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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)1月25日(金曜日)弐
        通巻第5968号
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中国発「大不況」に備えは出来ていますか?
  発端はアップルのスマホ売り上げ急減、株の大下落からだった
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 凄まじい勢いで日本の景気が悪化している。米国も悪化の兆しがでた。
 元凶は中国だが、この中国の経済構造にビルトインされたシステムの下で成長してきたアジア諸国が軒並み不況ムードに蔽われた。日本経済も例外ではない。

 「アップル・ショック」というのは2019年1月4日、ティム・クックCEOが「中国でのスマホの売り上げが10%落ち込んだ」と発表したことを受けて、同社株価は9・22%の大下落、半年で35%強も下げた。

このためアップルばかりかスマホ関連企業が悲鳴を挙げた。とくに香港株式は10%の下落となり、日本でも部品、ICなどを供給している多くのメーカーの株価が5-8%も下がった。目立った下げが日本電産、京セラ、村田製作所などだったことは投資家ならずとも周知の事実だろう。
 鵬海精密工業は河南省鄭州の工場で五万人をレイオフし、代替工場をインドに移転して稼働すると発表したため、同社従業員が騒ぎ出した。

 景気後退というより、状況はもっと悪い。
中国の就職戦線。ハイテク技能を持つ理工系ですら、応募倍率が32倍という難関になり、これまで会社を移るたびに給与を増やしてきた「トラバーユ・ジャンプ組」も「向こう十年はいまの会社にしがみつく」と言う。リクルート代理店、人材スカウト会社も閑古鳥である。

 或るコンピュータ企業は2018年八月まで毎月、技能者を8人平均で雇用し、輝かしい未来を約束されたかに見えたが、十二月に突然半分の社員が解雇された。

華字紙が大きく報じた事例はベンチャーの「マインドレィ社」(本社深せん、従業員七千名、NY上場の優良企業)の新卒内定者取り消しというショックだった

マインドレィ社は急成長を続けてきたため、2017年には430名の新規採用があった。18年には中国全土50の大学から成績優秀の理工系学生485名を採用した。ところが昨師走になって、このうちの254名を内定契約破棄、補償金として約束した給与の三分の一を支払うとした。
若者たちの未来は真っ暗、この先、どうなるのか?

 夥しい不況の実例が『サウスチャイナ・モーイングポスト』(1月24日)で報じられている。
ベンチャーキャピタルは2018年の年初と比較して第三・四半期には25%の激減ぶり、たとえばバイクレンタルのベンチャー・ビジネスは50都市で派手な営業を展開したが、倒産が目立ち、1400万人のユーザーが補償金を返せと訴えている。

とりわけ厳しい環境に転落したのはアリババ、バイドゥ(百度)と並ぶ御三家のテンセントに代表されるゲームソフトのベンチャーだった。
カジノ・ゲーム開発ベンチャーなど30%の落ち込みとなった。いよいよ中国経済の破綻は秒読み、備えはできていますか?
    □◎□○み△◎□◇や○◎○□ざ□◎□○き○◎○□

(下段に「読者の声」「書評」福島香織さん、樋泉克夫さんのコラムがあります)
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 ●CPEC(中国パキスタン経済回廊)危機、パキスタン債務不履行か
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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 監視システムは顔認証で六万人のスタジアムから指名手配犯を見つけ出した
   SNSの監視によって潜在的な反党人物を割り出して家族に圧力をかける

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坂東忠信『移民戦争』(青林堂)
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 元警視庁通訳捜査官の坂東さんの新作である。明日にも発生しそうな大量難民だが、我が国政府は『移民を増やす』と頓珍漢極まりない危険は方針で暴走を始めた。
 欧州でいまおきていることを対岸の火事として高みの見物、明日は我が身という警戒心は稀薄であり、移民法があっという間に国会で成立したことに保守の政治家はほとんど抵抗を示さなかった。
 安倍政権をどちらかといえば支持してきた多くの保守層が、見限った瞬間でもある。したがって今後おこることはナショナリト政党ではないか。ドイツでフランスで「極右」と左翼ジャーナリズムから批判される愛国者政党は着実に、いや飛躍的に勢力を伸ばし、イタリアで、オーストリアで政権の座についた。
 全ては移民への反感ばかりか、実際に移民に職を奪われたか、賃金が下がってしまい、自分の問題として移民問題を真剣に考えれば、ナショナリストが主張していることが正しいという流れになったのである。
 坂東さんは、対策提案のユニークさにかけても定評があるが、中国の断末魔がいずれ百万の難民を発生させると氏は大胆に予測し、しかも多くが『偽装難民』となるだろうと予言する。
このいやな未来への対策についての坂東氏のアイディアは本書によっていただくとして、本書の余滴部分で、大事なポイントが幾つかある。
 中国の顔認証技術は、交通警察官のサングラスにも装填されていることから、世界一だろうが、14億人のスキャンリサーチが可能の段階まで発展しており、「その確度は99・8%。江西省の南昌市警察の発表では、このシステムにより六万人が参加する音楽フェスティバルで指名手配犯を割り出し逮捕した」(中略)「貴陽市では顔認証システムによりBBC(英国放送協会)の記者を発見、当局は彼を7分で身柄拘束しています」
 そればかりではない。ビッグデータによって、プライバシーは当局に筒抜けとなった。
「個人メール、クレジットカード消費金額、ファイナンスリース、ホテルの部屋、旅行、結婚・恋愛、ジャンル別情報」等々によって「ネットゲームで一日に十時間を超える人物は『ネットの暇人』としてカテゴライズされ、またネットでおむつを買う人物は『社会的責任感を期待できる人物』として認識している」そうな。
 SNSを見張り、すこしでも反党的言辞を吐く人物がいたら、家族を脅す。
 もう一つ、面白い箇所がある。ファーウェイ誕生秘話である。
 中国産業部長だった呉基伝が、「巨竜通信」「大唐通信」「中興通訊」「華為技術」と命名して、これらを横に並べると「巨大中華」と「龍唐興為」となる。
「龍たる唐を興して巨大中華と為す」と読める、このネーミングにも中国の隠された野心が存在している。
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■読者の声 ☆どくしゃのこえ ★READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)人種差別撤廃提案100周年記念国民集会のお知らせです。
 1919年2月13日、日本政府はヴェルサイユのパリ講和会議における国際連盟規約を草案する委員会で、人種差別の撤廃が規約に盛り込まれるように提案しました。
米英などの反対に遭い実現しませんでしたが、その後の歴史に大きな影響を与えた画期的な提案でした。
 その百周年、2月13日に記念の国民集会が下記の通り開催されますので、ご案内します。皆様のご来駕をお待ちしています。

・日時:平成31年2月13日(水)17:45開演(17:00開場)
・会場:憲政記念館講堂 半蔵門線・丸ノ内線永田町駅2番出口、有楽町線1番出口
・来賓あいさつ:山田宏参議院議員
・講演:
加瀬英明(外交評論家)人類最大の革命は「人種差別撤廃」の実現
頭山興助(呉竹会会長)無名烈士の壮挙
山下英次(大阪市立大学名誉教授)
    「日本の人種差別撤廃提案100周年」戦勝国史観//