1) 日本国の外貨準備の怪
2) 安倍総理の面目躍如?来年度予算と消費税~検証!財務省からのクリスマスプレゼント~松田学
通信 vol.44 2018.12.25
3) 河野太郎メルマガ : 国連分担金
4) 【1月9・15日ご参加を!】国連女子差別撤廃委員会最終見解への対応に関するWG
5) 【 王道日本の会 】宗教法人に課税して、消費税を据え置こう
6) 財務省HP新着情報
7) 金融庁HP新着情報 2018-12-28
8) 日本銀行メール配信サービス 2018-12-26
9) 【総務省】M-ICTナウ vol.35 2018年12月第2号
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【純日本人会 メルマガ 】 -栗原茂男
純日本人会 http://www.junnihon.com/
《 リンク、転載などご自由にお使いください》
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1) 日本国の外貨準備の怪
今迄何度か取り上げたが、日本政府の外貨準備が極めて不可思議。
何名かの方々からメールでの問い合わせがあったが、12月31日に二人の方と会う際に解説して欲しいとのことなので、数字を纏め直して見た。ご参考まで。
外貨準備は日本国への年々の流入額と貯まった額が財務省のホームページに掲載されている。個人で言えば、銀行への年々の預金額と通帳残高にあたる。
それで毎度指摘する事は、年々流入している外貨が何処だか不明の「外国中央銀行」への貸し出しに廻わされ、外為特会の残高は、つまり通帳残高は減少している。
「外国中央銀行」とは何処の国?
そうなると自然に目が行くのが韓国。今年はIMFへの返済が待ったなしで、カネ詰まりの韓国は経済破綻が噂されていたが、カネ詰まりどころか、同じくカネ詰まりのインドネシアにスワップを結んでやるほどの気前の良さ。
再度、外貨準備の説明をする。私としては判って頂けるよう工夫しているつもり。
外貨の流入につての、フローの表のサイトが下のアドレス。年度版の表を紹介。
https://www.mof.go.jp/international_policy/reference/balance_of_payments/bp_trend/bpnet/sbp/s-1/6s-1-2.csv
ゴチャゴチャ、色々な項目が表示されているが、各項目を等式にすると以下のようになる。
経常収支 (a+b+c:貿易・サービスなど)+ 資本移転等収支 = 金融収支 +誤差脱漏
金融収支 = 直接投資 + 証券投資 + 金融派生商品 + その他投資 + 外貨準備
上記等式の「外貨準備」が日本国に流入する外貨(≒ドル)であり、フロー概念である。
1996年~2017年の外貨準備増加額。(単位:億円)
20,763、7,617、-3,610、97,911、34,343、51,818、81,988、342,770、21,784、
27,554、39,452、40,839、24,758、23,992、52,035、114,939、-23,934、
46,891、2,920、6,075、5,703、22,709
2013年~2017年合計:84,298億円
だから過去5年間に外貨が8兆4,298億円、個人で言えば預金通帳に当たる「外為特会」に増えていなければ成らない。
それに対し、同じ「外貨準備」と言っても貯まった外貨、つまりストック概念の「外貨準備」が下記サイトの表。
「外国為替資金特別会計」、通称外為特会の数字はドル建て表示で、単位は百万ドル。
https://www.mof.go.jp/international_policy/reference/official_reserve_assets/data.htm
2014年3月末
A.外貨準備 1,279,346百万ドル
1.外 貨 1,212,934百万ドル
・.外国中央銀行及びBISへの預金 9,086百万ドル
2018年3月末
A.外貨準備 1,268,287百万ドル
1.外貨 1,205,149百万ドル
・.外国中央銀行及びBISへの預金 123,726 百万ドル
円ドル相場が1ドル110円なら過去5年間の増減は、
A.外貨準備 -110億5千9百万ドル減少だから1兆2,164億9千万円の減少
1.外 貨 -77億8千5百万ドル減少だから8,563億5千万円の減少
・.外国中央銀行及びBISへの預金 1,146億4千万ドルの増加だから12兆6,104億円の増加
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2) 安倍総理の面目躍如?来年度予算と消費税~検証!財務省からのクリスマスプレゼント~松田学
通信 vol.44 2018.12.25
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松田学通信 vol.44 2018.12.25
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1. コラム
安倍総理の面目躍如?来年度予算と消費税
~検証!財務省からのクリスマスプレゼント~
2. 活動報告/セミナー情報
〇出演番組・イベント・寄稿等
(1)【松田政策研究所 有料会員スタート!】
月額1,000円!松田学が解説する各種シリーズの動画が配信されます。
~12月配信コンテンツのご紹介~
(2)【ラジオ番組(FM FUJI等)「ニホンのナカミ」準レギュラーとして出演】
12月23日(日)~29日(土)まで順次放送
(3)12月22日(土)インターネット番組
CH桜「中国経済は本当に崩壊するのか?」討論番組にパネラー出演しました
(4)2019年2月8日(金)松田学登壇セミナー『五輪の会 メビウス倶楽部』
(5)講演・セミナー講師依頼はこちら
〇各情報発信・ツール紹介
(1)松田政策研究所動画コンテンツ 新着/アーカイブ紹介
◆『松田政策研究所動画コンセプト紹介』
◆特番『続・消費税増税を“冷静に”語る!~財務省は戦う官庁となる為に
情報武装を~』ゲスト:作家・ジャーナリスト山村明義氏
◆【限定公開】特番『トランプ政権誕生の背景と評価、これからは。
日本はどうする?・・(1)』ゲスト:早稲田大学教授 中林美恵子氏
(2)各種 SNS紹介
3. 松田学 政策発信
<2018年12月24日UP>
「米中冷戦」?の中で、中国事情と日本の道(その1)~松田学の論考~
4. 編集後記
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1. 松田学 コラム
安倍総理の面目躍如?来年度予算と消費税
~検証!財務省からのクリスマスプレゼント~
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クリスマスのこの時期に毎年、財務省から発表される国民へのプレゼント?来
年度予算の政府案が12月21日に閣議決定されました。ちょうどこの日に消費税の講演をする予定だった私は、その準備のため、いつも閣議決定直後に財務省HPに掲載される来年度予算の資料を見て、100兆円を超えていない?…。
事前の報道では一般会計の総額で初の100兆円超えの大盤振る舞い予算とされていたのが、ギリギリ100兆円を下回る99.4兆円。この微妙な?数字は翌日もほとんど報道されず、総額101.5兆円をベースとした報道ばかりでした。実は、99.4のほうは「通常分」で、101.5との差額の2兆円は「臨時・特別の措置」。
財務省としては、この2兆円は来年10月の消費増税の時点で景気が悪化しないための、あくまで一時的な支出で、財政の真の姿は通常分のほうだと印象付けたかったはずです。
確かに、この2兆円の中身の柱の一つは、話題になっているポイント還元やプレミアム付商品券などで、その実施は来年10月から東京オリンピックまでの9か月間に限定されます。財源も預金保険機構からの納付金などの一時的な財源。
世の中には消費税の減税を唱える論者もいますが、この期間に限っては、カードなどで支払える中小小売店で生活必需品を買うと、軽減税率で8%、そこから5%のポイント還元で、消費税は3%となり、1997年の増税以前の負担水準に戻ります。アベノミクスの面目躍如といったところでしょうか。
税収の全額が社会保障給付に充てられる消費税の場合、増税をしても、その分、社会保障給付が増えれば、国民から国民におカネが移転しているだけのこと、景気には影響しないはずです。しかし、これまでの長年にわたる増税先送りで、消費税の増収分の全てを支出増に回すことは困難。その2割だけが支出増に回り、残り8割は社会保障の財源が次世代への付け回し(赤字国債)となっている分を消費税に置き換えることに回すというのが三党合意でした。この8割の部分が景気にマイナスとなる部分。今回の2%の税率引上げで消費税収は5.7兆円増えますが、そこから軽減税率で税収は1.1兆円減り、4.6兆円になります。
軽減税率に必要な財源として、たばこ税などで0.6兆円の増税をするので、国民の負担増は合計で5.2兆円。安倍総理は今回、4.6兆円の消費税増収分から、公約の教育無償化など、3.2兆円を支出増に充てることにしました。つまり、支出増の部分を2割から7割に増やして、景気へのマイナス分を8割から3割へと減らしたことになります。
このマイナス部分が、負担増5.2兆円から3.2兆円を差し引いた2兆円として残ります。そこで今回、前記の2兆円の臨時・特別の支出をし、加えて住宅ローンや自動車関係で0.3兆円の減税をすることで併せて2.3兆円、負担増を相殺してお釣りがくる、景気への悪影響は無い。このクリスマスプレゼント、あっぱれと言うか、ここまでやるかと言うか…。
早速、20年6月にポイント還元などをやめられるのか、やめれば景気にマイナスだ、やめられなくて結局は財政拡大だ、財政再建にならない、何のための消費増税なのかといった批判が出ています。ただ、大事なのは、社会保障給付のための支出は何十兆円の規模で毎年度発生し続ける恒常的支出ですから、毎年度入ってくる税収を制度的に確保すること。
そうしないと、私たち世代は子や孫の世代の負担に依存した情けない無責任な世代になってしまうということです。消費増税は財政再建のためというよりも、このことを是正するために行うもの。財政再建といえば、政府と日銀のバランスシートを連結させた統合政府でみれば、日本の財政はそれほど悪くありません。私の「松田プラン」はこれを確定させ、日銀保有国債を政府暗号通貨へと変換する構想です。しかし、これで消費増税の必要性が消えるわけではありません。資産の保有とキャッシュが回ることとは別問題です。資産は簡単に売れませんし、売れてもそれこそ、一回限りの臨時財源にしかなりません。
今回の臨時措置の中には国土強靭化のための公共事業などもありますが、未来への投資のための国債なら、それが恒常化しても罪ではないでしょう。問題は、社会保障の増大で、資産を残さない赤字国債が将来世代の負担になっていること。いくら経済成長率を上げても、日銀が異次元緩和を未来永劫続けて金利が成長率を下回る今の異常な状態をずっと続けられなければ、計算上、国債残高の対GDP比は下がりません。
むしろ、日本の国民に迫られているのは、これから将来に向けて、消費税率を10%からさらに引き上げなければならない中で、どうすれば引上げ幅を小さくできるかについての大きな選択です。これは私たちがどのような社会やコミュニティ創りをめざすのか、科学技術の成果の社会実装も含め、まさに「新しい国づくり」に関わる重大な政治課題です。
今回のメルマガは今年最後の号になります。今年は、国外では米朝会談や「米中冷戦」への移行、国内では外国人受入れからゴーン逮捕まで、これまでの秩序が大きく変動する予兆を感じさせる出来事が次々と起こった年でした。その中で、元号も変わる来年は、いよいよ日本がネクストジャパンへと力強く踏み出せる年になることを祈りつつ…、//
2) 安倍総理の面目躍如?来年度予算と消費税~検証!財務省からのクリスマスプレゼント~松田学
通信 vol.44 2018.12.25
3) 河野太郎メルマガ : 国連分担金
4) 【1月9・15日ご参加を!】国連女子差別撤廃委員会最終見解への対応に関するWG
5) 【 王道日本の会 】宗教法人に課税して、消費税を据え置こう
6) 財務省HP新着情報
7) 金融庁HP新着情報 2018-12-28
8) 日本銀行メール配信サービス 2018-12-26
9) 【総務省】M-ICTナウ vol.35 2018年12月第2号
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1) 日本国の外貨準備の怪
今迄何度か取り上げたが、日本政府の外貨準備が極めて不可思議。
何名かの方々からメールでの問い合わせがあったが、12月31日に二人の方と会う際に解説して欲しいとのことなので、数字を纏め直して見た。ご参考まで。
外貨準備は日本国への年々の流入額と貯まった額が財務省のホームページに掲載されている。個人で言えば、銀行への年々の預金額と通帳残高にあたる。
それで毎度指摘する事は、年々流入している外貨が何処だか不明の「外国中央銀行」への貸し出しに廻わされ、外為特会の残高は、つまり通帳残高は減少している。
「外国中央銀行」とは何処の国?
そうなると自然に目が行くのが韓国。今年はIMFへの返済が待ったなしで、カネ詰まりの韓国は経済破綻が噂されていたが、カネ詰まりどころか、同じくカネ詰まりのインドネシアにスワップを結んでやるほどの気前の良さ。
再度、外貨準備の説明をする。私としては判って頂けるよう工夫しているつもり。
外貨の流入につての、フローの表のサイトが下のアドレス。年度版の表を紹介。
https://www.mof.go.jp/international_policy/reference/balance_of_payments/bp_trend/bpnet/sbp/s-1/6s-1-2.csv
ゴチャゴチャ、色々な項目が表示されているが、各項目を等式にすると以下のようになる。
経常収支 (a+b+c:貿易・サービスなど)+ 資本移転等収支 = 金融収支 +誤差脱漏
金融収支 = 直接投資 + 証券投資 + 金融派生商品 + その他投資 + 外貨準備
上記等式の「外貨準備」が日本国に流入する外貨(≒ドル)であり、フロー概念である。
1996年~2017年の外貨準備増加額。(単位:億円)
20,763、7,617、-3,610、97,911、34,343、51,818、81,988、342,770、21,784、
27,554、39,452、40,839、24,758、23,992、52,035、114,939、-23,934、
46,891、2,920、6,075、5,703、22,709
2013年~2017年合計:84,298億円
だから過去5年間に外貨が8兆4,298億円、個人で言えば預金通帳に当たる「外為特会」に増えていなければ成らない。
それに対し、同じ「外貨準備」と言っても貯まった外貨、つまりストック概念の「外貨準備」が下記サイトの表。
「外国為替資金特別会計」、通称外為特会の数字はドル建て表示で、単位は百万ドル。
https://www.mof.go.jp/international_policy/reference/official_reserve_assets/data.htm
2014年3月末
A.外貨準備 1,279,346百万ドル
1.外 貨 1,212,934百万ドル
・.外国中央銀行及びBISへの預金 9,086百万ドル
2018年3月末
A.外貨準備 1,268,287百万ドル
1.外貨 1,205,149百万ドル
・.外国中央銀行及びBISへの預金 123,726 百万ドル
円ドル相場が1ドル110円なら過去5年間の増減は、
A.外貨準備 -110億5千9百万ドル減少だから1兆2,164億9千万円の減少
1.外 貨 -77億8千5百万ドル減少だから8,563億5千万円の減少
・.外国中央銀行及びBISへの預金 1,146億4千万ドルの増加だから12兆6,104億円の増加
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2) 安倍総理の面目躍如?来年度予算と消費税~検証!財務省からのクリスマスプレゼント~松田学
通信 vol.44 2018.12.25
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松田学通信 vol.44 2018.12.25
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メールアドレス変更についても返信にて承ります。
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1. コラム
安倍総理の面目躍如?来年度予算と消費税
~検証!財務省からのクリスマスプレゼント~
2. 活動報告/セミナー情報
〇出演番組・イベント・寄稿等
(1)【松田政策研究所 有料会員スタート!】
月額1,000円!松田学が解説する各種シリーズの動画が配信されます。
~12月配信コンテンツのご紹介~
(2)【ラジオ番組(FM FUJI等)「ニホンのナカミ」準レギュラーとして出演】
12月23日(日)~29日(土)まで順次放送
(3)12月22日(土)インターネット番組
CH桜「中国経済は本当に崩壊するのか?」討論番組にパネラー出演しました
(4)2019年2月8日(金)松田学登壇セミナー『五輪の会 メビウス倶楽部』
(5)講演・セミナー講師依頼はこちら
〇各情報発信・ツール紹介
(1)松田政策研究所動画コンテンツ 新着/アーカイブ紹介
◆『松田政策研究所動画コンセプト紹介』
◆特番『続・消費税増税を“冷静に”語る!~財務省は戦う官庁となる為に
情報武装を~』ゲスト:作家・ジャーナリスト山村明義氏
◆【限定公開】特番『トランプ政権誕生の背景と評価、これからは。
日本はどうする?・・(1)』ゲスト:早稲田大学教授 中林美恵子氏
(2)各種 SNS紹介
3. 松田学 政策発信
<2018年12月24日UP>
「米中冷戦」?の中で、中国事情と日本の道(その1)~松田学の論考~
4. 編集後記
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1. 松田学 コラム
安倍総理の面目躍如?来年度予算と消費税
~検証!財務省からのクリスマスプレゼント~
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クリスマスのこの時期に毎年、財務省から発表される国民へのプレゼント?来
年度予算の政府案が12月21日に閣議決定されました。ちょうどこの日に消費税の講演をする予定だった私は、その準備のため、いつも閣議決定直後に財務省HPに掲載される来年度予算の資料を見て、100兆円を超えていない?…。
事前の報道では一般会計の総額で初の100兆円超えの大盤振る舞い予算とされていたのが、ギリギリ100兆円を下回る99.4兆円。この微妙な?数字は翌日もほとんど報道されず、総額101.5兆円をベースとした報道ばかりでした。実は、99.4のほうは「通常分」で、101.5との差額の2兆円は「臨時・特別の措置」。
財務省としては、この2兆円は来年10月の消費増税の時点で景気が悪化しないための、あくまで一時的な支出で、財政の真の姿は通常分のほうだと印象付けたかったはずです。
確かに、この2兆円の中身の柱の一つは、話題になっているポイント還元やプレミアム付商品券などで、その実施は来年10月から東京オリンピックまでの9か月間に限定されます。財源も預金保険機構からの納付金などの一時的な財源。
世の中には消費税の減税を唱える論者もいますが、この期間に限っては、カードなどで支払える中小小売店で生活必需品を買うと、軽減税率で8%、そこから5%のポイント還元で、消費税は3%となり、1997年の増税以前の負担水準に戻ります。アベノミクスの面目躍如といったところでしょうか。
税収の全額が社会保障給付に充てられる消費税の場合、増税をしても、その分、社会保障給付が増えれば、国民から国民におカネが移転しているだけのこと、景気には影響しないはずです。しかし、これまでの長年にわたる増税先送りで、消費税の増収分の全てを支出増に回すことは困難。その2割だけが支出増に回り、残り8割は社会保障の財源が次世代への付け回し(赤字国債)となっている分を消費税に置き換えることに回すというのが三党合意でした。この8割の部分が景気にマイナスとなる部分。今回の2%の税率引上げで消費税収は5.7兆円増えますが、そこから軽減税率で税収は1.1兆円減り、4.6兆円になります。
軽減税率に必要な財源として、たばこ税などで0.6兆円の増税をするので、国民の負担増は合計で5.2兆円。安倍総理は今回、4.6兆円の消費税増収分から、公約の教育無償化など、3.2兆円を支出増に充てることにしました。つまり、支出増の部分を2割から7割に増やして、景気へのマイナス分を8割から3割へと減らしたことになります。
このマイナス部分が、負担増5.2兆円から3.2兆円を差し引いた2兆円として残ります。そこで今回、前記の2兆円の臨時・特別の支出をし、加えて住宅ローンや自動車関係で0.3兆円の減税をすることで併せて2.3兆円、負担増を相殺してお釣りがくる、景気への悪影響は無い。このクリスマスプレゼント、あっぱれと言うか、ここまでやるかと言うか…。
早速、20年6月にポイント還元などをやめられるのか、やめれば景気にマイナスだ、やめられなくて結局は財政拡大だ、財政再建にならない、何のための消費増税なのかといった批判が出ています。ただ、大事なのは、社会保障給付のための支出は何十兆円の規模で毎年度発生し続ける恒常的支出ですから、毎年度入ってくる税収を制度的に確保すること。
そうしないと、私たち世代は子や孫の世代の負担に依存した情けない無責任な世代になってしまうということです。消費増税は財政再建のためというよりも、このことを是正するために行うもの。財政再建といえば、政府と日銀のバランスシートを連結させた統合政府でみれば、日本の財政はそれほど悪くありません。私の「松田プラン」はこれを確定させ、日銀保有国債を政府暗号通貨へと変換する構想です。しかし、これで消費増税の必要性が消えるわけではありません。資産の保有とキャッシュが回ることとは別問題です。資産は簡単に売れませんし、売れてもそれこそ、一回限りの臨時財源にしかなりません。
今回の臨時措置の中には国土強靭化のための公共事業などもありますが、未来への投資のための国債なら、それが恒常化しても罪ではないでしょう。問題は、社会保障の増大で、資産を残さない赤字国債が将来世代の負担になっていること。いくら経済成長率を上げても、日銀が異次元緩和を未来永劫続けて金利が成長率を下回る今の異常な状態をずっと続けられなければ、計算上、国債残高の対GDP比は下がりません。
むしろ、日本の国民に迫られているのは、これから将来に向けて、消費税率を10%からさらに引き上げなければならない中で、どうすれば引上げ幅を小さくできるかについての大きな選択です。これは私たちがどのような社会やコミュニティ創りをめざすのか、科学技術の成果の社会実装も含め、まさに「新しい国づくり」に関わる重大な政治課題です。
今回のメルマガは今年最後の号になります。今年は、国外では米朝会談や「米中冷戦」への移行、国内では外国人受入れからゴーン逮捕まで、これまでの秩序が大きく変動する予兆を感じさせる出来事が次々と起こった年でした。その中で、元号も変わる来年は、いよいよ日本がネクストジャパンへと力強く踏み出せる年になることを祈りつつ…、//