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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)12月13日(木曜日)
          通巻第5914号
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 謎だらけ、ファーウェイCFOの孟晩舟の逮捕
  七つのパスポート、四人の子供たちは世界各地に分散
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 正に華僑の伝統「分散投資」の典型かもしれない。
 カナダ当局に「イランへの不正送金」を表向きの逮捕理由として拘束されたファーウェイの孟晩舟CFO(財務統括責任者)は、バンクーバー当局が取り調べの結果、七つのパスポートを所持してきた。中国、香港、そしてカナダの永住権をもつパスポート。そのほか四つのパスポートは別名のものだった。

 イランへの不法行為は別会社名義でなされており、またHSBCが絡んでいることも判明しているが、全容は不明。ともかく謎だらけなのだ。

 バンクーバーには三軒の豪邸、いずれもバンクーバーの不動産業界で「大豪邸」のカテゴリーに分類されある物件で、広い庭付き、数台のガレージ、三階建ての英国風。ただし、夫名義で登記されている。
 孟女史はカナダ永住権を持ち、保険証を保持し、カナダで税金も納めていたとされる。

 また四人の子供達は香港、深せん、バンクーバー、マサチューセッツ州にばらばらに住んでいて、前夫との間にできた長男(16歳)は、バンクーバーにいるとされるが、孟晩舟とは別の住まい。

 この孟女史逮捕劇は、ルノー日産のCEO、カルロス・ゴーン逮捕の衝撃劇より大きく、世界のメディアが注目している。なにより中国で株式の暴落が始まっているが、日本でも孫正義率いるソフトバンクが17日に上場を控えているため、日本市場が受ける衝撃も、かなり甚大になると懸念されている。

米国は5G競争でも徹底的にファーウェイの排撃に動いているほか、産業スパイの摘発を強化している。

 12日、孟女史は8億円の保釈金を積んで保釈されたがカナダからの出国を禁止されている。
もし米国に引き渡されると、最長三十年の禁錮刑が待っている。ライトハイザーUSTR代表は「カナダにおける孟逮捕劇と米中貿易戦争とは関係がない」とわざわざ記者会見している。

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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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 日本海沿岸に漂着する北の船は「漁民」だけが乗ってきたのか?
   すでに百隻以上も。その漂着地と上陸地点は不気味に一致する

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荒木和博『北朝鮮の漂着船 海からやってくる新たな脅威』(草思社)
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 荒木氏は志願して予備自衛官になった。動機は「拉致被害者を救出するため」の訓練だった。
 予備自衛官はどの国にも常識的な国防の制度であり、現職軍人と同数か、それ以上の人員が、非常事態には動員できるシステムになっている。国民皆兵のイスラエルでは、緊急事態には全員が戦闘員となる。この世界常識としてのシステムが日本にはない。退役自衛官でも、予備自衛官にならない人が多いことも問題だ。
 さて実際に訓練に行くと二つの発見があった、と荒木氏はいう。
 第一に予備知識としてあった「たるんでいる。士気が低い」という情報は嘘で、予備自衛官の訓練でも士気は旺盛、しっかりした種々の訓練をしていること。
 第二に予備自衛官の多くが、じつは拉致問題に詳しくない、具体的な情報を持っていないという驚くべき事実だった。
 本書の中で、いくつも重要な情報が挿入されている。
とりわけ注目は、めぐみさんの拉致現場は、従来言われた警察発表の場所とは違うことだ。実際の拉致現場は、付近の女子学生が悲鳴を聞いた「角地」だったらしい。
北朝鮮に拉致されていた曽我ひとみさんが、嘗てめぐみさんと一緒に住んでいたときに「わたしも拉致された」とお互いがうち解け、現場の様子を話してくれた情景と日本のメディアがつたえた場所とは異なると証言していることなど耳新しい情報である。

 示唆するのは日本の官僚システムの「事なかれ主義」、つまり「なかったことにする」体質である。国家の存立基盤である国防に関しての重要な案件を国会で誰も正面から議論したがらず、いつまでの国防体制強化に踏み切れないのは、軍事的脅威を隠蔽する体質が官僚機構にあるからだ。
 日本海沿岸に漂着する北の船には漁民だけが乗っているのではない。工作員が多数含まれているが、工作員である必要さえない。だれでも日本にひそかに上陸出来るのだ。警備が未整備だからである。
 すでに百隻以上も北の「漁船」がやってきた。
その漂着地と上陸地点は不気味に一致するのは何故か、こうしたミステリアス情報が満載である。

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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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 なぜ財務省と御用エコノミスト、政治家、マスコミは消費増税に前向きなのか
  凍結しなければ日本経済は沈没から這い上がれないだろう

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田中秀臣『増税亡者を名指しで糺す』(悟空出版)
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 正式な本書のタイトルは長い。『消費増税は最悪の下策だ ――増税亡者を名指しで糺す』である。
 十月に予定される消費税率の10%への引き上げは、「最も愚かな政策」であり、もし安倍政権が生き残りを賭けようと意気込むのなら、衆参同時選挙(予定されている)の直前に「消費税凍結」を表明し、選挙に勝つことではないのか。
 「増税亡者」はあまたいるが、本書で田中教授が批判するのは池上彰、濱炬子、石破茂、小泉伸次郎、枝野幸男、中西宏明、金子勝、内田樹らである。
 速いテンポ、快活・快調な説明と簡潔な文体で、総枠を説明しつつ、虚論を次々と斬ってゆくのは一種爽快な読後感を運んでくれる。
 しかし表題に釣られてしまうと、田中教授が展開している本質の日本経済論が横にずれてしまう怖れなきにしもあらずだ。
氏が言いたいのは『財政赤字』というフェイクニュースが、そもそも誤謬の基本に転がっているという指摘である。
 つまり日本国債暴落論を言いつのる不思議な論客がメディアに支配的だが、すべては財務省とその御用エコノミスト、そして事態を正確に租借できないメディアの情報操作に起因しているのではないか。
 「注意すべきは、すべて『消費増税ありき』での報道であることだ。(中略)財務省はまた、国際機関にも血税を利用して工作員(海外出向者)を送っている。その有力な工作席がIMFである」とする。
なるほどIMFの日本への分析はまるで増税推薦である。
 かねて不思議と思ってきたが、あれは日本側の情報工作だったのか。

 しかし、そのIMFが、『日本は財政危機などまったくない』と別の報告書で分析している。びっくりだ。
 日本の赤字国債はたしかに問題だが、日本のもつ金融資産というバランスシートを見れば、日本の借金は実質ゼロ、つまり日本国家は健全そのものの財務体質にあること、したがって増税の必要はまったくないことが理解できるのである。
 評者(宮崎)も、かねてからの持論は消費税撤廃(詰まり凍結ではなく撤廃だ)である。
 米国や中国の借金体質とことなり、日本国民の貯蓄性向が高く、預金、生命保険、株式その他の金融資産はGDPの三倍。まして日本円がつよいのは、対外債権が対外債務をはるかに上回っていること。
表面的な外貨準備統計より、事実上の外貨資産バランスを勘案するとすれば、おそらく日本円は一ドル=80円くらいであろう。しかし経済政策的に「円高はまずい」結果を生むので対外純資産をことさら情報として流さない。だから国民は知らない。気がつかないという悪性の情報操作スパイラルとういう陥穽に落ちているのである。

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1826回】  
――「支那の國ほど近付いてあらの見ゆる國は無し」――關(10)
關和知『西隣游記』(非売品 日清印刷 大正七年)

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 最前線に立って外交を担うべき「公使館有力者」が「日本の外交は今實に危機に瀕せり」。
 加えるに大学同窓人脈を動かすべき立場の人間が「我が對支外交は全く消極的なり、無能力なり」とは。やはり、この方々には当事者意識と責任感という当たり前の感覚が欠如している。
「公使館公使館有力者」は日本外交に対して飽くまでも『お役所仕事』といった感覚であり、關ら早稲田同窓生のご一行は徹底して他人事でしかなさそうだ。
NHKテレビで目下話題の「5歳の女の子」の決めセリフではないが、「お前ら、ボ~ッて生きてんじゃね~よッ」と言いたくもなる。

外交の次は兵士・兵制について。
 「支那の新式軍隊」は日清戦争敗北の反省から、「其の編制、體裁悉く日本軍隊と同一なり」。だが国民皆兵ではなく「募兵を以て成立するが故に、自ら一種の雇傭的關係を有し、給金の如何によりて何時にても軍隊を離れることを得るの風あり」。だから「忠實勇武の良兵を得んことを到底望む」ことはできない。じつは「劍を佩び銃を荷ひ肩を聳かして威風を誇る支那兵が、その一朝有事の日に際せば、銃を天に擬して彈丸を濫發し、其の盡くるに及びて逃去するを常とするが如き偶然に非ず」。だから「支那の兵權の統一、兵制の改革、即ち國民皆兵主義の實行は、支那の國家統一上最大急務なるは言を須ひず、然も前清朝以來之が計畫一再にして止ま」らない。戸籍法が完全ではないゆえに、「到底望みて實行ひ得べきじ非ず」というものだ。

 北京の農事試験場は新式の公園とでもいうべき体裁だが、日本が提供した日本式三階建て家屋は「田舎の農家に見る養蠶所」にも及ばないほどのチャチナなもの。その無様な意匠は日本側関係者の無自覚さを表している。
そこで關は、これを「日本人の非文明的不道?の紀念」とし、「由來日本人の支那に對する心術態度の誠意を缺き、友誼を缺くこと、必ずしも此建築物に於けるのみならず、政治上、經濟上、甚しきは教育上に於てすら往々にして詐僞的、財利的の嫌ひあるを免れざるは、吾人の慨嘆措く能はざる所」だ。「今此の醜陋愚劣なる建築物」の傍らに立って「支那の公人紳士に接す」ると、「慚赧の極、羞辱の限り、冷汗背に溢るゝを覺ゆ」と。穴があったら入りたい、といったところであろう。//