生です。かつて救命病棟で5年間働いた経験があり、その際に「この患者さんは退院後、どうやって地域で生活できるのだろう?」「なぜこの状態になるまで、病院…
[続きはコチラから]
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地域に溶けこんで“健康面のおせっかい"をする看護師さんたち。
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本編は来週日曜日に行われる以下のLive講演の一部予告編です。
国際派日本人養成講座 LIVE シリーズ3-3
「世界に誇る『和の国』の経営」
~“和”が創る日本企業の武器 編 ~
日時: 12/20(日)AM 10:00~11:30
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■1.「みんなの孫のような存在」になりたい
島根県出雲市から南東に20キロほど離れた雲南市鍋山地区。人口が1400人弱で、65歳以上の高齢化率は42%。独居の人が70人前後と、典型的な過疎・高齢化地域です。2015年の国勢調査によると、高齢化率の全国平均は36.5%で、雲南市の高齢化率は2025年の日本の数値だとのことです。
開業医の高齢化により訪問医療もできなくなり、病院外での治療や介護のサポートをする訪問看護師も不足しています。在宅医療が難しい地域となり、病気にかかったお年寄りは交通不便をおして病院に通うか、入院するか、しなければなりません。
そんな雲南市鍋山地区で「地域作り応援隊」を募集する事となり、縁あって鹿児島出身の23歳、看護師として働いていたタエちゃん、こと古市妙さんが応募したのです。
タエちゃんを推薦した人が地域の人に聞くと、「農作業に強い人に来てほしい」との事で、「看護の勉強していた人はどうですか?」と聞くと「そういう希望は持っちょらん」。「一回、だめもとで会ってもらえませんか?」と食い下がって、なんとか面接までこぎ着けました。
面接でタエちゃんは自己紹介を済ませたあと、地域の人に志望の動機をこう話しました。
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うちのばあちやんは、鹿児島でたんかんという種類のみかんをつくっているんです。認知症があったり、足腰が弱くなってきたりもしているけど、本当に大事に、我が子のように愛をこめてつくっていて。家にいるときよりも、山にいるときのばあちやんは本当に生き生きとしていて! その姿がとっても大好きなんです。
ばあちやんのように病気があっても、自分の生きがいを持って人生の最期まで自分らしく暮らせる、そんな人生のサポートができるような人になりたいんです。[矢田、985]
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話しながら「ばあちゃん」のことを思い出し、タエちゃんは涙ぐんでいました。その大好きな「ばあちゃん」に接するように、ほかのじっちゃん・ばあちゃんにも接したい、「みんなの孫のような存在」になりたい、というのが、タエちゃんの志望でした。
「ぜひあなたに、うちの地区に来てほしい」。タエちゃんは一発で気に入られました。
■2.「ちょんてご」(ちょっとだけお手伝いさせてください)
タエちゃんは鍋山地区の地域作り応援隊の仕事を始めました。主な仕事は「ちょんてご」。これは「ちょんぼし、てごする(ちょっとだけお手伝いさせてください)」という方言を縮めたものです。その内容をタエちゃんはこう説明しています。
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活動内容は、一つ目が声かけです。ごみ捨てなどのときに、“看護師の目を持って"地域の人にご挨拶をして、『体調いかがですか?』と声をかけます。一人暮らしの高齢者を地域全体で見守っていきたいんです。[矢田、1016]
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また各戸の水道メーターの検針をする担当者との連携もしている。
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水道メーターを見に行く担当者さんがさりげなく元気かどうかを見ているんですね。それで気になる方を見つけて、そこへ私が後日訪問をし、お話を聞いています。[矢田、1016]
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健康相談の拠点作りも進めました。『まちの保健室』を開催したときには、80代のおじいさんが『妻が入院していて、少し心配なことがあっても誰に言えるわけでもない。あんたがいて話しやすかった。話せてよかった」と言ってくれたことが、タエちゃんの心に残ったそうです。
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病院のように患者と看護師ではなく、地域ではおじいちゃんと孫のような関係。個々人として出会えるので楽しいです。[矢田、1080]
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■3.コミュニティナースの“健康面のおせっかい"
タエちゃんのように、病院の外に出て地域に根ざした活動をする看護師を「コミュニティナース」といいます。日本ではまだまだ知られていませんが、オランダでは約1万人の看護師・介護士が地域住民に寄り添って、治療のサポートや身の回りの世話をしているそうです。
そういう地域看護師を育てる「コミュニティナースプロジェクト」を、島根県で始めたのが矢田亜希子さん。矢田さんは、コミュニティナースをこう定義しています。
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「地域の住民たちとの関係性を深めることで、健康的なまちづくりに貢献する医療人材」です。つまりは、"健康面のおせっかい"を焼く人。見守り、巡回などさまざまな活動を通じて安心を提供することで地域に関わり、まちを健康にしていきます。[矢田、40]
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かつての日本にも、コミュニティナースの役割を果たす人々がいました。矢田さんはこう指摘します。
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1942~1997年ごろまでの日本では、各地に町医者や常駐している駐在保健師など、"健康面のおせっかい"を焼く存在がいて、人々の暮らしが見守られていました。病院へ行くのが困難な人がいれば、町医者や看護師が自宅まで診察に行ったり、地域のつながりで住民どうしが助け合ったりして、そうしたつながりが人の健康に少なからず貢献していたと思います。
しかし現代では、生活様式の変化からそうした助け合いやつながりが激減しています。
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ある人は、コミュニティナースの仕事を「医療の知識を持った民生委員さんだね」と言ったそうです。
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民生委員とは、地域で困りごとを抱えている人たちを見つけ、そこに赴き、地域で見守っていく役割の人です。それを医療の知識を持つ人がやると、より効果的になる部分があるのかもしれません。[矢田、1288]
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実際に民生委員から「いてくれると心強い」と言われたコミュニティナースもいます。
■4.タエちゃんの8人の仲間たち
矢田さんは自らコミュニティーナースとして活動しながら、2016年からは看護師免許を持っている人を対象に、上述の「コミュニティーナースプロジェクト」を始めました。すでに7期まで実施し、受講した人は130人を超えました。タエちゃんもこのプロジェクトに通い、矢田さんが鍋山地区に推薦したのです。
実は看護師の資格を持ちながらも、看護の仕事をしていない人が、全国で71万人もいます。資格を持っている人の3人に1人が看護師として働いていないのです。それもそうでしょう。病院での看護師の仕事は大変です。
ほとんど一日中立ちっぱなしで病室を回り、動けない患者の移動や排泄、入浴の介助から、夜勤まであります。高校の運動部並みの活動量とも言われています。かなり元気な人でないと続けられないでしょう。看護師の資格を持ちながらも、病院での勤務を辞めた人たちに地域で活躍して貰うのが、コミュニティナースというアイデアの持ち味です。
タエちゃんがコミュニティナースとしての仕事を始めると、「あそこの奥さんは元・看護師だぞ」と教えてくれる人がいたり、「私も一緒にやりたいわ」と声をあげてくれる人も出てきて、8人の仲間ができました。
今や、全国各地で100名以上のコミュニティナースが活躍しているそうです。コミュニティナースの仕事がもっと知られるようになれば、元看護師さんが71万人もいるのですから、全国で何万人かの規模で普及することも難しくないでしょう。特に仕事の内容から、退職後の経験豊かな元・看護師の方々にはうってつけの仕事です。
■5.「じいちやんばあちやんが喜ぶと思うねん」
コミュニティナースの考え方を知って、すぐに賛同し、県としても実施に踏み切ったのが奈良県でした。県の地域振興部・奥大和移住・交流推進室の次長フクちゃんこと福野博昭さん、コメちゃんこと米田学さんです。
奥大和とは、奈良県の南部と東部にある19市町村のことで、人口減少や高齢化の一途をたどる中山間地域。奈良県のほとんどの人口が京都や大阪にアクセスしやすい北部や西部に集中し、奥大和の面積は全体の約8割もあるのに人口はわずか約2割です。
コメちゃんとフクちゃんは、矢田さんがコミュニティナースの説明をすると、「めっちやええやん、それ! これはおもろいで。じいちやんばあちやんが喜ぶと思うねん」と即座に大賛成。二人はこうも話してくれました。
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奥大和で活動していて常々感じていたのは、昔は近所の人と支え合うのが当たり前で、清掃活動をしたり、お年寄りが困ってはったら誰かが助けたりしていたのが、高齢化でだんだんできへんようになっていること。田舎のよさがなくなっているんちやうのと。それを僕らが何か考えなあかんなと、ずっと思っとって。[矢田、1114]
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■6.ガソリンスタンドにいるコミュニティナース
この出会いから、わずか数ヶ月後にコミュニティナース第1号が山添村に配置されました。奈良市から真東に車を小一時間ほど走らせた処にある村です。
赴いたのはエバちゃん、こと荏原裕子さん。コミュニティナースプロジェクトの第2期生です。かつて救命病棟で5年間働いた経験があり、その際に「この患者さんは退院後、どうやって地域で生活できるのだろう?」「なぜこの状態になるまで、病院…
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