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平和への願いは世界共通の思いであって、チベットでは、かつては朝から晩まで平和を願い続ける僧侶が27万人もいたといいます。

しかし、現在はと言えば、チベット人たちの国土は中国に奪われようとしています。

幼少期に祖国チベットを追われ、日本で言論活動を続けるペマ・ギャルポさん。
最新号に収められた「私の提言」には、日本人に目を覚ましてほしいという思いが込められています。


致知出版社の人間力メルマガ 2018.12.7
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ペマ・ギャルポ(拓殖大学教授)

※『致知』2019年1月号【最新号】
※特集「国家百年の計」P30
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一国のリーダーに必要なことの一つは、国民に夢を与えて、それを共有することです。

習氏が2049年に世界第一の国になると公言したのは恐ろしい話ですが、これはこれで中国にとっての“夢”であることは確かでしょう。

戦後、日本は経済的な豊かさを求めて走り続けました。
国民はマイカーやマイホームを手にするという夢を共有しましたが、それはいわば掛け声のようなもので、国としてのビジョンではありません。
漂流を続ける日本は、国民全体と共有できる国家ビジョンをこの辺りでそろそろ打ち立てるべきだと私は考えます。

(中略)

私の日本への提言は、積極的に国連改革を進めながら、平和の大切さを世界に伝える国になるというビジョンを描くことです。

国連の存在意義は大きく国際平和の構築と人類の発展の二つです。

私は世界で唯一の被爆国で、経済力がある日本こそが、その推進役に相応しいと考えます。
「日本国憲法」と「国連憲章」は、その根底に流れる思想が共通していることもその理由として挙げられます。

地域や人口のバランス、世界への貢献度という点で常任理事国は現在の五か国のままでいいのかという問題も含めて、日本はこれからさらに国連の運営に関して積極的に発言を強め、ぜひ常任理事国入りを果たすべきです。

(中略)

軍事力を強化すれば戦争が起きる、憲法九条は絶対に変えてはいけない、という根強い意見があります。

私はそういう人たちによく考えてほしいのです。
恒久平和を念願するということなら、侵略される前のチベットにも朝から晩まで平和を祈り続ける27万人もの僧侶たちがいました。
しかし、中国はそんな罪なき人々を無慈悲にも投獄、虐殺し国土を奪ったのです。

「九条を守れ」と主張する人の中には、侵略軍に占領されて非武装のまま抵抗することを主張する人や、軍事的に抵抗することはかえって国民の犠牲を増やす、と訴える人もいます。

しかし、侵略され植民地化された国の実態や人々の悲しみを知る私には、いずれも到底受け入れることのできない発言です。

現実を知らない人間の単なる戯言のようにしか響きません。

法整備をして自国を守る体制をしっかり整えることが、現段階では平和を保つ唯一の道なのです。


【『致知』のキーワード】

・一国のリーダーに必要なことの一つは、国民に夢を与えて、それを共有すること

・日本は、国民全体と共有できる国家ビジョンをこの辺りでそろそろ打ち立てるべきだと私は考えます

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