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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)2月5日(火曜日)弐
         通巻第5982号
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 ファーウェイは生き残れるか? 基地局の契約キャンセル相次ぐ
  「自社製半導体が五割」と豪語するが、その実態たるや台湾製
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 ファーウェイの排除を決めた米英につづき、豪、NZ、そしてカナダ、仏蘭西。日本も政府機関から事実上ファーウェイを締め出すうえ、ソフトバンクも、ファーウェイ基地局をやめる方向にある。
 ドイツテレコムも「ファーウェイ使用を見直す」と再検討に入った。メルケルは独中蜜月時代の終わりを見据えて、四年ぶりに日本にやってきた。まさに世界市場で孤立無援、四面楚歌となったファーウェイは、ZTEとともに生き残れるのか?

 まず地上局をみると、世界トップのファーウェイが27・9%のシェアを占めており、四位のZTEが13%、併せて中国勢は40・9%を占めるうえ、世界の30の企業と5Gシステムでの地上局建設契約を締結している。

 他方、北欧勢の地上局の強さは、二位のエリクソン(スウェーデン)が世界シェアの26・6%、ノキア(フィンランド)が23・3%で、両社を併せた北欧勢が49・9%となって、世界の地上局の過半を寡占している(ちなみに日本勢はと言えば、NECがわずかに1・4%,富士通は0・9%と昔日の面影はなく、競合相手とは認定されていないかのようだ)。

 米国は「ファーウェイをスパイ機関」と認定し、排撃し、同盟国へ同調を促したが、さて地上局とインフラをファーウェイからほかのメーカーに変更するとなると、関連施設からケーブルなど下部構造システムも変更することになり付帯工事は費用が3-4割程度かさ上げされることになる。
それでも「ファイブ・アイズ」(米英、豪加にNZ) ならびに日・独、EU列強は、米主導の安全保障の見地から排除するのは当然な流れにしても、発展途上国はそうはいかない。
 たとえば南アジアの国々へ行くと、ファーウェイ基地局建設費用まで中国の銀行が融資してくれるという「有り難い」条件の下、格安のスマホ普及となれば、やはり世界は米中で二分化へと向かうだろう(詳しくは拙著、渡邊哲也氏との共著『2019年 大分断する世界』<ビジネス社>を参照されたし)。

 半導体の供給は、クアルコム買収失敗と、インテルの半導体供給中断によって、ZTEがスマホの製造が不可能となって悲鳴を挙げたが、追加措置で、米国が台湾UMCを起訴したため、同社の中国工場が事実上立ち上げ不能となった。

 UMCは福建省のJIHCC工場の立ち上げに全面協力して、製造にノウハウを提供するとして既に300名のエンジニアを派遣していた。つまり事実上の台湾企業が巧妙なかたちで中国での製造拠点化を狙っていたのである。


 ▼半導体メーカーUMCもTSMCも台湾企業ではないか

 台湾最大のTSMSも中国における営業生産活動に支障が出ており、ファーウェイは「自社製の半導体態勢を目ざす」「すでに半導体の五割は自社製だ」としたが、その実態はUMCとTSMCの台湾のメーカーを含めたことなのだ。実態は87%が輸入である。

 鴻海精密工業(フォックスコム)は中国全土で130万人の雇用を減らす方向になり、先月までにおよそ10万人をレイオフした。
さらにはトランプと約束した米ウィスコンシン州の新工場も縮小するとしていた。突如、トランプ大統領からCEOの郭台銘に電話があって、米国工場は計画通りに建設するとしたが、需要が激減しているため採算ベースに乗せられるか、どうか。

 ついでに言えば、郭台銘は台湾企業「鴻海精密」の創業者とはいえ、両親は山西省からの移民、外省人であり、その中華思想的なメンタリティは北京にある。純粋に台湾企業とは言えない。

 ファーウェイがいくら自社製を増やすと豪語しても、根本的には半導体製造設備が米国と日本で寡占しており、もっと細かく見れば、これらの工場の生産過程で必要な稼働モーター、ロボット、コンプレッサーなども日本製だ。ファーウェイと取引のある日本企業は80社。ソニー、パナソニックを筆頭に日本電産、村田製作所、安川電機、三菱電機、リコー、ファナックなど錚々たる上場企業が、このところ軒並みに営業利益の下方修正を発表し、連動して株安に見舞われている。ファーウェイ・ショックの悪影響である。

 また日本国内でのファーウェイのスマホ販売が急減している。
消費者が「使っても大丈夫なのか」(ファーウェイがスパイ機関と米国が断定し、日本でも関連の出版や報道が相次いだ)。NTTドコモの販売店ではファーウェイのスマホは数パーセントに過ぎないが、「楽天モバイル」は半分がファーウェイ製品である。


 ▼高関税の貿易戦争は取引されるだろうが。。。。。。

 米中貿易戦争は二月末におそらくトランプと習近平で最終的な話し合いが行われ、米中が取引するだろうが、これは関税率の問題であり、大豆と豚肉が論点というレベルのはなしである。
深刻な問題は次世代ハイテクの覇権をめぐる米中戦争であり、いよいよ5G開発戦争、第二幕が始まる。

 さて日本の半導体業界はいったいどういう現状にあるのか。
 1990年の状態を思い出すと、世界十傑のうち、トップのNEC以下、東芝、日立、富士通、三菱、松下(パナソニック)と六社がランク入りしていた。モトローラ、インテル、テキサツの米社が三社、そしてオランドのフィリップスだった。

 四半世紀が経って、2017年のランキングを見ると、十傑に残るのは東芝だけ。それも東芝メモリーは日米韓のファンドの傘下となって、あとは何処? といえばランク外に「ルネサス」があるだけだ。

 ちなみにトップはサムソン(韓国)、以下インテル(米)、SKハイニックス(韓国)、マイクロン(米)、クアルコム(米)、ブロードコム(シンガポール籍)、テキサス・インスツルメント(米)、ウエスタン・デジタル(米)と続く。
 期待された「ルネサス」は、日立と三菱の半導体部門が合併した上にNECのエレクトロニクス部門が加わった新社だが、その後も業績は伸び悩み、人員の削減を繰り返し、2018年にはまたも千人を削減する。
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◎読者の声 ☆どくしゃのこえ ★READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)米中の対立は米中だけの問題ではなく、西尾幹二先生の御著書『あなたは自由か』(筑摩新書)の中で定義されたliberty /freedom を使えば、米ソ冷戦のliberty から freedom をめぐっての人類全体の冷戦に変化したものであると言えましょう。
わが国でも、ようやくその深刻さを解説する意見は出てきましたが、「タイヘンだ!タイヘンだ!」までは言われても、それでは国民ベースでは何ができるかの提案は見られません。
中国の「国防動員法や情報セキュリティー法や人民のポイント評価制」を「合計」すると、「中国人民たるもの、合弁企業を含め、外国の重要秘密情報を盗み出すことは人民の義務であり、其れを怠った者は国家反逆罪に問われる」とさえ読み替えることができるでしょう。
そこまで考えれば、日本の企業や組織の経営者など雇用責任者は、盗みを義務と定められた人物を雇用した責任、すなわち、日本では盗みは法律で禁止されていますから、犯罪を犯すことを『定められた』、『外国人を予め』制度的に『わかっていながら雇用した責任』、かような法が定められている国民を雇用した責任を問われても当然です。
つまりその企業の株主にとっては、仮に企業が損害を被った場合は、経営者などが株主訴訟の対象となるという理屈になります。
このような視点からにスポットライトをあてれば、国民ベースでも日本の安全保障にある程度貢献できるのではないでしょうか。
(SSA生)



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(読者の声2)ノンフィクション作家 河添恵子先生の講演会「ファーウェイ事件~メディアが絶対報じない真実」のお知らせです。
 新年最初の千田会を2月17日に行います。
朝まで生テレビを始め各種TVやネット番組で、コメンテーターとして多数出演されているノンフィクション作家の河添恵子先生が、最近話題のファーウェイ事件について、メディアが絶対報じない真実を語ります。ここでしか聞けない内容が盛り沢山です。皆様、是非ご参加ください!
https://www.facebook.com/events/340929263301227
【講師】河添恵子(かわそえけいこ) :ノンフィクション作家、一般社団法人「新しい歴史教科書をつくる会」理事・女子部共同代表。著書に宮崎正弘氏との共著『中国、中国人の品性』(ワック)など多数。   
     記
【日 時】 2月17日(日)18時半~20時半(開場:18時05分)
【会 場】 文京区民センター3F 3-A会議室(文京シビックセンター向かい側)
      http://www.city.bunkyo.lg.jp/gmap/detail.php?id=1754
【参加費】 事前申込:1500円、当日申込:2000円
(事前申込の学生:1000円、高校生以下無料)
【懇親会】 21時~23時頃 参加費:事前申込3500円、当日申込4000円
【申込先】 2月16日21時迄にメール又はFAXにて下記まで(当日受付も可)(懇親会は2月15日21時迄)★当日は混雑が予想される為 事前申込の無い方の入場は講演10分前とさせて頂きます★
【主 催】 千田会 https://www.facebook.com/masahiro.senda.50
FAX 0866-92-3551 E-mail:morale_meeting@yahoo.co.jp
【後 援】新しい歴史教科書をつくる会 女子部、同 岡山県支部
  (千田生)



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(読者の声3)貴著『青空の下で読むニーチェ』を執行草舟氏が推薦しておられます。
「(引用開始)「当店大人気!この度、臨済宗円覚寺派管長 横田南嶺氏との最新対談本『風の彼方へ』を発売される執行草舟氏が、今!おすすめの1冊が、こちらの評論家宮崎正弘氏著の『青空の下で読むニーチェ』です。「難解なニーチェの思想を分かりやすく書いてあり、ニーチェの入門書としてとても面白い!と、執行氏大絶賛!しかも、執行草舟氏の紹介や、三島由紀夫、ウナムーノ、そして、武士道とニーチェ思想の関連性など沢山出ています。執行氏の著作をよく読まれている方は是非お見逃しなく!!→「思想の曠野を駆け抜けた哲学者がいた。ニーチェは朗らかに読む哲学、思想である。陰鬱で暗い書斎から飛び出して明るい青空の下で読むのがニーチェ思想の理解にもっともふさわしい。ニーチェの「神は死んだ」という意味を分かりやすく、しかも大胆に解釈すると「世の中すべて嘘っぱち」という示唆である。(中略)ニーチェは憂鬱な日常を突破して、人生を積極的に生きよと主張した。だから、明るい思想というべきなのである。しかし、ニーチェの生涯は栄光から孤独、熱情と発狂という波乱に富んで休息の時間もなく、机の上の発想ではなくすべてが生きる実践から生まれた思惟の集積なのである」(プロローグより)
  (FF子、小平)//