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■■■ JOG Wing ■■■ 国際派日本人の情報ファイル ■■■

日台友好の架け橋

岩倉 正
■■ 転送歓迎 ■■ No.2763 ■■ H30.03.12 ■■ 7,946部■■

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(伊勢雅臣)「台湾:日本からの修学旅行トップに 10年前の11倍超」という記事が毎日新聞H30.01.28に出ていました。台湾を修学旅行先にすることの意味が、その先駆者として実施された岩倉正さんの以下の文章で良く分かります。また末尾の生徒たちの和歌や感想文が心を打ちます。
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 最近、外国への留学生の減少に見られるやうに、我が国の若者の「内向き志向」が指摘されてゐます。世論調査の国際比較でも、特にアジア諸国の若者と比較して、勉学への意欲や愛国心等において極端に低いデータが出てゐます。
このやうな背景を踏まへ、グローバル化が進展する今日、国際感覚を磨き、日本人としての自覚を持たせるためにはまづパスポートを取らせ、日本を一歩出て外国の若者と交流することが第一歩であると考へ、筆者の勤務する高校では、昨年(平成24年)末、台湾への修学旅行を実施しました。

「なぜ台湾か?」といふと、まず、修学旅行で最優先に配慮すべきことは、生徒の安全確保です。その点、台湾は親日的な人々が多く治安も良い。また、日本統治時代の建物や遺跡が大切に保存されてをり、それらを訪れることにより台湾のために尽した先人の遺徳を偲び、日本人としての誇りと自覚を深めることができる。
また、バシー海峡や台湾海峡は日本の死命を制するシーレーンであり、地政学的な国際認識を深めるためにも最適である。その他、十二月の台湾は気候も温暖で、旅行費用もリーズナブルであるといふ点などを考慮して選定しました。

 さて、台湾への修学旅行は本県の県立高校で学年単位としては初めてといふことで、交流校や見学場所の選定、生徒の安全確認のため数度にわたって渡台し、入念に準備を行ひました。
また、「物見遊山」の旅行に終らせないために、台湾の歴史や地理、国情などについて、事前にしっかり学習して臨むことが必須であると考へ、10月には台湾出身で日本に帰化された金美齢氏をお招きし、生徒たちに「二つの祖国 日本と台湾」と題するご講演を頂きました。
金美齢氏は、日本統治下の台湾で、荒れ地を肥沃な水田地帯にするため、八田與一技師が建設のため心血を注いだ東洋一の「烏山頭ダム」や、台湾教育に身命を捧げ芝山巌に眠る「六士先生」の事績などについて紹介され、日本と台湾は運命共同体であり、東日本大震災に際して200億円を超える世界一の義捐金が寄せられた背景には、台湾のために血と汗を流したこれら日本人の存在があることを熱心に話されました。

 さて、12月7日、チャーターしたジャンボ機で阿蘇くまもと空港から飛び立ち、3泊4日の日程で台北市の芝山巌や台南の烏山頭ダムなどの史跡見学や、現地高校生と交流しました。
交流会では、金美齢氏デザインによる「多謝」と染め抜かれたTシャツを着た生徒代表が、多額の震災の義捐金に対する謝辞を記した横断幕を掲げてお礼の言葉を述べ、双方から剣道の形や儀仗隊演技の披露、女子バスケットボールの親善試合などを通して友好を深めました。

 また、生徒たちは、日本語を学んでゐる台湾の生徒と一緒に台北市内の班別自由行動を行ひましたが、夕方、ホテルでの涙の別れのシーンは今でも瞼に焼き付いてゐます。

 生徒の感想文を読みますと、生徒達は、烏山頭ダムなど各地の史跡を訪ね、我が国の先人が遺した偉業に感嘆するとともに、台湾の若者の語学力とパワーに圧倒されながらも、「世界の中の日本」を意識し、日本人としての自覚と誇りを蘇らせてくれたやうです。

 唯一の心残りは、李登輝元総統のご講演を氏の内諾を頂きながら、諸般の事情により断念せざるを得なかったことです。ただし、予定した時間に元総統とご親交のある、司馬遼太郎氏の『台湾紀行』に老台北として登場する蔡焜燦氏に「台湾と日本精神」と題してご講演を賜ったことは、生徒にとって感銘深い忘れられない経験となったと思ってゐます。

 李登輝元総統は、近著(『日台の「心と心の絆」素晴らしい日本人へ』宝島社)の中で、東日本大震災の折、惨状の中でわが同胞が見せた秩序と思ひやりの精神に「武士道の精神が今も生きている証」であると賛嘆され、「台湾には日本の精神が今も生き続けていることを知り、感銘を受けた人々が数多くいます。
さまざまな形で行われた復興支援や二百億円を超えるという巨額の義捐金が話題となりましたが、それは台湾人と日本人が心の絆で結ばれているからだと思います。そして、その絆は永遠に生き続けていくと思われます」と記してをられます。

 李元総統は、先年、来熊された折、芝山巌で土匪に襲はれ弱冠17歳で非命の死を遂げた「六士先生」の一人、熊本出身の平井数馬氏の小峯墓地の墓に詣でられました。願はくば世界的指導者の一人李元総統の謦咳に触れる機会を、是非、熊本の若者にも得させたいと思ふのは私だけではないと思ひます。

 往年の岩倉使節団を初め、最近の海外チームに籍を置くサッカー日本代表の若者達の活躍を見ても、島国に暮らす日本人は外国体験によって覚醒するDNAを持ってゐるやうです。「たかが修学旅行、されど修学旅行」。
あらゆる面で国際化の波が押し寄せる中で、世界を舞台に雄飛する若者の育成に、熊本から近距離で治安も良く、親日的な台湾への修学旅行を大いに推奨するものです。必ずや、かつて台湾で活躍した後藤新平や新渡戸稲造のやうな、真の国際人が熊本から誕生するきっかけになると確信してゐます。

 と同時に、今後、本県の高校が陸続として台湾への修学旅行を実施することにより、ひいては「阿蘇くまもと空港」国際線の活性化、本県と台湾間の観光・物産等の振興に繋がればと念願してゐます。

   【生徒の短歌】
秋の日に異国の地へと旅立った心優しき麗しの国へ
交流会みんなで楽しくしゃべったよ班行動も楽しかったね
女子バスケ意地の張り合い白熱戦力出し切り結果に笑顔
台湾も大切なのは英語力使いこなせば世界広がる
八田さん台湾の歴史に名が残る存在大きい日本の先輩
台湾に潤い齎す烏山頭汗と涙の努力を残し台湾のいろんな所見てまわり心に残る人の優しさ
初めての台湾の地で学んだよ日本人って愛されていると台湾で人に出逢って気付かされた二つの国のそれぞれの良さ
     【生徒の感想文】 (1年 男子)

 私は、今回の修学旅行で、蔡焜燦さんの講演会で謝辞を述べさせていただきました。そこで、事前学習で蔡焜燦さんの『台湾人と日本人』という本を読み、日本の植民地統治のイメージが一変しました。歴代の総督による上下水道、鉄道、道路などのインフラ整備や八田與一さんの烏山頭ダムなどの経済の基盤になる財産や教育という知的財産も台湾に大きな影響を与えました。
植民地が他国から一方的に支配され利用されるものだと思っていた私は、これらの政策にとても驚きました。と同時に以前の私を含めて多くの日本人が知らない現実に強い憤りを覚えました。

 私はもっと多くの日本人に運命共同体である台湾について知ってほしいと思います。台湾の歴史を知り台湾の人と話せば、必ず改めて日本の素晴らしさを知ることができます。日本の文化はもちろんのこと、今の日本人が忘れかけている日本人の精神を学ぶことができます。
「勤勉で約束を守る」という日本精神は世界に誇れる素晴らしい日本の文化です。今を生きる私たちが改めて日本の文化を守り、後世に伝えるため、何をすべきで、何ができるのか、そしてどう実行するのかを深く考えるべきだと思います。- もと全文現代カナ-

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