From 竹村公太郎@元国土交通省/日本水フォーラム事務局長
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『三橋貴明の「新」経世済民新聞』
2018/8/11
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「都市の下に住む大蛇
―なぜ「決壊」と書くのか?」
From 竹村公太郎@元国土交通省/日本水フォーラム事務局長
狂暴化する気象
明治、大正そして戦後の昭和にかけて、日本各地の都市を、毎年のように洪水が襲った。
何百人、何千人の単位で、日本人の命は木の葉のように奪われていった。
国と地方行政は、限られた予算の中で、懸命に堤防を強化した。
遊水池を造り、上流でダムを建設し、水害を防ぐ努力をした。
20世紀末になると、ダムはムダ、公共事業はムダ、という声が上がり、もう洪水に対する危険は去ったかのような風潮が広まっていった。
しかし、21世紀に入ると、自然の脅威は津波や気象の狂暴化の姿をとって、日本人に襲い出してきた。
2011年3月11日、東日本大地震の津波が東北を襲った。
2015年9月10日、首都圏の一級河川の鬼怒川が破堤した。
2018年7月西日本を豪雨が襲い200人を超える犠牲者を出してしまった。
津波や洪水が激しく家々を飲み込んでいく姿が、テレビ映像として全国に発信された。
日本人は、改めて自分たちが脆弱な国土に生きていることを思い知った。
足もとに住む大蛇
日本の都市は沖積平野の上に造られた。
その沖積平野の堤防は「大蛇」の上に乗っている。
那賀川流域水害地形分類図 提供:国土交通省四国整備局
(図)は徳島県阿南市を、西から東へ流下する那賀川の地質図である。
那賀川は国が直轄管理していて、太い線がその堤防である。
この地下には旧河道が八岐の大蛇(やわたのおろち)のような姿で横たわっている。
これは那賀川だけではない。
沖積平野の河川はすべて同じ状況である。
江戸時代、人々は力を合わせ堤防を築き、何本も乱れ流れる流路を堤防の中に押し込めていった。
その目的ははっきりしている。
荒れ地を豊かな耕地に改編するためであった。
富の拡大への挑戦であった。
近代に入ると、この沖積平野に都市が展開しだした。
21世紀の今、地面はコンクリートとアスファルトで覆われて、大蛇の旧河道を目にすることはない。
しかし、間違いなく旧河道は、今もこの堤防の下に横たわっている。
旧河道は水が通りやすい砂礫層や湿地である。
洪水の濁流は隙あれば地下から吹き出そうと、虎視眈々と狙っている。
堤防から濁水が吹き出せば堤防は決壊にいたる。
なぜ「決壊」と書くのか?
現在、日本の沖積平野の河川の両岸には、一見して立派な堤防が延々と続いている。
しかし、大洪水になった場合、旧河道のどこから水が噴き出し、堤防が決壊するかは誰にも分からない。
堤防のどこが決壊するか分からないのは、今に始まったことではない。
「決壊」という漢字がそれを示している。
堤防の破壊を「欠壊」と書かずに「決定」の「決」を使って「決壊」と書くのには意味がある。
「央」の一部を削り取ると「夬」となる。
この「夬」という漢字は「削れる」という意味である。
削り取る力が「水」ならサンズイの「決」となる。
つまり「決」という1字だけで「堤防が崩れる」という意味があるのだ。
「堤防のケッカイ」を「決壊」とかく理由はここにある。
そして、「決定」という言葉も堤防に関係している。
江戸時代以降、人々は洪水のたびに、水漏れを防いだり、斜面崩壊を防いだりする水防活動を行っていた。
どこで切れるか分からない堤防で、村落共同体の人々は懸命に堤防を守っていた。
その時、河川の洪水が急に低下する。
どこかの堤防が切れたのだ!
自分たちの村は助かった!
どこが切れるか分からなかった決壊場所が決まった。
つまり「決定」した。
堤防が切れなかった地域の人々は、万歳をして喜んだと伝わっている。
この堤防の本質を知れば、治水の原則が明らかとなっていく。
治水の原則は、地下に大蛇を抱えた堤防の水圧を少なくすること。
つまり、治水の原則は
「1cmでも10cmでも、洪水の水位を低くする」
ことだ。
洪水の水位を低くするためには、河幅を拡幅する、河床を浚渫する、上流で遊水池を造る、ダムを建設することだ。
気象が狂暴化して行く未来、この治水への努力は日本文明の存続のための宿命となっている。
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