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『三島由紀夫の総合研究』(三島由紀夫研究会 メルマガ会報)
平成30年(2018)7月14日(土曜日)
通巻第1264号
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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戦後日本の知識人は、死の想念から逃れた
だから死を賭した三島由紀夫事件は衝撃だったのだ
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西部邁 v 宮崎正弘『アクティブ・ニヒリズムを超えて』(文藝社文庫)
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行動的積極的虚無主義――本書のタイトルである「アクティブ・ニヒリズム」を翻訳するとこうなる。筆者の西部邁氏が10代に愛読したアンドレ・マルローから、何もないニヒルな気分、それでも、ひたすら何かのアクションへ自分を駆り立ててしまえという衝動に応えてくれたのが、マルローからのこの言葉だと告白している。
いわば、西部氏の60年安保闘争への参加の契機となった思想的背景である。
最初は三島由紀夫がマルローに憧れ、最後はマルローが三島に憧れた。その三島の晩年に近くにいたのが宮崎正弘氏だった。
本書は、言論界の泰斗による、安保条約、国防論、国家、民族、思想、日本のあり方、日本人と文化等々にまつわる「戦後の病理」を行動的ニヒリズムをもって超克できるかを縦横無尽に語り合っている。
哲学的アプローチの一例が、日米安保条約改定から半世紀以上の中で最大の衝撃は、連合赤軍事件と三島由紀夫自決事件で、これ以降、左翼はサヨクと化し、言葉には死を賭した責任がつきまとうようになった。
人類は、「死の意識」「死の想念」からの逃避としての「戦争のない平和な想念」に永遠に身を浸すことは不可能である。人は死ぬものであり、国家をめぐる政治的な死でさえいつ訪れないとも限らないことを忘れてはならない。
結局、戦後日本の知識人は、死の想念から逃れたのだ。だから、死を賭した三島由紀夫事件は衝撃だったのだ。今こそ日本人に染み付いた平和主義を疑わなければならない。
(文芸社企画編集室編集長 佐々木春樹)
https://www.amazon.co.jp//dp/4286199231/ref=sr_1_10?s=books&ie=UTF8&qid=1531528599&sr=1-10&refinements=p_27%3A%E8%A5%BF%E9%83%A8+%E9%82%81
(この書評は産経新聞の書評欄の再録です)
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事務局からおしらせ
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七月の公開講座は、憂国の空の将軍として知られる織田邦男元空将を迎えて国防講座を開催します。
記
日時 平成30年7月26日(木)18時半開演(18時開場)
場所 アルカディア市ヶ谷(私学会館)
講師 織田邦男(おりたくにお)空将(退役)、元航空支援集団司令官
演題 「混迷する東アジア情勢と日本の安全保障」
参加費 2000円(会員千円)
(織田氏の略歴 昭和27年生れ。愛媛県出身。昭和49年防大卒(18期)同年航空自衛隊入隊。F4戦闘機パイロットを経て第6航空団司令、航空開発実験集団司令、航空支援集団司令官などを歴任。平成21年空自退官。現在は東洋学園大学客員教授。一般社団法人日本戦略研究フォーラム政策提言委員をつとめる)
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8月の公開講座は澤村修治氏
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日時 8月24日(金)18時半開演(18時開場)
場所 アルカディア市ヶ谷(私学会館)
講師 澤村修治(作家・文芸評論家)
演題 「西郷隆盛、日本浪曼派、そして三島由紀夫」(仮題)
<講師略歴>昭和35年生れ。東京都出身。千葉大学人文学部人文学科卒。大手出版社勤務、新書や選書の編集長をつとめる傍ら、主に評論と評伝の執筆を行う。『表現者』にも寄稿。主な著作『悲傷の追想「コギト」編集発行人、肥下恒夫の生涯』(ライトハウス開港社)『敗戦日本と浪曼派の態度』(ライトハウス開港社)『唐木順三―あめつちとともに』(ミネルヴァ書房〈日本評伝選〉)『西郷隆盛 滅びの美学』(幻冬舎新書)その他多数
会場分担金 会員・学生1千円(一般2千円)
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9月公開講座講師は作家・伝統文化評論家の岩下尚史氏。
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日時 9月25日(火)18時半開会(18時開場)
場所 アルカディア市ヶ谷(JR・地下鉄「市ヶ谷」下車2分)
演題 拙著「ヒタメン」について
https://honto.jp/netstore/pd-book_28077482.html
講師 岩下尚史(いわした ひさふみ)作家・伝統文化評論家、國學院大客員教授
講師略歴 昭和36年生れ。熊本県出身。國學院大卒、新橋演舞場企画室長を経て作家・評論家に。平成19年『芸者論:神々に扮することを忘れた日本人』で和辻哲郎文化賞受賞。三島由紀夫を論じた『見出された恋:「金閣寺」への船出』や『ヒタメン』の著作がある。(いずれも文春文庫)
会場分担費 会員・学生1千円、一般2千円
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三島由紀夫研究会 http://mishima.xii.jp/contents/index.html
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(C)三島由紀夫研究会 2018 ◎転送自由
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