■「加瀬英明のコラム」メールマガジン
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悪意に満ちた国連委員会の対日非難
8月に、スイス・ジュネーブで国連人種差別撤廃委員会が「対日審査会」を行い、慰安婦、韓国人・朝鮮人に対するヘイトスピーチ、委員会が先住民とみなすアイヌ・沖縄県民、朝鮮学校問題などを取りあげて、3日にわたって日本を嬲(なぶ)りものにした。
私はこの討議の一部を動画で見たが、どの委員も日本が性悪な国として、こき下ろした。
戦前の国際連盟が本拠だった「パレ・ウィルソン」(パレは宮殿)で開かれ、会合での対日非難は悪意にみちたものだった。
韓国の委員の鄭鎮星(チョンジュソン)女史は「性奴隷(セックス・スレイブ)」といって、「慰安婦の残酷な状況は、当時の文書、映像、証言など多くの証言によって、裏付けられている」と、日本政府代表団に迫った。
アメリカの黒人女性のマクドゥガル委員は、日本政府代表団が反論したのに対して、慰安所を「強姦所」と呼び、「事実を議論すべきではない。これは女性の尊厳の問題だ。慰安婦の大多数が韓国人だった」と、詰め寄った。事実は、大多数が日本女性だった。
ベルギーのポッソート委員は、日本において韓国・朝鮮人が迫害されており、「日本に住む40万人の韓国・朝鮮人の大多数が、植民地時代に強制的に日本に連行された」と、攻撃した。事実は同じ国だったから、自由に往来できたために、より豊かだった日本本土に、仕事を求めて移ってきたのが、正しい。
コンゴ民主共和国をはじめ、諸国の委員がつぎつぎと日本を誹謗した。
このような国連委員会が世界の世論をつくって、日本の名誉を大きく損ねてきた。
委員会の会合は、荒唐無稽としかいえないにもかかわらず、日本政府代表団が一つ一つ、丁寧に答えていた。私は代表団を率いた大鷹正人外務審議官や、法務省員の苦労を心からねぎらいたいと思った。
私も英語屋だが、大鷹審議官の英語は流暢で、素晴しかった。ところが、日本政府の代表が「お詫びし、償い金を支払っている」といって、委曲をつくして答えるほど、弁解しているように見えた。
私だったら弁明に終止せずに、相手を積極的に攻撃して、その歪んだ根性を叩きなおそうとするだろう。
韓国の委員には、「韓国が独立を回復してから、貴国の国軍は日本の旧軍の制度を受け継ぎましたが、国軍の将兵の性処理のために、『慰安婦(ウィアンプ)』と呼ぶ女性たちが働く売春施設を、つくっていました。『慰安婦(いあんふ)』は旧日本軍とともに姿を消したはずなのに、韓国軍に長いあいだにわたって存在しました。慰安婦がそんなにおぞましいものだったら、どうしてこの日本語を韓国語として発音をして、使っていたのですか?」と、たずねたかった。
アメリカの委員には、「アメリカでは1960年代に入るまで、黒人は選挙権を認められず、白人と黒人の性関係が犯罪とされ、水飲み場、便所から、食堂まで区別されて、ひどい差別を蒙っていたし、今でも苦しんでいます。日本が先の大戦を戦って有色人種を解放したおかげで、黒人が白人と同等の公民権を勝ち取ったのではないですか?」と、質問する。
委員会が国際連盟を創設することを提唱した、アメリカ大統領の名を冠した「パレ・ウィルソン」で開かれたのも、皮肉だった。
ウィルソン大統領はアメリカ南部のジョージア州とサウスカロライナ州で育ち、有色人種が優生学的に劣っていると説いた、人種差別主義者だったために、ウィルソンが創学者のプリンストン大学では、学生たちがその銅像の撤去を求め、アメリカ議会が創立したシンクタンク「ウィルソン・センター」を改名すべきだという運動が、行われている。
私だったら、委員たちに「パレ・ウィルソン」の名を改めることを、提案しただろう。
このように愚かしい委員会で、日本政府の代表が暴れれば、世界のマスコミが取り上げて、日本の主張が理解されることだろう。









