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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和2年(2020)10月1日(木曜日)
        通巻第6657号
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 仏領ニューカレドニアで再び「独立」を問う住民投票が行われる
  もし「独立」となると「中国の植民地になる」と現地に不安の声
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 「天国にいちばん近い島」とか。行ってみると俗化したリゾート、確かに海は綺麗だが、日本人の観光客も「コロナ禍」の前からめっきり減った。
 ニューカレドニアは今もフランスの植民地である。

2018年にもニューカレドニア独立を問う住民投票が行われたが、57%がフランス領に留まるとした。フランス軍がおよそ八千名、駐屯している。
このときは住民投票の直前にわざわざマクロン大統領がパリから飛んできて、フランス領土に留まるメリットを説いたほどだった。

植民地としてのニューカレドニアの法的地位はタヒチと同様であり、通貨はフランス・コロニアル・フランである。ユーロではない。
レストランに並ぶワインは殆どがフランスからの輸入。だから高い。人口僅か27万人。ひとりあたりのGDPは38000ドルと日本並みなのは、ニッケル鉱山と観光客の御陰である。そのニッケルのバイヤーは中国で、ほかの全輸出品より、中国向けニッケル輸出(108億ドル)の金額が多い。

 再び住民投票でフランスからの独立を求める動きが本格化している。
 背後に中国の工作がある。「もし独立となったらフランス軍は撤兵するだろう。その力の真空を埋める国がある。ニューカレドニアには中国の植民地になる不安が拡がっている」と現地の声が拡がる(サウスチャイナモーニングポスト、9月30日)。

 国際空港から主要なリゾートまでクルマで一時間かかるが、リゾートホテルには鉄板焼きやら寿司バアもあった。近年はどっと押しかけて中国人ツアーで、中華料理も増えた。

 ▼おそるべき速度ですすむ中国の外交攻勢、札束に弱い現地指導者たち


 南太平洋に浮かぶ島嶼国家は14ヶ国。このうち台湾と外交関係にあるのは、四カ国に減った(パラオ、マーシャル群島、ナウル、ツバル)。
2019年には中国の圧力と浸透工作でキリバスとソロモン群島が北京と結び、台湾と断交にいたった。このためトランプ政権が激怒し「TAIPEI法」を制定した。同法には断行した国々に制裁を加えるとする条項があり、また当該国の首脳がワシントンを訪問しても面会を断られる一幕があった。

 南太平洋でもっとも人口大国はパプアニューギニアである。APECが開催されたとき中国が国際会議場を建設して寄付した。中国資本のショッピン街(チャイナタウン)もあり、カネに弱い性格を象徴する。ラバウルは、この島嶼国家に所属する。

 同様にフィジーも首都スバに拓けるチャイナタウン、郊外の「南太平洋大学」には「孔子学院」がすでに設立されている。中国語の新聞がでるほどに中国人移民が多く、マグロの漁場利権などが狙われている。

 バヌアツでは不動産投資の殆どが中国であり首都の商店街はチャイナチャイナチャイナとなって、この国のパスポートは不動産投資で取得できるため、夥しい中国人がやってくる。日本大使館は貸しビルのなか、中国大使館は三階建ての御殿のごとし。

 台湾と外交関係のあるマーシャル群島においてすら中国に買収された議員らが、台湾との断交を議決しようとして、女性大統領が取りやめさせた。

 大東亜戦争のおり、ガダルカナルの死闘はいまも語り継がれている。ガダルカナル沖合は深海、海底には十数隻の日本と連合国の軍艦が沈没したまま。じつは筆者、二月にここへ撮影に行く予定をしていた。コロナ災禍で中止となった。

 さて、このガダルカナルのあるソロモン諸島、その最大の島はマライタ州である。そしてソロモンから「独立」すべきとする住民運動が起きている。ソロモン諸島の人口は67万人、マライタ州は14万人である。
 マライタ州の言い分は「首都ホニアラの政権が、一方的に台湾と断交した」とし、この拙速外交に激怒して、本格的な独立運動がマライタ洲で始まったのだ。台湾に親しみを覚える住民のほうが多いからだ。

 チャイナタウンがあり、中国からの借金でビルを建てた首都ホニアラの親中派政権は、カネで外交を売ったのだ、とスイダニ州首相は非難した。中央政府のソガバレ首相の決定は「民主的ではなかった」。

 南太平洋諸国の中国傾斜という異変に危機感を抱いているのは台湾ばかりではない。米国、オーストラリアは領域に中国の影響力拡大を危惧し、投資ならびに軍事援助などを増大させる。
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)アメリカ大統領の討論会を見ていると、バイデンは認知症がなく、紳士的である。それに対してトランプは、余裕がなく個人攻撃に徹している。
トランプは、認知症のバイデンを混乱させようとの戦術だろうが、バイデンにとって想定内なのでしっかり受け答えしていた。
 どうしても大統領を続けたいトランプに対し、あわよくば、というバイデンのスタンスの違いのようにも見える。日本人ならバイデンの姿に共感するだろうが、アメリカ人はどうか。
 どちらが優位か分からなくなった。次回の討論会まで持ち越しのようだ。
  (斎藤周吾)


(宮崎正弘のコメント)アメリカ人から見れば攻撃的で積極的な人をリーダーとし見なします。紳士的だったバイデンは、日本人から見れば評価されるでしょうが、平均的アメリカ人はバイデンをみて、「あんな消極姿勢では?」となりがちです。



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(読者の声2)菅新首相についての私の感想、評価について、何回か本欄を汚させていただきました。いささかシツコイかもしれないので、もうここらで終了とも思ったのですが、私が内心で思っていて表現するには至らなかった感触を、ズバリ述べている評論に出会いましたので、紹介させていただきます。
 『サンデー毎日』10月11日号に浜矩子氏が「奸佞(かんねい)首相のマキャベリ的国家像」という一文を寄せ、「菅義偉新首相の映像がテレビ画面に登場する度に、我が母が吐き捨てるように言い放つ言葉がある。官房長官時代からそうだった。その言葉は「奸佞(かんねい)」である。奸佞は、『心がねじけていて悪賢いこと』を意味する」と述べておられます。
 この浜矩子という人物のこれまでの評論には同調できないことが多かったが、上記については、まったく同感ですね。
 私は、竹中平蔵という人物の言動について、瀬島龍三氏を連想すると述べましたが、保坂正康氏は『瀬島龍三 参謀の昭和史』(文春文庫、1991年)で、「私は瀬島とのインタビューの折りに、『瀬島さんは、昭和史の年表を開いて、そのときどきの自らの役割をきちんと書きのこすべきではないでしょうか』という質問をした。
すると瀬島は、永田町の方角を指さして、『自分もそうしたいんだが、あっちの方がやめさせてくれないんだよ』と、答えた。首相官邸や国会が、まだ自分を欲しているというのである。そのときの瀬島の表情は嬉しそうであった。」と述べています。(275頁)

 私は本欄で「(竹中氏は)学界と政界を遊泳した『一代の詐欺師』との感を深くする。この人物の巧みな弁論術にここ十数年、政治家、マスコミ、そして国民が欺されてきた。彼は今も安倍政権に食い入っている。何故にかくも多くの人々が、かくも長期間、かくも簡単に欺されてきたのか。真贋を見抜く力を失った国民、これは民主主義の根幹に関わる問題(である)」という藤原正彦氏の言を引いて、この「一代の詐欺師」(竹中)は、「今や、菅政権にまで食い入ろうとしている、いや、菅新首相は、自ら取り込まれようとしている。呆れるほかない」と述べました。
 竹中平蔵氏も、やはり総務大臣時代の部下であった菅新首相が、真っ先に自分との会見をセットしたことで、「自分はやめたくとも、首相がやめさせてくれないんだよ」と嬉しく思ったのでしょうか。
 私は「狂気の宰相」(西尾幹二氏の言)=小泉純一郎、「一代の詐欺師」(藤原正彦氏の言)=竹中平蔵、奸佞(かんねい)=菅首相の顔をTVなどで目にすると、吐き気をもよおしてきます。
  (椿本祐弘)
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