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1分で読む日本の思想(30) 軍人勅諭 ~ 軍人の心得を論す天皇のお言葉
■■ 転送歓迎 ■■ No.2955 ■■ R02.01.17 ■■ 4,190部■■
西南戦争の翌年、竹橋事件が発生した。西南戦争で活躍した近衛砲兵大隊の兵卒数百名が、論功行賞の遅れと給料減額に憤慨して反乱を起こし、制止しようとした隊長と士官を殺害し、赤坂の仮皇居へ乱入しようとした事件である。ただちに鎮圧されたが、軍紀の粛正が急がれ、また、自由民権運動(反政府運動)へ同調する事件も起こり、軍人の政治関与を戒めたものが要請された。
そこで、参議の山県有朋は、西周などの意見を踏まえ、勅諭の草案作成に心血を注ぎ、明治十四年暮れに完成、天皇の御決裁を仰いだ。その折に山県は三条実美太政大臣に、この勅諭は一般の詔勅のように、太政官が布告するという形式ではなく、天皇が直接全軍の将兵にお下しくださいますようにとお願いした。
明治十五年(一八八二)一月、明治天皇は皇居において、この勅諭を陸軍卿・大山巌に授与された。
軍人に教え諭すものとして、忠節、礼儀、武勇、信義、質素の五箇条の徳目が述べられる。「軍人勅諭」の最後には、この五箇条の徳目の根底ともいうべきものとして「誠心」という言葉をあげ、誠心はこの五箇条の根本精神であり、心が誠であれば何事でも達成できると述べる。誠心こそは軍人の最も尊ぶべき精神とされたのである。
この「軍人勅諭」が他の詔勅と異なる点は、和文で記されている点にある。これ以前の詔勅は、漢文体をもとにしたカタカナ書きであるが、この勅諭は和漢混交文(和文と漢文訓読文とが融合した文体)で、やさしく、噛んで含めるように、いわば、対話の姿勢とでもいうような記述の仕方である。
この勅諭が軍人に下された当時のこととして、『陸軍省沿革史』に「聖旨優渥(天皇の豊かで厚いお言葉)軍人之ヲ拝シテ感泣セザルナシ」と記述されているが、当時の軍人たちがどんなに大きな精神的支柱を得た思いであったかが偲ばれる。
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【軍人勅諭】
私はお前たち軍人の全てを統率する大将である。だから私はお前たちを最も頼りにし、お前たちは私を頭首と仰いでこそ、お互いの親しみはことに深めることができるであろう。
私が国家を保護して、天の恵みに応え代々の天皇の恩に報いることが出来るのも出来ないのも、お前たち軍人がその職務を尽くすか尽くさないかにかかっている。我が国の威光が振るわないことがあれば、お前たちはよく私とその憂いを共にしてほしい。我が国の武勇が高まりその光栄に輝けば、私はお前たちとその名誉を共にすることになる。
お前たちは皆その職務を守り、私と一心になって力を国家の保護に尽くせば、我が国民は永く平和の幸福を享受し、我が国の優れた威光は大いに世界の輝きとなるであろう。
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1. 國武忠彦『語り継ごう 日本の思想』、明成社、H27
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