菅・新内閣の顔ぶれがほぼ決まった。それを見ると、デジタル庁に相当の力を入れるようである。
この庁の役割は何かというと、第一にはマイナンバーカード(IDカード)の推進だろう。

「タテ割り行政の打破」をしきりに言っているのも、IDカードを健康保険証としても使いたいから厚労省の協力が必要、運転免許証としても使えるようにしたいから警察庁の協力が必要、銀行口座をヒモ付けしたいから財務省の協力が必要と、多省庁にまたがる。そのための「タテ割りの打破」であろう。

問題は、これまでの自民党の議論では、IDカードに「全預金口座をヒモ付け」することであり、健康保険分野では「全病歴が一覧できるようにする」ことである。
これは国民のプライバシーをほぼ丸裸にするのに近いから、一歩誤れば、中国・韓国並みの監視国家を目指すことになる。

この監視国家の形成が、究極の目的ではないかという懸念は、彼を引き立てたのが竹中平蔵氏と思われるからである。
小泉純一郎元総理の時、総務大臣であった竹中平蔵氏を補佐したのは、副大臣であった菅氏である。

当時の菅氏を竹中氏は「実質、大臣のような活躍であった」と賞賛していたから、その後、連携が深まったのは想像に難くない。

竹中氏は、言わずと知れた新自由主義者で、米国・金融勢力の日本側代理人といって良い存在だろう。
新自由主義というのは、米国をみても分かる通り、自国民に対して、ほぼ監視国家に近い情報管理を行なう傾向が強いのである。

筆者はIDカードでの病歴一覧は不要であり、預金ヒモ付けは1つだけにすべしと考えているが、菅氏の意気込み、ならびに自民党の「大勢に従う」傾向の中では、全病歴一覧と全預金口座ヒモ付けの方向に走るだろう。

菅氏は「大阪都構想にも賛成」で、道州制による沖縄独立が懸念されるところである。道州制は国家分断の方策で、各地域によって義務教育年限を変えたり、生活保護費を変えたり、医療費の負担を変えたりして、それを「地域間競争」と呼ぶから、日本弱体化を狙う政策であることは間違いがない。
多国籍化した大企業が喜ぶ新自由主義の政策である。

ちなみにデジタル化というのは、時間の短縮、効率化にはつながるが、一方では、街の職人気質の技術者には「取り残されるのではないか」という不安が残る。

デジタル化というのは、いわば、若者が何でもスマホで済ますのとよく似て、確かに効率的でてっ取り速いという点では効果は大きい。しかし、それは通信の手段が効率的だと言うに過ぎず、新たな有用物を生み出すわけではない。

日本はあくまで「基本を大切にしたモノづくりの技術立国」で生きるべしというのが筆者の考えである。
デジタル化が進むと、物事の基本を知らずともキーを押せば、全て自動で処理してくれるというAI化が近くなる。

どれほどデジタル化を進めようと、ものづくりの基本は習得できるよう、教育の重要性が増してくる。
その教育もデジタル化で行なうことが「進んだ国だ」という考えがあるようで、なんとも底の浅い国民と監視国家が出来上がりそうで、心配である。

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