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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和2年(2020)6月26日(金曜日)弐
通巻第6557号
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スウェーデン、孔子学院をすべて閉鎖へ
姉妹都市関係も解消、中国と絶縁
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スウェーデンは武漢コロナ禍に対して、マスク着用を義務づけず、カフェもオープン、都市封鎖を行わなかった唯一の国である。集団抗体を目指したわけだが、残念ながら、この方針は裏目にでた。感染が増えてしまい、6月26日現在、感染者63890名、死者は5230名になった。
スウェーデンは産業に乏しく、イケアは世界的家具メーカーだが、国民車を代表したボルボは中国の札束の雨に、吉林汽車傘下になった。電子、スマホのエリクソンがかろうじて生き残るが、EU市場域内においてすら中国勢におされ気味である。
もともと日本より広い国土を持つが、人口は一千万弱しかおらず、首都ストックホルムの人口も百万に達しない。
しかしスウェーデンの誇りはノーベル賞である。平和賞のみノルウェイで授与式が行われるが、ダライラマ、劉暁波が受賞したときはノルウェイばかりか中国はスウェーデンへの報復を行い、スウェーデン国民に怒りが蓄積していた。
スウェーデン政府は、国内八ケ所の孔子学院を閉鎖するとし、米国、印度、豪などの列に加わった。付随的に中国の諸都市との姉妹都市関係も解消するとした。
背景にあるのはEU全域に於ける中国への反感に便乗したことだろうが、EU主要国はファーウェイ排斥にまでは踏み込めず、独仏は米国の強い要請にも背を向けた。
かのジョージ・ソロスさえ、EUの優柔不断に立腹し、「自由を抑圧し、人権を無視する中国のファーウェイは断固排斥すべきであり、EUは、ノキアとエリクソンの地上局に転換せよ」とした。
英国は長い熟慮の末、ファーウェイ排斥を決定し、地上局設備をノキアとエリクソンならびに日本のNECに切り替える決断を示した。投資は一からやり直しとなるが、米国と同様に中国の香港への介入に我慢の限界を超えたのだ。
中国共産党が準備している「香港安全法」は、1984年の英国との固い約束である「中英合意」を踏みにじるからだ。
さて、スウェーデンの決断の本当の動機は、孔子学院におけるスパイ活動規制という表向きに理由よりも、自国のエリクソンを守り、EU内でのマーケットを確保し、中国のファーウェイとの競合を優位にするためではないのか。
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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日本人のお人好しも、ここまでとなると「天才的鈍才」ではないか
世界の指導者にピュアな精神の持ち主はいないのだ
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高山正之『日本人よ 強かになれ』(ワック)
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読み出したら止まらない痛快さ、喉ごしがすぅっとなって森伊蔵を呑んだような陶酔と爽快さをともなう(森伊蔵は鹿児島焼酎のナンバーワン)。
かねて聞こうとおもいながら、高山さんに質問し損なっていることがある。その質問とは、「朝日新聞の記者たちは高山さんの本をどれだけ読んでいるのだろうか」。
もし読んでいたらすこしは報道姿勢が改善されるのではないのか。いや朝日にそういうことを望むのは東京新聞の、「乗せられた扇動者にちかい」(127p)望月衣塑子記者に『ちゃんととしたジャーナリストになれ』と言っても無意味、徒労であるように、時間とエネルギーの無駄におわるのか。
習近平に限らず世界には邪悪な指導者がごまんといる。だが、アメリカは中国に強く出ているようで、ビジネス世界は完全に中国に巻き込まれているため、「チャイナ地獄」から、そう簡単には抜け出せない。
GAFAもテスラもまだまだ中国と商売を続行する思惑を抱いている。その実態を現場で見ているから日本企業もタカを括っているのだ。
もとより、米国が中国と国交再開に傾いたのは台湾への絶望が理由ではなく、中国を反ソ連包囲網に巻き込むためだった。立案はニクソンであり、補助役がキッシンジャーだったが、いつしか米国外交はキッシンジャーの世界秩序という世界戦略を行使してきた。そのソ連封じ込めをやめたにも拘わらず、オバマ政権まで米国は中国に甘かった。ひっくり返したのはトランプだ。
総括的に高山氏は言う。
「アメリカは中国に最新兵器のノウハウまで伝え、さらにソ連のミサイル基地の場所も教えたようだ。アメリカは中国を自分たちの兵隊のように信じ込んでいた。その証拠にカンボジアのポル・ポト政権を中国と一緒にささえ続けていたのが、じつはアメリカだった」(46p)
日本の財界にあっては中国べったり、中国から撤退する日本企業には助成金ならびに貸与を無利子にすると日本政府が推奨しているにもかかわらず、これまでに撤退したのはスタンレー電気だけ。トヨタも工場を増設し、パナソニックはコロナ禍の最中だというのに、80億円かけて新工場を増設する。
ANAもJALも中国路線をやめる気は毛頭ない。
高山氏が声をあげて、「こらからはチャイナ・ナッシングの時代だ」といい、また「日本を蝕んでいるのは『武漢・朝日ウィルスだ』と警告している。
害務省の鈍感さに輪をかけて、日本の企業人は世界の趨勢が読めないようだ。でなかれば中国とのずるずる癒着関係は、ひょっとして別の思惑だろう。
「悪だくみと恫喝と騙しで(中国は)ここまできたが、いずれメッキが剥がれる。今の中国は滅びる運命にある。そこまで育てたのは清華大からはじまり、スティムソン・ドクトリンを経て現代の奴隷工場として使い廻してきたアメリカだから、トランプはいつでも潰せる自信がある」(41p)
日本企業のみなさん、この本を読んで、もういちど中国進出をこのまま続けて良いのか、どうかを熟慮して下さい。
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 2093回】
――「ポケット論語をストーブに焼べて・・・」(橘54)
橘樸「『官場現形記』研究」(大正13年/『橘樸著作集第一巻』勁草書房 昭和41年)
△
この辺りで橘の「『官場現形記』研究」を締め括ることにしたい。
「廣義の官僚は嚴然たる一の社會階級」であり、しかも官僚に連なる一族郎党が権力・権威・財力を満喫できる「華やかな支配階級であ」った。だが清末になると、王朝の衰亡と共に力が衰え、世間から攻撃されるばかりか軽蔑の対象とされるようになった。
「一體各王朝の末期には官僚階級の権威が衰へて其の壓力が減ずる結果、一種の社會不安の状態を現出するのが常である」。こうなると官僚階級の内側で構造変化が起き、それまで「優越を誇つて居た文官群が遂に其の地歩を武官に讓ることを餘儀なくされる」。その行き着く先が易姓革命、つまり王朝交代となる。
かくして「新興軍閥團の首領が新たなる王朝を打立て其手で新たな官僚組織を組立てる」。だが、ここで要注意。新しい官僚組織と言ったところで、その骨格を担うのは旧官僚階級に外ならないのである。
かくして、いくら王朝が交代しようが、それを支える官僚階級は「金太郎アメ状態」なのである。古いコマーシャル・ソングに「止められない止まらい、カルビーのカッパえびせん」というのがあったが、官僚階級とは、そのカッパえびせんだ。
つまり「幾度王朝が變るとも全體から見た官僚階級には何等の影響を與へることは出來ぬのである」。これが歴代封建王朝を通じた事実だ。誰が皇帝に就こうが、とどのつまりは官僚階級を頼らない限り王朝(中国)は維持・経営できない。官僚階級がなくなったら、王朝(中国)は直ちに立ち行かなくなる。となると、中国とは官僚階級ということになる。
辛亥革命によって清朝を転覆させ「中國には破天荒な共和制を建設した」ものの、じつは王朝時代の官僚階級は「格別の打?を受ける事無しに存續して居る」。清朝時代と違う点は、文官より武官(軍人)が強い権力を持っているだけで、「廣義の即ち社會階級としての官僚群は相變らる其の猛威を揮つて居る」ばかりだ。
「但し一皮?いで觀察の目を紙背に徹せしめて云ふと」と、橘は1920年代初頭の中国社会を次のように分析する。
立憲共和政体の中華民国を牛耳り続ける官僚階級に対し、先ず学生、次いで商人、さらに労働者が立ち上がった。これを旧来の士農工商の四民で表現するならに、農を除いた士(学生)工(労働者)商(商人)となる。士工商の一群が「團體的に『官』に對し」て立ち上がった。これは中国史上画期的なことであり、「此の意味に於て階級鬪爭の序幕が開かれた譯である」。いまや「士工商の三つの社會が團體的に官僚階級と對抗し、後者の存在を其の根底から破壞しようとかゝつて居るのである」。
当時の中国における社会不安は覚醒した被支配階級が結束して支配階級を打倒しようとしているからだが、「ボリシェヴィキの樣に無階級の社會を創造しようと云ふのではなく」、「少なくとも當面の所では古い支配階級を倒して新しい支配階級が之に替らうと云ふに過ぎない」。だからフランス革命と同じような「社會革命の序幕であつて、其結果を略之を同樣にブルジョアジー支配の新しい時代が之からぼつぼつ開けようと云ふに止る」。
――以上が『官場現形記』から説き起こした橘の官僚社会分析であり、当時の社会混乱に対する見立てである。
「ブルジョアジー支配の新しい時代が之からぼ…
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