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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和二年(2020)3月19日(木曜日)
        通巻6409号
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 アジア諸国も欧米に倣って外出禁止、入国制限、14日間の自主隔離
  シンガポール、マレーシアまでが外出禁止措置。日本は解除へ
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 日本は北海道の「外出自粛」措置を間もなく解除する。欧米はむしろ強化の方向、イタリアはその後の調べで死亡した99%が他の持病持ちだった事実が浮かんだ。EUは30日間の入域禁止措置をとった。シェンゲン協定は宙に浮いた。

 米国は非常事態宣言に加え、欧米と中国からの乗り入れを禁止、しかし「あっ」という間に死者が百名を突破したため医療関係者も首を傾げた。
 NYはパリやミラノと同様に町を歩いている人が殆どいない。NY市は外出禁止例を検討している。米国の特殊事情といえば保険制度、貧困層は風邪を引いて病院に予約の電話を入れると二週間待ち、その間に肺炎を起こして死んでしまうというほど末端の保険は劣悪だからだ。

 ともかく欧米の緊急措置は、日本から見れば「過剰」。だが、これは「戦争状態」と考えての対応であり、日本のように「世界は平和」「祈れば戦争はない」という感覚の国民とは認識の方法が異なるからだろう。

 異常な対応をしているのは病原菌の元凶である。中国政府は反対に「抑制に成功した。世界は中国に感謝せよ」といいだし、動物肉市場再開、遊園地も公園も「もう安全です」と無料開放した。鉄道駅も突如、人出がある。

 こうした中国の対応が異常なことは指摘するまでもないが、まさに非常措置での逆転の発想は、やっぱり「孫子の兵法」の国だなぁ。
「兵は詭道にあり」。中国史四千年を振り返れば、そういうものだ。

 台湾はもっとも感染が少なく、死者もひとり、それでも出入国制限は厳しく、日本人も台湾に入国する場合は、二週間の隔離となった。おりしも19日から台湾旅行を予定し、ホテルまで予約していた友人の嘆くこと、しきり。

 フランス、イタリアと同じで、事実上の戒厳令。夜間外出禁止令をこえるレベルだ。豪州も同様な強行策を継続している。

アジアで韓国に次ぎ感染者が多いのは意外にマレーシアで、3月18日から外出禁止となった。
 マレーシアの感染爆発的拡大はモスクで、金曜の礼拝を取りやめるわけにはいかないからだ。イランの急拡大も聖地コムからだった。
 まだ出口が見えない。マスクも手に入らない。景気の先行き、真っ暗。

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 2048回】              
 ――「ポケット論語をストーブに焼べて・・・」(橘9)
橘樸「中國民族の政治思想」(大正13年/『橘樸著作集第一巻』勁草書房 昭和41年)

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 そこで「中國民族全體の思想也感情なり」が「より多く表はれて居る」のは、「申す迄もなく道・である」。だから「論語の代りに老子を日華親善の道具に使つた方が早手廻しなのである」と説く。

 確かにそうだろう。そうであるに違ない。そこで現在の中国にまで時代を一気に下って、儒教に対するに道教という橘の視点を援用し、毛沢東と・小平の違いを考えてみたい。
 まず指摘したいのが、毛沢東思想なるものは「治者の利益に立脚して組立てられた・義」であり、・小平の考えは「被治者の思想及感情を代表するもの」ということ。

 およそ誰にも抗弁できそうにない正義はウソだと確信するが、毛沢東思想の根幹である「為人民服務」にしても「自力更生」にしても、マトモに考えれば、その種のウソだと言うことに気がつくだろう。
個々人の修養のうえで目指すべき「努力目標」でこそあれノルマではないだろう。その証拠に、「為人民服務」にしても「自力更生」にしても、どの段階が終着点なのか示されていない。判り易く言えば客観的評価基準が見当たらないのだ。

粉骨砕身・不惜身命・無心無比・無欲恬淡・奮闘努力・滅私奉公して「為人民服務」し、「自力更生」に邁進しようとも、「人民」から不十分だと評価されたら、さらに寝食を忘れて馬車馬のように働き続けなければならない。
それでもダメと断罪されたら、後はもう「マルクスに会いに行く」しなかい。つまり死である。
 そのうえに「人民」の基準が曖昧に過ぎる。たとえば収入を基準にして「人民」「非人民」を線引きするわけにもいかないだろう。
毛沢東から市井の名も無き「無告の民」まで一緒くたに「人民」の範疇に含まれるはずもない。敢えて問うなら毛沢東は「人民」なのか。
いわば「服務」すべき対象の「人民」からして曖昧模糊とした存在だから、どだい「服務」のしようがない。
「自力更生」にしたところで、その意気や壮と言いたいが、「自力」の「力」が貧弱極まりないのだから「更生」は絵にかいたモチに終わるのが関の山だろう。

 いわば毛沢東は、非現実的で根拠薄弱な目標をノルマとして国民に徹底して課した。ということは国民はウソを演じていたことになる。だがウソで構わない。
なぜなら「治者の利益に立脚して組立てられた・義」であり、国民に“そういうフリ”をさせることが「治者の利益」に直結する。それと言うのも、「鑄型」「形式」こそが実質であるからだ。

これに対し・小平が掲げた「先富論」「白猫黒猫論」は、まさに「被治者の思想及感情を代表するもの」と言える。
虚構ではなく現実である。自分の才覚で稼げるだけゼニを稼げ。豊かになるのに遠慮は要らない。誰でもいいからカネ儲けに突っ走れ――というのだから、毛沢東の時代に苦労を嘗め尽くしてきたような「被治者」にとって、これほどに有り難い政策はない。
まさに全身全霊で正々堂々と「向銭看(カネ儲け)」に勤しめるではないか。

 それというのも目の前に「向銭看」という実感できる努力目標・数値目標がぶら下げられたわけだから、それ行けドンドン。これはもう東奔西走・狂喜乱舞の日々である。
国民は脇目もふらずにカネ儲けに狂奔した。こんなに判り易く、オイシイ政策はない。

「上に政策あれば下に対策あり」と言われてきた社会である。まさに・小平が断行した対外開放は、「上の政策」と「下の対策」がガッチリと噛み合うという『奇跡の得策』だったわけだから、挙国一致で「向銭看(カネ儲けに突っ走れ)」たのである。

 毛沢東思想の根幹は「貧しからざるを憂えず、均しからざるを憂う」――貧困ではなく不平等こそが問題なのだ。
「専より紅」、つまり専門の知識や技術(「専」)は不平等をもたらすからダメ。ただただ真っ赤な毛沢東思想(「紅」)を身につければいい――である。これでは国民は浮かばれない。「為人民服務」「自力更生」は永遠に不滅、いや破滅デス!
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  ●読者の声  ●READERS‘ OPINIONS   ●読者之声
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(読者の声1)4年弱勤務したベトナム資本の某物流企業から月曜日に馘首を言い渡されました。月単位の物流売上高が前年比で40%以上減、銀行の利子支払いに余裕がなくなっているとのことで、「ソーリー」と言われました。
 私が辞めればベトナム人5人位のおカネが浮くので仕方ありません。
ハノイの道路はいつも車とバイクで満杯でしたが、今は5~-6割位といったところ。
現在、運送業者のトラック運賃は大幅に下がっており、中小の業者は運賃ダンピングに走っています。
日本企業でも、従来は使わなかったトラックを10個程度しか 保有しない小規模フォワーダーでも安いならそっちの方がいいというところもでてきています。そりゃートラック10台の内、8台のトラックが遊んでいれば安い価格を付けてきます。
 一方、私の妻は優しく「知り合いのイギリス人夫婦は夫婦ともにリストラされたんだから元気をだして」といわれました。
既に妻と子(赤ちゃん)はこの韓国人が多いマンションから実家へ退避中でスカイプで対話。いま居住している韓国人ばかりの高層マンションの家賃は8月まで払っているので当分はここ。3ヶ月たっても就職先がみつからないときは、そのときにまた考えます。
 次はどういう職になるのか、わかりませんが、こういう時は公務員が羨ましくなりますね。
隣国へ旅行するにも検疫で緊張感が走るので今は行く気にはなりません。
一応のやるべきことをした後は、ユーチューブでチャンネル桜を聞いたり、読書したり、映画みたり、ジムへ行ったりするしかありません(ジムはクラスターなのであまり行かない方がいいですね…

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