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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)1月8日(火曜日)弐
        通巻第5945号
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 御譲位、御退位、そして辞任。こんどは金(キム)世銀総裁が唐突に辞任
  もうひとりの「金」は中国へ秘密訪問か?
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 ソウル発ロイター電などに拠ると北朝鮮の独裁者・金正恩が中国に向かって国境を通過したという情報がある。
丹東方面か、瀋陽への特別列車なのかは確認されていない。

 さて世銀の人事だ。1944年、ブレットンウッズにおける英米の事前会議によって戦後の世界経済体制が決められ、ドル基軸のIMF・世界銀行が設立された。
 世銀は現在189ヶ国が加盟し、本部はワシントンDC、歴代総裁はかならずアメリカ人がつとめた。現在の金(キム・ジムヨン)総裁も、韓国生まれだが、アメリカ国籍である。歴代総裁にはマクナマラもいるが、キンの前はウォルフォウィッツ、ぜーリックなどきわめて政治色の強い人物が総裁職を努めた。

金は世界銀行総裁を2012年からつとめ、16年に再選されたが、のこり三年の任期をのこして唐突に辞任を発表した。後任はCEOのクリスタリナ・ゲオルギエヴァ(ブルガリア出身)が2月1日からポストに就く。
金はもともと物理学者、地質学者として知られ、ダートマス(アイビーリーグ)大学の学長を歴任した。オバマ政権のもと、世銀に送り込まれた。つまり民主党人脈であり、中国のAIIBなどに「深い理解」を示してきた。

環境問題、とりわけパリ協定離脱以後の石炭産業、シェールガス開発などの案件で、オバマが潰してきたプロジェクトをトランプは復活させたが、当該企業への融資をめぐってトランプ政権と対立、その確執はホワイトハウスの風圧に叶わず、辞任したというプロセスだった。ここでもトランプの勝利?
     □◎□○み△◎□◇や○◎○□ざ□◎□○き○◎○□
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1840回】              
 ――「只敗殘と、荒涼と、そして寂寞との空氣に満たされて居る」――諸橋(13)
諸橋徹次『遊支雜筆』(目?書店 昭和13年)

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 「支那歴史三千年を通じて考へてみますと、常に治平の時代は少くして戰亂の時代が多いのである」。そこで「戰亂に對して耐え忍ぶといふ幅の廣さ」が発揮される。「彼等は如何なる戰火の中に叩かれても、尚且つ自ら自己生存の道を求め得るのであ」り、これこそが「洵に支那民族の不死身の性格として恐るべき所であるやうに思はれる」のである。

 ここで諸橋は「征服せられた國民が征服した國民を更に征服し返す」方法を記した古典の『六韜三略』を持ち出し、その柱となる方法は「己を征服したものに、驕りの心を起こさしむることが一つ。或は征服したものに淫藥を與へて其の志を倦ましむることが一つ。之には婦人を用ひ、或は酒を用ひ、或は貨を用ひます。或は更に征服した國家の重臣の間を分離せしめ、お互に相嫉ましむることが一つ」である。

 この「文伐」と呼ぶ奸計について漢代の賈誼も「五餌」と表現し、「一は美しい着物、美しい乘物を與へる。二は御馳走、珍味を與へる、三は音樂、婦人を與へる。四は高い家、美しい建築を與へるというふうなこと」と記している。
「文伐」といい「五餌」といい、結局は「常に支那に於ては夷に征服せられた場合の報復策として用ひられ試みられものでありませう」。これが文化の低い異民族に征服された時、征服せられながら征服するという方法ということになる。支配された風を装いながら支配する、ともいうらしい。

 「今後支那よりも更に文化の高いものが支那に臨んだと假定した時、果して此の方法が成功するかどうか。よもやそんな兒供騙しの政策に載せられる」ことはないだろう。だが彼らは不死身である。だから「此の國が直ちに民族的に衰滅の一路を辿るものであるとはどうしても速斷し得ない」。「支那は一方に於ては常に破れた國の姿を取つては居る」ものの、その一方で「又常に興り掛つて居る」。これが「實は支那の実相」である。

 加えて「支那民族には世界に類を見ない人口繁殖力を有つて居」る。先に挙げた「不死身の生存力」に「此の繁殖力」が加わっているわけだから、やはり鬼に金棒。この先、どのような動きを見せるのか「なかなか私などの僅の智識では判斷出來」ない。

 以上、「目に着き易い惡い方面」を指摘したが、彼らは「禮儀と謙讓とか寛容とか宏度とか、幾多美點を持つた多くの人々も居る」わけだから、「要するに今後支那問題を論ずる人は、支那は決して單純には解し得ない大國であるといふことだけは、篤と確認する必要があらう」と、諸橋はクギを指す。

 それにしても「文伐」やら「五餌」といった“手練手管”と「禮儀と謙讓とか寛容とか宏度とか」の「幾多美點」とが、どこでどう結びつくのか。なんとも扱いづらい民族であることだけは確かだ。少なくとも、オトモダチにだけはなりたくはない。

 次いで諸橋は上海やら北京などの街を歩きながら観察を続ける。
 先ずは上海に対しては、「繁華は豫想の外だが、豫想の外の繁華は果して支那の慶事か」と疑問を呈す。「開港のはじめ、外國租界が立つた時、眞先かけて驅けつけたのは、商人より何より、蘇州、杭州の金持連であったといふ」。それというのも、地元にいては財産も命も危険だからだ。租界で大商店を「張つてゐる支那の人は、多くは自國の保障を危んで外國の保護にたよらうとする」。また「官憲の眼をしのぶ學者」や亡命希望革命家などの「名士の隱れ場として一段の繁昌を加へてゐる」。

 こう見てくると「日に面目を新にする上海の繁榮も、背後に支那帝國の無秩序と混亂とをかざしてゐると思へば、繁榮は慶事」などではなく、「むしろ悲しむ可き現象であるかも知れない」。大きな競馬場を中心に、街の佇まいは射幸心を刺激するばかり。
「要するに見るもの聞くもの、植民地の常弊とは言ひながら餘りにも射利に向いてゐる」のだ。
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 ●加瀬英明のコラム  ●加瀬英明のコラム  ●加瀬英明のコラム
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憲法下では自衛隊は国防の傍役でしかない
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 私は春と秋に、年2回、ワシントンに通っている。いま、世界の未来が、アジアのありかたにかかっている。
 トランプ政権は発足してから、11月に次の2020年の大統領選挙の折り返し点になった2年が過ぎたが、前半の2年に起ったもっとも重要な出来事は、中国と真正面から対決することになったことだ。
 中国の習近平政権は中国の力を過信して、アメリカが内に籠ろうとしていると判断して、アメリカを追し退けて、世界の覇権を握ろうとしているのに対して、アメリカが反発して、立ち塞(ふさ)がったのだ。
 習近平主席は、南シナ海に埋め立てた7つの人工島を「軍事化しない」と、オバマ大統領と固く約束したのにもかかわらず、ミサイルを配備して、南シナ海を支配しようとしているのをはじめ、軍事先端技術でアメリカを凌ごうとするかたわら、中国からアジアを通ってヨーロッパまで、70ヶ国あまりを取り込もうとする、「一帯一路」戦略を露骨に進めているのに、アメリカが堪忍袋の緒を切らしたのだ。
 米中対決は、“米中新冷戦”と呼ばれているが、これはトランプ政権だけによる決定ではない。共和、民主両党をはじめ、アメリカの識者、著名シンクタンク、大手新聞・テレビによる、コンセンサス(合意)だ。
 トランプ政権のもとで、アメリカは世界を一手に守ってきた重荷を軽くして、ヨーロッパや、日本などの同盟諸国が分担することを期待している。多くのアメリカ国民が諸国の防衛を、アメリカに押しつけられてきたと思って、不公平だと考えるようになっている。
 アメリカは国防費にGDP(国内総生産)の3.1%を、支出している。オバマ政権下でNATO(北大西洋条約)に加盟しているヨーロッパの27ヶ国が、GDP2%を国防費にあてると約束したのにもかかわらず、約束を守っているのは、イギリスなど7ヶ国にしかすぎず、ヨーロッパ第一の大国のドイツは、1.2%でしかない。
 11月に、ワシントンを訪れた時に、トランプ政権の旧知の関係者と会食したが、なかに国家安全会議(NSC)の幹部がいた。
 「ドイツの国防費は、1.2%にしかならない。ドイツ国民が自分の国の価値が、それしかないとみなしているのなら、どうしてアメリカの青年たちが、自国を大切にしない国を守るために、血を流す必要があるのだろうか」
 といった。
 日本はNATOの計算基準を当てはめると、防衛費として1.15%を支出している。
 ここで、私が「防衛費」という言葉を使っていることに、注目していただきたい。「国防費」ということは、許されないからだ。
 日本は現行の「日本国憲法」のもとで、「国防」はアメリカに委ねて、自衛隊はアメリカ軍を補助して「防衛」に当たることになっている。アメリカが日本の国防の主役であって、日本は傍役(わきやく)なのだ。
 日本国民は非常の場合には、アメリカが守ってくれると思い込んでいるから、国防意識が低い。これでは、日本が亡びてしまう。
 韓国の文在寅(ムンジェイン)政権は、親北朝鮮政権であって、在韓米軍が撤退することもありうる。憲法を改正して、自衛隊を保有することを憲法にうたうことを、急がなければならない。


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日本という太陽が世界を照らす
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 6年前に、セルビア共和国のアダモヴィッチ・ボヤナ大使によって、大使館に昼食に招かれた。
 私は挨拶を終えると、すぐに第一次世界大戦後のパリ講和会議において、日本全権団が戦後世界を管理する国際機構となる国際連盟憲章に、「人種平等条項」をうたうように提案したのに対して、セルビアが賛成票を投じてくれたことに、御礼を述べた。
 すると、女性の大使が驚いて、「着任してから、このことについて御礼をいわれたのは、はじめてです」といって、喜んでくれた。
 11月に、パプア・ニューギニアでAPEC(アジア太平洋経済協力機構)サミットが開催され、安倍首相も参加した。
 3年前に、私は都内の夕食会で、パプア・ニューギニアのガブリエル・J・K・ドゥサバ大使と同席した。すると、大使が「私の父親は先の大戦中、日本軍の連隊を助けて、密林のなかを、オーストラリア軍と戦いました。日本のおかげで、独立を達成することができました」といって、連隊長の名と連隊番号をあげて、感謝した。
 ニューギニア島は東半分がオーストラリア、西半分がオランダによって、領有されていた。//