■「加瀬英明のコラム」メールマガジン
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しばらく続く朝鮮半島危機 日本は鬼の居ぬ間に洗濯?
金正恩委員長とトランプ大統領は、5月末に予定されている、米朝首脳会談という罠に落ちるのではないか、神経を昂らせている。
習近平国家主席は、米朝サミットが発表されると、もし蚊帳の外に置かれたら、沽券(こけん)にかかわると不安に駆られていたが、金委員長が中国の後ろ盾をえようと懐に飛び込んできたために、晴れやかな笑顔を浮べて歓迎した。
金委員長は北朝鮮ではなく、「朝鮮半島の非核化」を受け入れると表明しており、朝鮮半島全域の問題として、米韓共同防衛条約の解消を要求するものと、思われる。
すでに米朝サミットへ向けて、米朝間で交渉が行われているが、ホワイトハウスが成果がまったく期待できないと判断すれば、首脳会談が実現しない可能性もあろう。
米朝首脳会談が実現すれば、トランプ大統領は北朝鮮が核兵器を完全に放棄するのと引き替えに、金委員長をホワイトハウスに国賓として招き、大使館の相互開設、韓国、日本から気前よい資金供与を約束しよう。
金委員長はサミットを控えて、北朝鮮に先制攻撃を加えることを強く主張してきた、ボルトン元国連大使とポンペオ元CIA長官が、それぞれ国家安全会議(NSC)担当首席補佐官と国務長官に起用されたことに、不安を募らせていよう。
だが、首脳会談が不調に終わっても、金委員長が脅えているように、アメリカが直ちに北朝鮮に軍事攻撃を加えることは、ありえないと思う。といって、トランプ大統領は手を拱(こまね)いているわけにいかないから、北朝鮮に対する締めつけを一段と強めて、海上封鎖を行うのではないか。
トランプ大統領は北朝鮮に先制攻撃を加えた場合、韓国と日本が蒙る被害があまりにも大きなものであるために、攻撃する勇気を欠いていようから、私はアメリカの友人に会うと、「アメリカの国章を白頭鷲から、チキンに替えたほうがよいのではないか」と、からかっている。
それに、トランプ大統領はブッシュ(子)政権からオバマ政権まで、アフガニスタンから中東まで、外征戦争の泥沼に深入りしたのに終止符を打って、アメリカ軍を引き揚げた大統領をして、レガシーをのこしたがっていると思う。
習主席はかねてから、北朝鮮の非核化は「段階的に、時間をかけて」行うべきだと主張してきたが、北朝鮮の非核化を強く望んでいない。
すると、ここしばらくは朝鮮半島危機が続くこととなろう。日本としては、「専守防衛」の解釈を変えて、ミサイル防衛システムを強化し、敵基地を攻撃する能力を整備して、“鬼の居ぬ間に洗濯”に励むべきである。
本誌は、4月17日からフロリダ州マルラーゴで行われる、日米首脳会談が行われた後に発刊されるが、トランプ大統領が昨年11月に来日した時まで、安倍首相との間に続いた、2人の“友情の蜜月時代”が終わっていると、考えるべきである。
トランプ大統領は、日本がアメリカのアジアにおける、唯一つ信頼できる大国であるから、安倍首相を歓待しようが、アメリカの軍事力に頼るだけの日本は、朝鮮半島危機に当たって、主要なプレイヤーではない。
国民は極端な平和主義が、日本の外交力と自衛力を大きく損ねている現実を、覚らなければならない。
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しばらく続く朝鮮半島危機 日本は鬼の居ぬ間に洗濯?
金正恩委員長とトランプ大統領は、5月末に予定されている、米朝首脳会談という罠に落ちるのではないか、神経を昂らせている。
習近平国家主席は、米朝サミットが発表されると、もし蚊帳の外に置かれたら、沽券(こけん)にかかわると不安に駆られていたが、金委員長が中国の後ろ盾をえようと懐に飛び込んできたために、晴れやかな笑顔を浮べて歓迎した。
金委員長は北朝鮮ではなく、「朝鮮半島の非核化」を受け入れると表明しており、朝鮮半島全域の問題として、米韓共同防衛条約の解消を要求するものと、思われる。
すでに米朝サミットへ向けて、米朝間で交渉が行われているが、ホワイトハウスが成果がまったく期待できないと判断すれば、首脳会談が実現しない可能性もあろう。
米朝首脳会談が実現すれば、トランプ大統領は北朝鮮が核兵器を完全に放棄するのと引き替えに、金委員長をホワイトハウスに国賓として招き、大使館の相互開設、韓国、日本から気前よい資金供与を約束しよう。
金委員長はサミットを控えて、北朝鮮に先制攻撃を加えることを強く主張してきた、ボルトン元国連大使とポンペオ元CIA長官が、それぞれ国家安全会議(NSC)担当首席補佐官と国務長官に起用されたことに、不安を募らせていよう。
だが、首脳会談が不調に終わっても、金委員長が脅えているように、アメリカが直ちに北朝鮮に軍事攻撃を加えることは、ありえないと思う。といって、トランプ大統領は手を拱(こまね)いているわけにいかないから、北朝鮮に対する締めつけを一段と強めて、海上封鎖を行うのではないか。
トランプ大統領は北朝鮮に先制攻撃を加えた場合、韓国と日本が蒙る被害があまりにも大きなものであるために、攻撃する勇気を欠いていようから、私はアメリカの友人に会うと、「アメリカの国章を白頭鷲から、チキンに替えたほうがよいのではないか」と、からかっている。
それに、トランプ大統領はブッシュ(子)政権からオバマ政権まで、アフガニスタンから中東まで、外征戦争の泥沼に深入りしたのに終止符を打って、アメリカ軍を引き揚げた大統領をして、レガシーをのこしたがっていると思う。
習主席はかねてから、北朝鮮の非核化は「段階的に、時間をかけて」行うべきだと主張してきたが、北朝鮮の非核化を強く望んでいない。
すると、ここしばらくは朝鮮半島危機が続くこととなろう。日本としては、「専守防衛」の解釈を変えて、ミサイル防衛システムを強化し、敵基地を攻撃する能力を整備して、“鬼の居ぬ間に洗濯”に励むべきである。
本誌は、4月17日からフロリダ州マルラーゴで行われる、日米首脳会談が行われた後に発刊されるが、トランプ大統領が昨年11月に来日した時まで、安倍首相との間に続いた、2人の“友情の蜜月時代”が終わっていると、考えるべきである。
トランプ大統領は、日本がアメリカのアジアにおける、唯一つ信頼できる大国であるから、安倍首相を歓待しようが、アメリカの軍事力に頼るだけの日本は、朝鮮半島危機に当たって、主要なプレイヤーではない。
国民は極端な平和主義が、日本の外交力と自衛力を大きく損ねている現実を、覚らなければならない。