From 三橋貴明@ブログ
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『三橋貴明の「新」経世済民新聞』
2018/3/17
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「日本を破壊する種子法廃止とグローバリズム(後編)」
From 三橋貴明@ブログ
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種子法とは、正式名称は主要農作物種子法と言います。
簡単に説明すると、コメ、大麦、小麦、大豆、はだか麦という主要農作物について、政府が地方交付税で都道府県に予算をつけ、優良かつ多種多様な種子を「安く」農家に提供することを目的にしています。
種子法という根拠法がなくなると、政府は種子管理の予算を都道府県に提供する必要がなくなります。
予算がなくなった都道府県は、次第に「優良、多種多様、安価」な種子を生産、提供することが不可能になっていきます。
結果的に、種子の価格が上昇し、遺伝子組み換えを含めたアグロ・バイオ企業の種が農家に売れ始めることになるでしょう。
まさに、それこそが目的なのです。
要は、日本の種が種子法に基づく税金で支えられており、「安い」ことが問題なのです。
都道府県が提供する種が安いため、モンサントをはじめとするアグロ・バイオ企業の種が売れない。
だからこそ、安い種を維持している種子法が邪魔なのです。
現代の東インド会社達は、日本で「優良、多種多様、安価」な種子が提供される根拠法である種子法がお嫌いなのでございます。
種子法廃止を来月に控え、さすがに警鐘を鳴らす報道が見え始めました。
『安倍政権、日本の農業を根絶せしめる愚行…ひっそり種子法廃止で
http://biz-journal.jp/2018/03/post_22622.html
(前略)同法では、
「米・麦・大豆などの主要な農産物に関しての優良な種子の安定的な生産と普及は、国がその役割を果たすべきである」
と定めています。
地域性に伴った優良な種子が農家に行きわたること、またそれを実現するための農業試験場の運営にかかる費用など、必要な予算は国が責任を持って調達することになっていたのです。
それによって、日本の農業が守られてきたという側面は否定できません。
種子法が未来永劫このままでいいとは筆者も思いませんが、廃止してはいけません。
それは遅かれ早かれ、モンサント、バイエル、ダウ・デュポン、シンジェンタなどのいわゆる多国籍企業に日本の食料を支配されることにつながり、これらの企業の世界食料支配戦略に加担することになるからです。(後略)』
『4月廃止の種子法 食卓への影響、講演会や学習会
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20180316/KT180312FTI090002000.php
(前略)種子法は、戦後の食糧増産を目的に、優良な種子の生産・普及を進めようと1952(昭和27)年に制定。
都道府県に種子の品質の審査や採種農地の指定、種子の生産に必要な原種や原原種の生産を求めている。
国は廃止の理由について
「都道府県と民間企業の競争条件は対等になっていない」
などと説明している。(後略)』
農林水産省は、確かに
「都道府県と民間企業の競争条件は対等になっていない」
と説明しているわけですが、ならば種子法を「改正」すれば済む話です。
それにも関わらず、なぜ「廃止」なのか。
答えは、以下以外に考えられません。
内閣官房に、
「保険等の非関税措置に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の書簡」
という文書が掲載されています。
https://www.cas.go.jp/jp/tpp/naiyou/pdf/side_letter_yaku/side_letter_yaku21.pdf
『日本国政府及びアメリカ合衆国政府は、二千十三年四月十二日、両政府が日本国の環太平洋パートナーシップ(以下「TPP」という。)交渉への参加に先立つ二国間の協議を成功裡に妥結したことを確認した際、TPP交渉と並行して、保険、透明性・貿易円滑化、投資、知的財産権、規格・基準、政府調達、競争政策、急送便及び衛生植物検疫の分野における複数の鍵となる非関税措置に取り組むことを決定しました。』
で始まる文書は、TPP交渉参加にかこつけ、日米で「合意」した内容を示したものです。
より具体的には、TPP交渉に際し、日本側がアメリカに譲歩した各種の非関税障壁撤廃に関する文章なのです。
当たり前ですが、TPPがどうなろうと、上記は有効です。
上記「書簡」の
「投資・企業等の合併及び買収 3.規制改革」
の部分をお読みください。
『3 規制改革
日本国政府は、二千二十年までに外国からの対内直接投資残高を少なくとも倍増させることを目指す日本国政府の成長戦略に沿って、外国からの直接投資を促進し、並びに日本国の規制の枠組みの実効性及び透明性を高めることを目的として、外国投資家その他利害関係者から意見及び提言を求める。
意見及び提言は、その実現可能性に関する関係省庁からの回答とともに、検討し、及び可能な場合には行動をとるため、定期的に規制改革会議に付託する。
日本国政府は、規制改革会議の提言に従って必要な措置をとる。』
例えば、モンサント、ダウ・デュポン、シンジェンタといったアグロ・バイオ企業が、日本において優良、多種多様な種子を安く流通させることを可能とする種子法が「邪魔」と思った際に、日本国政府に「意見」「提言」をすることができます。
意見や提言は、規制改革会議(現、規制改革推進会議)に付託されます。
そして、規制改革推進会議が日本政府に提言し、必要な措置(規制廃止等の閣議決定)がなされ、国会に送られる、という仕組みになっているのです。
規制改革推進会議は、かつてのイギリス領インド帝国における「インド庁」そのままです。
インド政府がインド庁(=イギリス)の要求に逆らえなかったように、現在の日本政府は規制改革推進会議(=アメリカ)の言うがままに「必要な措置をとる」ことが合意されているのでございます。
種子法廃止は、それ単体で見てしまうと、全容が全く理解できません。
種子法廃止にしても、次々と日本に襲い掛かってくる「グローバリズム」の攻勢の一部であり、我々日本人は過去500年間、グローバリズムとの付き合い方に悩み続けてきたのでございます。
いずれにせよ、種子法が廃止される以上、日本の国会は早急に「日本の優良、多種多様、安価な種子」を守るための法律を制定する必要があります。
そのためには「現実」をできるだけ多くの国民に理解してもらわねばならず、だからこそわたくしは
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を書いたのでございます。
---発行者より---
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