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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和2年(2020)10月4日(日曜日)
        通巻第6660号
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 トランプ大統領のコロナ感染で選挙戦は霧の中に迷走
  ウォール街はバイデン勝利を盛り込み、市場に異変が起きている
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 大統領以下、ホワイトハウスにクラスター!
 まさに「オクトーバー・サプライズ」だ!
 軍の医療センターに急遽入院のトランプ大統領は「すこぶる元気」とツィッターに発信しており、「経過は良好」と医師団も記者会見しているが、政権の機能が痲痺状態にあるのも現実である。

 オッズメーカー(ODDMAKER、賭けサイト)が米国には幾つかあるが、ラスベガスのサイトはバイデンがかなり有利、「ボーナス」という有力サイトでは、直近(10月4日、午前四時、日本時間)の予測はバイデンが61%、トランプが39%と、12%の開きが出た。

 米国市場に異変が起きている。
 従来は世論調査をあてにせず、投資家、ファンド筋などはトランプ勝利を前提にした投資戦略を基盤として、ポートフォリを組んできた。つまり貿易、予算、保険、税制が不変という見通しで、企業分析と産業展望を展開してきたのだ。

 もしトランプ再選が失敗した場合、ポートフォリオの組み替えが必要となるのは税制、保険制度、そして資源産業になる。シェールガスはふたたび規制されることになる可能性が高いからだ。
 まして民主党政権になると、予算の重きが国防より医療関係などに割かれるため軍需産業の株価に影響が出るのは中学生でも分かる未来図だが、貿易で、対中強硬策が弛緩するとなると、商社や、乙仲、倉庫業、運輸など末端に至まで、影響がでる。

 ウォール街はこれまでトランプ再選を盛り込んできた。大手メディアの世論調査があてにならないこと、とりわけ左派、リベラル系のテレビと新聞はバイデン支援だから、なおさら偏向した内容で、選挙戦を伝えてきた。
 もとよりウォール街は共和党支持者が多いが、近年の株式市場の特性が、IT関連、とくにGAFAが時価総額の大半を占めるという状況変化にともなった民主党系のファンドが急増していた。

 選挙戦の実態はといえば、都会はともかくとして草の根では根強いトランプ支持、とくに中西部からディップサウスにかけてのエバンジュリカルの猛烈なトランプ支持集会を、メディアは意図的に報道せずに無視してきた。
 「報道しない自由」という手段は左派メディアの特質的なやりかたで、いまさら指摘するまでもない。

 また共和党集会にある異様な熱気が、民主党集会にはまったくない。この空気は画像や活字だけでは分からない。
 それゆえ、バイデン有利としか報道しないアメリカのメディアの報道(日本の報道はその鸚鵡返しに過ぎない)を読む限りにおいてはトランプが再選されると考える人は少ないだろう。
2016年もそれで読み違えた。こんども、その読み違えがおこり、不死身の再選があると、投資家、ファンド、金融関係シンクタンクの多くは、静かに予想してきたのだが。

 コロナが再び選挙戦の主要な争点となりつつあり、のこすところ一ヶ月、共和党選対本部は抜本的な戦術の練り直しを迫られている。間に合うか?
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS  読者之声
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(読者の声1)9月30日(水曜日)付第6656号の読者欄「石川県、半ボケ」様のご投稿「京都大学の上久保靖彦先生と文芸評論家小川榮太郎さんによる新著、『新型コロナ』(ワック)を拝読しました」
この感想を読んで、早速、購入し一気に読了しました。
これまで、媚中派WHO、日本政府に巣食う半端な「専門家」、マスゴミなどに散々振り回されてきた我々が、やっと本物の科学者によって解明された「人類未知の真理」にたどり着くことができた!という深い感慨を覚えました。
誠に痛快な本だと思いました。
「本年12月で収束」「マスク、三密、清潔は無関係」「とにかく大勢の人と接触すべし」「PCR検査は有害無益」「ワクチン接種は却って重篤化のリスク」など、いまの常識の正反対のことが、論旨明快にわかりやすく書かれています。
 その学問的根拠も厳密な数式によって証明され、中立の科学サイトに公開されているのに、狭い分野の自称専門家たちは多分野の知見を学際的横断的に統合した複雑な数式を理解できないために、「単なる仮説」とディスって無視していますが、当のご本人は「アインシュタインの方程式も、最初理解できたのは5人だった」などと平然としているところに大物ぶりを感じます。
 上久保先生は10年後あたり、ノーベル生理学医学賞を受賞するのではと感じました。
それにしても、このメルマガの凄いところは、読者の方々による「この本良かった」という情報が、非常に鋭いところです。このたびは大変な好著をご紹介くださいまして厚く御礼申し上げます。
(江東区、YE生)


(宮崎正弘のコメント)じつは小生も通読して書評を用意しかけたのですが、当該の投書をいただき、それを活用させていただきました。
 コロナを大袈裟に芝居化しているのはトランプを引きずり降ろす陰謀だという説もあります。



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(読者の声2) 竹中平蔵氏は、パソナグループの入社式で、小泉純一郎元首相からかけられたという「悪名は無名に勝る」という言葉を紹介して、笑いを誘ったといいます。
 https://www.asahi.com/articles/ASNB25SJ4NB2PLFA003.html
 ここで、竹中氏が言う「悪名」とは、いかなる意味なのか。
 たとえ一般民衆に直ちには受け入れられない場合でも、自分の信念に迷いがなければ、信念をつらぬくべきであるというようなものなら、(直接民主主義的には問題があるとしても)是認するべき余地はあるでしょう。
 また、行政マンの世界では、適時に嘘を吐くセンスや清濁併せ呑むことに対して「ワル」といった愛称が付けられ、それは、最高の誉め言葉とされるとも言われますから、政治的言動として、「悪名」なり「ワル」という評価も、必ずしも一方的に非難されるべきではないのかもしれません。
 しかしながら、竹中と言う人物は、国会で「真っ赤なウソ」を述べたり(『竹中平蔵市場と権力』「暴かれた私信」文庫338頁)、その「ウソ」は、ポジティブに評価できるレベルを超えたもののように私には思えます。
 そもそも、この人物が権力に擦り寄った時期は、日本経済が停滞から衰微をたどった時期と一致しています。その点をどのように解析しているのか、納得がいく釈明を聞きたいものです。まさか、自分が主張する「構造改革」が不十分だったからだ、などとは言わないとは思いますが・・・
 参議院での否決の結果として衆議院を解散するというような強引なことをしてまでも、強行した郵政民営化なるものが、約15年を経過した今、その莫大な実行コストに見合う効果を出しているのか。
 同様に、経済政策としての妥当性、合理性からというよりも、政治的目的を優先して断行されたと(私には)思われる不良債権処理、UFJ銀行を破綻に追い込んだ強引な金融政策(究極の『規制』ではないか?)など、についての自己検証は済んでいるのだろうか?
 竹中氏は、大臣就任中、慶応大学の学生を前にして「自分のやっていることが正しいと、心から思っています。多くの批判があるが、揶揄するものばかりで批判にもなっていない」と述べて、聴衆から拍手を受けたといいいますが(『竹中平蔵市場と権力』「暴かれた私信」文庫231頁)、パソナ入社式での挨拶でも、自らを批判する声が今もネットであるとしたうえで、「フロントランナーは傷を負うが、最初に動いた人に色々な意味で評価や利益が来る。そのことを肝に銘じて」と述べたといいいます。
 しかしながら、政治問題、経済政策において、100%正しい「解決」などということはあり得ず、「妥協」「対決」などが不可避だとしても、それだからこそ、その「結果」の「評価」については、謙虚で自省的なものでなければならないと私は考えます。
 この人物の言動には、それらが全く見られないことが、「無名」の清貧老人である私にはおぞましく感じられるのです。
   (椿本祐弘)
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