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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)2月8日(金曜日)弐
         通巻第5987号
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 夥しい労働者に賃金が支払われず、座り込み抗議行動が多発
  ビル労働者「家族の医療費も払えず、ビルから飛び降りてやる」
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 どうやら予測通りである。
 春節(旧正月)に中国の鉄道、飛行機、長距離バス、そしてハイウェイは未曾有の人混みで大混乱に陥ったが、例年より早い休暇入り。そして「ゆっくり休養を取れ、連絡するまで上京しなくてもよい」と言われ、給与不払い、当座の旅費だけ支給された。

春節があけて、かれらが職場にもどると、工場は閉鎖されているだろう。中国ではよくある手口だ(日本に観光にきている中国人はよほど恵まれた階層である)。昨年の企業倒産は500万社とも言う。

 ビルの建設現場。三ヶ月給与不払いというケースが多く、労働者は作業をやめている。工期はベタ遅れ、クレーンは停まり、作業場では残った労働者のシット・インが続く。
トラックの運転手はウーバーにも職を脅かされ、本社前をトラックがぐるぐる廻っての抗議活動。配送の下請けは賃金を受け取るまで「配達はしない」と抗議の声を挙げている。

 製造工場ではラインが停まり、座り込み抗議。おおよそ給与不払いが原因であり、経営者は雲隠れ、ビルの屋上から飛び降りてやると抗議する労働者も現れた。悲痛な叫びは、「もう食事代もない」。「故郷の妻子の医療費がはらえない」。
 こうした風景が中国全土、あちらこちらで見られる。旧正月のお祝いどころではない。解雇された従業員は鴻海精密工業の十万人が象徴するように、潜在失業者を含めると、おそらく数千万人単位ではないか。
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1855回】  
――「社稷既に亡んで、帝陵空しく存す」――大町(1)
大町桂月『遊支雜筆』(大阪屋號書店 大正8年)

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 高知生まれの大町桂月(明治2=1869年~大正14=1925年)は、明治13年に上京し杉浦重剛の称好塾に学んだ後、東京帝大国文科へ。
「明治會叢誌」「帝國文學」などに拠って評論・美文・新体詩などを発表し、大学派・赤門派の重鎮として活動。明治33年に博文館に招かれ『太陽』『文藝倶樂部』『中學世界』などに文芸時評・評論・評伝・紀行文などを発表する。文章を修行することで人間の錬磨を主張し、明治・大正期の知識青年に大きな影響を与えた。

 「序」で「朝鮮は今や皇國也。南滿洲の地は、近く日清戰爭に、日露戰爭に、我が同胞の鮮血を流したる處にして、現に我が同胞の活躍せる處也」と記す。「今や皇國」となった朝鮮、「我が同胞の鮮血を流したる處にして、現に我が同胞の活躍せる」ところの南満洲を、大町は「四箇月の日子」を掛けて歩いた。

 南満洲の旅は「初は大連を根據地として、後は奉天を根據地として、南は旅順、北は哈爾濱、東は吉林、西は鄭家屯の間を跋渉すること幾んど二箇月」。それは「大正七年將に暮れむとす」る頃であった。

 満洲に火山はないが温泉はある。「温泉宿は日本人が創めたる也。滿洲人の在る處に風呂なし。日本人の在る處には、必ず風呂あり。風呂より温泉の方が遥かに氣持よし」。そこで「(満鉄)本線の熊岳城、湯崗子、安奉線の五龍背」の「三温泉は滿洲にある日本人に取りての極樂浄土」ということになる。

 3温泉の1つである五龍背に宿を取る。「ペチカは室を煖め、靂泉は身を煖む。冬枯の滿洲に陽春の心地して、余はこゝに四宿しぬ。而して新年を迎へぬ」。

 明くる大正8年は西暦で1919年・・・ということは、今からちょうど100年前に当たる。

その後の日本の針路に大きな影響を与えることになる国際的な出来事としては、パリの講和会議(1月)、朝鮮における三・一独立運動(3月)、反伝統を掲げる一方で近代中国における最初の本格的反日運動となった五・四運動(5月)、ヴェルサイユ講和条約締結(6月)、シベリア撤兵開始(9月)――日本も国際政治の主要プレーヤーとして歩みだす。

「大連より北四百三十五哩八分、長春に至りて、滿鐵の線路盡く。而して東清鐵道始まる。長春は南滿洲の裏門にして、兼ねて北滿洲の表門也」。その長春の八千代館で昼食。やがて日本人芸者が「一人あらはれ、二人あらはれ、三人あらはれ、遂に四人となる。最も年老いたる藝者、聲美にして追分を歌ふに、滿洲の野に在る心地せざりき」。まあ、それはそれは天下泰平でゴザリマスなァ。

 長春の街を馬車で散策する。「支那人の乞兒のとぼとぼ歩くを見て」、案内役の某氏は「あれはまだ死なず」と。続けて、「乞兒は長春の名物也。北滿洲にある支那の乞兒、鐵道にて追還されて、長春に來り、長春にても追はるれど、動かず。長春は乞兒の溜場所となりて、凍死する者の年々數百人の多きに達する也」と。

「長春より哈爾濱まで、二百二十五哩」をロシアの東清鉄道に揺られる。
 途中の某駅を過ぎた頃、南への追放を免れたと思われる「支那人の乞兒來る。兩足なし。兩手に木枕の如き木片を持ちて、兩手と兩膝にて歩く。年は四十ばかりに見ゆるが、頭をさぐるでもなく、語を發せず、にこにこと樂觀的の顔付きを爲す。食ひ殘したるもの一切を與ふれば、受けて默つて立ち去れり」。汽車が某駅に着くと、「その乞兒の汽車を下りてブラットホームを這ひゆくを見たりき」。
 どうやら大町の満洲は、日本式の温泉と「年は四十ばかりに見ゆる」ところの「にこにこと樂觀的の顔付きを爲」した乞食との出会いから始まったということなのか。

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 アンディチャンのアメリカ通信
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今年のトランプの一般教書演説は歴代大統領の一般教書のなかでも
かなり上位に属する、上出来だった
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AC通信:No.726 Andy Chang (2019/02/07)
AC論説 No.726 社会主義者の「金持ち税」

 トランプの一般教書が終わっていろいろな評論が出ている。アメリカは民主党と共和党の対立が激しいし、国民の半分は反トランプだからニューヨークタイムスが「ありきたりだった」とケチをつけたり、CNNが「でっち上げで誇張が多く実現不能」と貶したのも当然である。しかし実情はこれと違って、Washington Examinerは「道理にかなった保守的な立場に立ち、多くの支持を得た」と書き、Politicoの評論は「率直な物言いで交換を受けた」と報道した。
 私個人の感想は今年のトランプの一般教書演説は歴代大統領の一般教書のなかでもかなり上位に属する、上出来だったと思う。CBSの民意調査の結果は「76%の国民が賛成する」で「24%が反対する」と言う。また、反トランプの最先端を行くCNNの民意調査でも76%が賛成票を投じたと「嫌々ながら」発表した。

 トランプの一般教書に聴衆が賛成したのはトランプが従来の挑戦的態度を取らず、大声を上げることもせず立派な態度を通したので、トランプ嫌いが貶したり反対する理由を見つけることが出来なかったのである。但し彼は大統領として言うべきこと、例えば国境の安全を守る、塀を作る、中東撤退、北朝鮮との交渉などの外に、来年の選挙で重要課題となりそうなこと、民主党の左傾化、堕胎と嬰児の生命尊重などに言及し、「アメリカの素晴らしい繁栄は個人の自由と努力による。アメリカは絶対に社会主義化しない」と言ったとき、共和党側が総立ちとなって「USA、USA」を連呼し、民主党側は沈黙し、社会主義者のバーニー・サンダースは苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
 サンダースは社会主義者で「金持ち税」の主張で有名だが、来年の大統領選挙に出馬する民主党の候補者にも「金持ち税」を主張する者がかなり居る。最初に「金持ち税」の主張を始めたのはサンダースだが、最近新しく選出されたアレクサンドリア・オカシオ・コルテス議員が「金持ちに70%の課税」を言い出し、それを煽るメディアが「国民の70%が金持ち税に賛成している」と発表したからである。

 メディアは「金持ち税」が来年の大統領選挙の主要話題になると言う煽動記事を書いている。オカシイーヨ議員は28歳で年齢不足だから大統領選に立候補できないが、彼女の外にも選挙に出たがっている民主党議員が「金持ち税」について各自の課税法を出している。
まず先に、オカシーヨ議員の案では「年収1000万ドル以上の人に70%の所得税をかける」ことである。高所得者に70%の課税をするとせっかく得た所得の7割を取られてしまうから高所得者は外国に移住するか、献金などで所得を少なくする方法を講じる。但し高所得でない大部分の国民は自分に関係のないことだから賛成するという。
 社会主義者のエリザベス・ウォレン議員は所得税でなく資産税(財産税)を科する方法を発表した。彼女は所得税でなく、個人の資産が5000萬ドル以上10億ドル以下の人に2%の「資産税」、10億ドル以上の資産家に3%の課税をすると発表した。
同じく社会主義者のサンダース議員も資産税に賛成だが、彼の主張はもっと過激で、10億ドル以上の資産家に77%の課税を主張している。これは完全な共産主義で、毛沢東の主張した、金持ち、地主、家持ちからすべて政府が没収してみんな貧乏になったのと同じである。
 この資産税に大金持ちのMichael Bloomberg元ニューヨーク州長は早速反対を発表した。資産または個人の財産に税金をかけると資産税の外に所得税も課することで、二重課税は憲法違反であると述べた。

 この他、選挙に出馬したカマラ・ハリス議員は「金持ち税」ではなく「貧乏人に減税」を主張している。方法としては貧乏人には6000ドルの税金クレディットを与えると主張している。カマラ・ハリスはこの他にも「人はみな、医療と教育を受ける“権利”がある」と主張している。これはサヨクの間違った理論である。人間には医療や教育を受ける“自由”はあるが権利は存在しない。社会主義者や共産主義者は政府が国民から金を取り、それを国民に分け与えるというのである。これが通らないことは既にベネズエラやキューバが証明している。
 アメリカの民主党が左傾し、社会主義化しているのは明らかである。こんな主張で国民の賛成と選挙票を狙っているのだ。こんな主張は不公平でしかも危険である。誰だって金持ちになりたいし、税金は払いたくない。金持ちに高い税金を課しても自分に影響しないから賛成するのは不合理だ。金持ちだって税金を払いたくないし税法で既に高所得には高税を課している。左傾化したメディアがサヨクの主張を煽動するから不合理が通るのだ。

民主党はアメリカを滅ぼそうとしているとしか思えない。//