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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)1月29日(火曜日)
         通巻第5971号
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マレーシア、毎年15億円の違約金を払っても「一帯一路」を正式に中止
 かたや中国は「シルクロード賞」を四カ国大使に授与
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 マレーシア政府は1月24日、正式にシルクロード構想の東西横断高速鉄道(マレーシア新幹線)プロジェクトを中止すると発表した。
ナジブ前首相が積極的に推進し、そのために設立したファンド「1MDB」から数十億ドルの使途不明金、さらには6億ドルという破格の手数料を、起債幹事だったゴールドマンサックスが得ていたことで、大スキャンダルに発展し、前首相夫妻とゴールドマンサックスが訴追された。

1MDBに出資したアブダビ、ドバイなどもゴールド万サックを提訴し、米国司法省の判断がまもなくでる。

 マハティース首相は政権発足直後から「プロジェクトを精密に調査し、それから再審議する」として予算を詳細に検討した結果、「マレーシアの財政を考えれば、新幹線プロジェクトは費用対効果が適切といえない。中止もやむなし」として、196億ドル分のプロジェクトを正式に中止するとした(総額230億ドルといわれたから、残額についての処理は不明)。

 契約違反による損害賠償は毎年15億円に達するが、これを支払ってでも一帯一路は中止するわけで、中国側の失望は大きい

 一方、世界中で「一帯一路」は悪評さくさく、EUも中国への警戒を強化し、また中国に協力的だったフランス、英国がトランプ政権と並んで中国排斥を決め、ドイツもやや規制強化という現状だ。

焦る中国は、「ノーベル平和賞」に対抗して「孔子平和賞」を設立した(因みに受賞した連戦、ムガベ、村山富市、プーチンらは誰も授賞式に出席しなかった)ように、こんどは「一帯一路スーパー大使賞」を設立し、先週、次の四ケ国の駐在北京大使を表彰した。

 パキスタン(CPEDに620億ドル)
 スリランカ(ハンバントタ港99年租借)
 モルディブ(海上大橋、空港拡張に15億ドル)
 ボスニア・ヘルツェゴビナ(欧州で唯一「BRI覚え書き」

 旧ユーゴスラビアのボスニアが、なぜ選ばれたかは不明だが、同国はアドリア海に面する港を抱えており、正式に「BRI覚え書き」を中国と取り交わしている欧州では珍しい国ゆえか?
 同国を訪れる観光客はフランス、米国についで三位が中国、近いはずの伊太利亜、スペインからの観光客を抜いている(ちなみに日本は31位)。

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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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 メディアの存在理由とは「反権力」ではなく、事実を伝えることではないのか
  取材もしないで、間違った前提と予見で報道するのはアジテーター

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高山正之 v 阿比留瑠比『マスメディアの罪と罰』(ワニブックス)
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 日本のジャーナリストはレベルが低く、メディアの質の劣化が甚だしい。「ジャーナリスト」を僭称するインチキの代表格は田原総一朗だ。
 かねてから評者(宮崎)も朝日新聞はアジビラ、NHKは中国代理放送と批判してきた。したがって読者の多くは、朝日批判などは常識としてきた。「アカが書き やくざが売って、莫迦が読む」のが朝日とからかわれた。
 フェイクニュースを日夜量産して、今日も反省の色なしだが、かれらは「予見」が先にあって、その目的のために情報をでっち上げたり、談話の部分だけを肥大化させたり、事実を曲解、歪曲、針小棒大がお得意、つまり情報を報道する機関ではなく、一部の偏向した主張を押しつけるのだ。
 情報とは第一に速さ、第二に正確さ、そして第三は誰よりも早く入手した、その正確な情報を分析判断し、いかに迅速に次の行動に移れるかというアクションを伴う。それが『情報学』の基礎であり、日本が戦後失ったメディアの存在理由の基本である。
 日本の「ジャーナリスト」を僭称する人たちは何を勘違いしてきたのか。
いや、この基本的情報学原則をたたき壊してきたのは朝日に代表される日本のメディアであり、それに協力してきた「ブンカジン」だった。というわけで、実名が上がる。田原総一朗、池上彰、青木理、ほか。ジャーナリストでも東京新聞の望月某女とか、俎上に乗せられて一瞬にして葬られる。
しかし、戦前、軍とべったりだった朝日は戦後、なぜ、一夜にしてひどく歪んだのか。
 GHQは新聞用紙配給で、GHQに逆らう新聞社には供給しないというあくどい手段を講じた。このため1945年9月18日、朝日新聞は二日間の発行停止となった。
 その後、「朝日新聞はGHQに絶対の忠誠を誓った紙面で再登場してきた。(中略)GHQの広報誌新社」だったのだ、と高山氏が舌鋒鋭く言う。
かたや阿比留氏は「マスコミが反権力」というのが、そもそも錯誤であり、マスコミの第一の使命とは「事実を知らせること」であり、その過程で権力を監視したり反権力の立場になることもあるだろうが、第二義的なことなのである、と本質をズバリついている。
 深刻な問題が縦横に語られ、二人の博覧強記に圧倒される。


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◎ 宮崎正弘 v 田村秀男『中国発の金融恐慌に備えよ!』(徳間書店)
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宮崎正弘 v 田村秀男『中国発の金融恐慌に備えよ!』(徳間書店。1296円))
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 ――日銀、財務省を批判し消費税増税に異議を唱える論客・田村秀男氏との徹底討論。
 ――米中貿易戦争は120%、アメリカが勝利する!
https://www.amazon.co.jp/dp/419864750X/

――トランプが米中貿易戦争を仕掛ける前に中国経済は崩壊のプロセスに入っていた!
――見えてきた危機の深層を明かす。 中国バブルはどのような結末を迎えるか?
 ――米中貿易戦争がなくても人民元帝国は崩壊するしかなくなった
 ーー日本政府に備えなし。しかし読者諸兄は目の前の「チャイナ・リスク」に備えよ!


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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1849回】              
――「支那はそれ自身芝居國である」――河東(7)
  河東碧梧桐『支那に遊びて』(大阪屋號書店 大正8年)

        ▽
 船旅の最中、船の小僧が食事を作る風景を目にする。「眞?な米みたいなもの」を、「手もとの脂ぎつた水につける、二三度掻き廻して、それを火にかける、矢張同じ川水で水加減する、其の無雜作な平氣な、有り來つたことを遂行する無自覺な無知識な動作」を眼にし、河東は「息苦しく胸の詰まる思ひに堪へられなくなつてしまつた」。
そして一転、当時の議論である日本による「友邦の補導」という問題について考える。

 「友邦の補導といふことも、押し詰めて行けば、政治や經濟の當面の問題でなくて、やがて其の民衆の體質にも生活にも及んで來る、そこまで徹底しなければ、總てが皮相の解決に了つてしまふ。先づ水といふ觀念を與へるだけでも、友邦補導の上の大事業でなければならない」。

 確かに、この考えは現在にも通じる。
ある「発展途上国」を援助する場合、援助という振る舞いを「押し詰めて行けば、政治や經濟の當面の問題でなくて、やがて其の民衆の體質にも生活にも及んで來る」だろう。また「そこまで徹底しなければ、總てが皮相の解決に了つてしまふ」ことは必定だ。かくして援助は「そこまで徹底しな」いがゆえに、「總てが皮相の解決に了つてしまふ」。別の見方をするならば、援助する側の自己満足に終始してしまうということになりかねない。
わが国にはJICAという政府の組織を頂点にして民間ボランティアまで数多の国際援助組織があるが、この河東の考えにまで気配りしている団体が存在するのか。多くが「皮相の解決に了つてしま」っているのではなかろうか。

 中国で?小平が対外開放の大号令を掛けた時、日本やアメリカなど西側諸国は「経済発展が促され人々の生活が向上すれば、自ずから人々は多様な価値観を求めるようになり、やがて共産党独裁体制は崩壊し民主化に向かう」と考えたはず。
だが、対外開放から40年が経た現在、崩れるどころか共産党独裁は一層強固になり、世界の覇権を求めている。
ということはこの40年間に西側諸国が続けてきた中国に対する「補導といふこと」は「總てが皮相の解決に了つてしま」ったということだろう。それというのも、余りにも安易に「政治や經濟の當面の問題」に終始してしまったからに違いない。

  河東の「先づ水といふ觀念を與へるだけでも、友邦補導の上の大事業でなければならない」という指摘は、援助は「政治や經濟の當面の問題」という考えが誤解、それも大誤解であるということを教えてくれる。

 河東に同行する「兼吉君」は「支那人に對して弱みを見せない呼吸を呑込んでゐる」。そこで、行く先々で法外な料金を吹っ掛ける馬子や船頭、轎子担ぎ、はては旅館の番頭に対し「五尺にも足らない小さな身體で強壓してかゝる」のであった。

 この「兼吉君」の態度から、アメリカ軍中最高・最強の中国通とも伝えられ蒋介石軍を督戦し日本軍に対峙したスティルウエル将軍の臨終の一言が思い出される。
死を前に枕辺に集まった人々を前に、彼は「きみわからんのかね、中国人が重んじるのは力だけだということが」と呟くのであった(『失敗したアメリカの中国政策』B・W・タックマン 朝日新聞社 1996年)。

 どうやら「兼吉君」の「支那人に對して弱みを見せない呼吸」は、スティルウエル将軍の「中国人が重んじるのは力だけだ」という『遺言』に通じるようだ。
であればこそ習近平政権のみならず名もなき中国人の海外での傍若無人で身勝手な振る舞いを「否」と考える凡ての人々は国籍の如何を問わず、今こそ「中国人が重んじるのは力だけだ」というスティルウエル将軍の『遺言』の意味を問い直し、「兼吉君」の「支那人に對して弱みを見せない呼吸」を拳々服膺しようではないか。
彼らに弱みを見せてはいけない。絶対に。


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