NEC_2703.jpg

image0012.jpg

51KiZPJtOeL.jpg

NEC_3109.jpg

■「加瀬英明のコラム」メールマガジン



----------------------------------------------------

 令和の御代が世界のために明けた


 11月14日深夜に、皇居の杜(もり)で「大嘗祭の儀」が行われた。

 大嘗宮では、天皇陛下が降臨された天照大御神と、米、粟(あわ)、栗などの新穀や、海産物を神人共食される。

 この時に用いられる箸は、箸の原型といわれる、竹を削いで焙(あぶ)ったピンセット状のものであり、皿は柏(かしわ)の葉を重ねたものだ。

 大嘗宮は主基殿、悠紀殿の2棟から構成され、黒木とよばれる木肌を剥いていない松の木を組み、床下に藁(わら)を敷いている。

 超近代都市の東京の中心で、太古の昔に発祥した祭祀が催されたのだ。

 皇居で天皇陛下が親しく田植えされ、稲刈りをされることはよく知られているが、栗も栽培されている。縄文時代の集落の遺跡は、栗が栽培されていたことを教えている。

 私は比較宗教の研究者でもあるが、全国で神道について講演している。

 そのような時に、私は「神道という言葉が、日本語に仲間入りをしたのは、ごく最近のことですから、あまり気になさらないで下さい」という。7世紀に仏教が伝来すると、それまで自然を崇める民俗信仰に名がなかった。仏教と区別するために、神道、あるいは古道とよばれた。

 大陸様式の仏寺が造られるまで、神道には神殿がなかった。山や、木、巨岩、海などを神体としていた。

 私はほどなく世界に、日本の時代が訪れることを、確信している。

 いま、先進諸国では、一神教が急速に力を失うようになっている。

 2019年に、パリのノートルダム大聖堂が炎上した。フランスの世論調査によれば20代、30代で教会に定期的に通っている者は、7%しかない。アメリカのリベラル勢力が支配しているカリフォルニア州、ニューヨークの州でも、キリスト教離れが進んでいる。

 かわって、人々が自然と共存するエコロジーを信仰するようになっている。

 日本のアニメが世界を制しているが、万物に霊(アニマ)が宿っているという、エコロジーから発している。全世界を席捲している「エモジ」も、同じことだ。自然を味わう和食が融け込みつつある。抗争に疲れはてた人類に、八百万(やおろず)(無限)の存在と共生しようという、日本の“和の心”が理解されつつある。

 キリスト教の大伽藍は、民衆の大部分が文盲だったヨーロッパで、目で見て分かる聖書(バイブル)の役割を果した。だが、山や、木や、巨岩のほうが、どれだけ荘厳だろうか。

 神道は“和”というと、“心の信仰”であり、それに対して人類が文字を知ってから生まれた、一神教をはじめとする諸宗派は、論理にもとづいている。心は分かち合えるが、論理は対立を招く。

 日本が中国という八岐大蛇(やまたのおろち)に呑み込まれないかぎり、世界は日本の時代を迎えることとなろう。