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こんにちは。エンリケです。

「二つの祖国」とは、「台湾少年工」にこそあてはまる言葉です。


歴史に載らない事実のなかに、人間社会の真実は潜んでいる。
と私は思っておりますが、本著冒頭文のなかで李登輝さんもこう書いておられます。

<戦後の歴史は勝者が作ったものであり、勝者に都合のいいものであることを、台湾人は命がけで知ったという。私が本書を多くの日本人に勧めるのは、そこにも理由がある>


この本こそ、

『二つの祖国を生きた 台湾少年工』

なのです。

台湾少年工たちの戦中~戦後に至る生きざまを記した記録です。



筆者は、少年工たちの寄宿舎舎監の息子さん 石川公弘。
寄稿者は、李雪峰、宋定国、方錫義、洪坤山、黄茂己、何春樹の6名。
推薦者は、元台湾総統 李登輝。

です。


日台交流に関心をお持ちの方なら、これら名前を見るだけですぐお分かりになると思いますが、筆者にひとを得、寄稿者に人を得、推薦者に人を得、表紙デザインにも人を得・・・という印象を受ける本ですね。

良い意味での品のよさ、格調の高さを覚えます。


大東亞戦争で戦線が拡大し、海軍の航空機製造にあたる若年労働者が不足したことから海軍は、本土だけではとても人手が足りないので、臺灣でも若い労働者の募集を行うことを決めました。

当時の海軍のこの決断は、今に至るも良い影響を残している、実に的を射たものでした。

といって、手を挙げたらみんな採用なんて甘いものではなく、選考は極めて厳しいものでした。


そんな難関をくぐり抜け選抜された彼らは大いなる誇りを胸に抱き、本土にやってくるのです。

彼らを「台湾少年工」といいます。


本土に渡ってきたのは合計で8400人余りで、働きながら学ぶことで旧制中学(いまの高校)卒業資格を得られました。


海軍機の製造・整備にあたった台湾少年工たちの労を惜しまぬ献身的な働きぶりと能力・技術の高さはあちこちで称賛され、同じ年代の日本人としては最も勇敢に戦った人たちと言われています。

終戦を境にして、彼ら台湾少年工は、国民党政権下の中華民国国民となり、白色テロ、戒厳令下という極めて厳しい状態の中で生きることになります。

そんななかで経済発展・民主化にきわめて多大な貢献を果たし、わが国との友好・親善の中核として力を尽くしてきたのがこの方々といって差し支えありません。




日本人として生き、臺灣人として生きる。

こういう稀有の体験をした人たちのことば。
ありとあらゆるかたちで後世に引き継いでいきたいものですね。


一家に一冊置いてください。
   ↓
http://okigunnji.com/url/367/


二つの祖国を生きた台湾少年工
石川 公弘 (著)
単行本: 230ページ
出版社: 並木書房 (2013/5/8)
ISBN-10: 4890633049
ISBN-13: 978-4890633043
発売日: 2013/5/8

http://okigunnji.com/url/367/



エンリケ




●目次

推薦の辞─「二つの祖国を生きた台湾少年工」
 この事実を多くの日本人に知ってもらいたい 李登輝(元台湾総統)


第一章 期待に応えた台湾少年工
 台湾少年工が日本本土へ向かった頃の戦況
 厳しい選抜試験に合格して日本に向かった少年工
 台湾少年工は見事に期待に応えた
 最後まで勇敢に戦った台湾少年工


第二章 宿命のリーダー ─ 李雪峰物語
 日本人指導工員のじめに反撃
 歯痛で命拾いした派遣先の名古屋
 台湾少年工を執拗に追いかけるB29爆撃機
 死を覚悟した大音響の瞬間
 敗戦の混乱の中から立ち上げた台湾省民自治会
 一変していた故郷台湾
 危機一髪で敵の懐「上海」へ逃れる
 密告が奨励された白色テロの時代
 戦没少年工慰霊碑設立に一筋の光を見た
 偶然が重なって始まった第二の故郷との交流
 台湾民主化と日台交流をライフワークに


第三章 最期まで欠かさなかった恩師の墓参り ─ 宋定国物語
 成田空港から墓苑に直行
 「先生、授業料が払えません」
 働きながら通った夜間中学
 向学心に燃え日本本土へ
 期待されて「紫電改」整備員に
 B29爆撃機による甲府大空襲
 猛火から守った甲府市役所のトラック
 変わり果てた故郷台湾
 日本の近現代史を正しく理解する教材として


第四章 健気に戦う少年工に日本人は優しかった ─ 方錫義物語
 航空技師を夢見て渡った日本本土
 東洋一の第二一空廠へ派遣される
 半日の爆撃で壊滅した東洋一の工廠
 蒲田で再び大空襲に遭遇
 悪魔のような米軍の戦術
 黒煙の中、犬に助けられた
 帰郷した台湾で見た国民党政府の腐敗
 愛河に飛び込んで助かった命
 豊かで平和な国になった台湾と第一空廠殉職者慰霊祭
 親切にしてくれた日本本土の人たち
 長年抱いていた謎が解けた


第五章 日本を愛した台湾万葉歌人 ─ 洪坤山物語
 「大和村なる少年期の日」
 航空機技師への夢
 銃爆撃下必死の部品調達
 二・二八事件で進学を断念
 「中華社会」での悪戦苦闘
 大陸進出と引き換えに得た難病
 二つの祖国への思い


第六章 来世はぜひ日本人として生まれたい ─黄茂己物語
 日本の統治を高く評価していた父親
 少年工の兄貴分として日本へ
 昼は中隊長、夜は寮長
 終戦の日直前の悲しい犠牲
 敗戦の日の複雑な思い
 白色テロの恐怖と重なった教職時代
 私利私欲でなく公共に尽くす教育を実践
 日本から舞い込んだ講演依頼
 遠い台湾から呼んでミスキャスト呼ばわり
 中国韓国は自虐史観に悪乗りするが台湾は逆


第七章 ビジネスと政治の世界で成功した少年工 ─ 何春樹物語
 故郷とのつらい別れ
 爆撃の恐怖
 敗戦、そして帰国へ
 進学を断念し実業の世界で成功
 「党外の人間」として政治の世界へ


第八章 心洗われる台湾日本語世代の考え方
 偶然が重なった半世紀ぶりの再開
 私たちだけ苦労したなら恨みもしますが
 餓死者も出さなかった日本がなぜ北朝鮮に謝罪するのか
 大和正也大尉への四〇年ぶりの礼状


第九章 台湾少年工よ、永遠なれ ─「台湾高座会留日七〇周年
歓迎大会」への取り組み
 訪日要請を快諾してくれた李登輝元台湾総統
 歓迎大会会長は森喜朗元総理と決定
 多士済々の台湾高座会
 若い世代も参加する全国的な歓迎態勢


●著者
石川公弘(いしかわ・きみひろ)
昭和9年生まれ。昭和18年小学校長から海軍工廠寄宿舎舎監に転じた父と大和へ。
早大大学院商学研究科修士課程卒、経営教育に従事、東経大講師、日本ビジネスペンスクール取締役を兼務しながら、大和市議会議員を28年務める。市議会議長時代に元台湾少年工と再会、台湾高座会留日50年、60年、70年歓迎実行委員長。高座日台交流の会会長、日本李登輝友の会常務理事、日台稲門会顧問、著書に『機密の中の軍事基地』、共著に『台湾少年工と第二の故郷』がある



追伸

できれば数冊買って、大切な人や愛する人にプレゼントしてほしい。そう思わせる本です。(エンリケ)


二つの祖国を生きた台湾少年工
石川 公弘 (著)
単行本: 230ページ
出版社: 並木書房 (2013/5/8)
ISBN-10: 4890633049
ISBN-13: 978-4890633043
発売日: 2013/5/8

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