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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月11日(日曜日)
         通巻第5630号
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安邦、ウォルドルフアストリアホテルなど海外資産を売却へ
  肖建華の保有財産はバラバラにして処分。海航、万達は救済
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 明暗が分かれた。
 中国最大財閥だった万達集団は旗艦ビジネスであるワンダホテル・チェーン、映画館、テーマパークという黄金の保有資産を93億ドルでライバルに一挙に売却し、債務超過に陥っていた借入金の一部返済に充てた。
恒例『フォーブス』の長者番付から王健林の名前は消えた。

万達はつぎに英国、米国、豪で展開してきた海外事業を見直し、およそ50億ドルの資産売却の方向という(サウスチャイナモーニングポスト、2018年3月8日)。

 一昨年に香港の豪華ホテルから拉致され、中国で拘束されている肖建華の消息は、その後、一切聞かれない。彼は共産党幹部、その家族親戚の面妖なペーパーカンパニーがからむインサイダー取引の総元締めと言われ、その背後にいたのが、米国に逃亡した郭文貴である。

 明天証券は香港を拠点とした肖建華のホールディング企業で、およそ1000をこえる「有望な」中国企業(A株として上海、香港で上場)に分散投資していた。その資産は237億ドルと言われた。
つまり、いきなり手を入れると千を超すA株企業に悪影響がでる。慎重に、市場動向を睨みながら、事を運ばなければいけない。

当局はようやく動きを見せた。倒産させるには大きすぎるのである。
肖建華が拠点として明天集団の傘下にあったいくつかの証券会社を、最近になって売却させた事実が分かった。

万達集団も、海航集団も、資産売却を急がせて市場への悪影響を軽微に抑え、しかるのちに何等かの措置を講じる。おそらく国有企業に最後は安価で売却させ、経営陣は総退陣。再建成功などと称して株式をふたたび上場させるという手段が考えられる。

安邦保険の呉小暉の場合は、上記の企業とは処分の遣り方が異なり、海外に持つ膨大な不動産の売却(そのなかにはNYウォルドルフアストリアホテルも含まれる)と、これまでに買収した海外企業の売却で、それで借り入れ返済をさせたうえで国有保険企業が傘下におさめるという手筈が整った。保険は3000万余の中国国民が関与しているため、うっかりは潰せないからだ。
海外資産を売却させ、不法な資金洗浄による資金流失の手口を聞き出して裁判に付すのは「見せしめ」を狙っているのだろう。

中国で唯一の民間石油メジャー「CEFC」に対しては、上海政界との関連が深いうえに、まだ解明されない謎の部分が多い。
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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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 役所へ行くと半分の役人が仕事をしていないという恐るべき実態がある
  残りの三分のニは仕事をしないか、仕事ができない。そしてプロの活動家

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村田春樹『ちょっと待て! 自治基本条例』(青林堂)
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 ひどい悪例かと思った。ある役所へ行くと半分しか仕事をしていない。半分のうちの、三分の一は休んでいる。病欠か、仕事をしていない。残り三分の一は「仕事ができない」。パソコンが使えないからだが、残りが左翼の職業活動家だ。税金を食い尽くす病原菌のような輩が、ここに巣くっているという実例が報告されている。
 驚くことに外国人が公務員になれる自治体がある。自治基本条例の所為である。つまり町や村が外国人や見知らぬ人たちの乗っ取りにあう恐れが日々高まっている。
 そして「事件」が起きた。
 評者の知り合いも二人棲んでいる町がある。北本市である。
 市議会は満場一致で、新駅の設置を決め、JRに働きかけ、72億円を市が負担することで新駅がきまった。通勤する市民の大半がほっとした。市長は住民投票で民意の確認を採ろうということにした
 あけてびっくり。住民投票は新駅にNOを突き付けたのである。市議会が全員一致で決めたことを、つまり住民が政治を委託した代議員が決めたことを住民が投票で覆した。もちろん、次の市長選を狙って左翼がここぞとばかりに投入され、ネガティブ・キャンペーンを行った結果である。
 左翼の勝利の元凶は自治基本条例である。
 村田氏はこういう。
 「左翼は従来、共産主義の優越性を唱えていたのだが、本家本元(ソ連)が崩壊してしまい、(中略)北京大学のマルクス経済学教授が、自らの学者人生が誤ったものだったと、悲観して飛び降り自殺した」(という良識派もいたが)、日本では皆無だった。
 左翼はどこに潜り込んだか。
 グローバリズムであり、男女共同参画であり、フェミニズムであり、そして原発反対であり、自治基本条例であり、面妖な救援活動とか、クジラを救えとか、教科書問題だった。
 自治基本条例の根本的思想を説いたのは丸山真男門下の松下圭一だった。かれの影響を受けたのが鳩山由紀夫、菅直人らだった。
 そして日本はどうなったのか。
 自由主義が勝利したはずの冷戦以後にも、職業的な左翼があちこちで復活し、悪魔のごとくに陰謀を企て、人をだまして太りつつある。
 この矛盾に憤る筆者ら同憂の同士を募って、果敢に戦いに挑んだ。
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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知道中国 1701回】   
――「支那人に代わって支那のために考えた・・・」――内藤(8)
   内藤湖南『支那論』(文藝春秋 2013年)

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 満州国の誕生を予言したかのような内藤が次に論じたのが、我が明治45年に当たる1912年1月1日に、孫文が臨時大総統となって建国された立憲共和政体の中華民国の承認問題だった。この問題を扱った「中華民国の承認について」は、明治45年3月18日から20日に亘って「大阪朝日新聞」に掲載されている。

 先ず内藤は「自分は固より革命の成功を早く断言した一人であるけれども、これは同情とか賛成とかいう意味ではなく、単に事件の自然の推移を予測する上から言ったばかり」だと自らの立場を述べた後、中華民国承認の是非は「別問題である」とする。そして、承認の前提として、「承認時期の問題」と「民国の性質の問題」という「二箇の疑問」について論じた。

 ここで中華民国建国時の事情を簡単に振り返っておきたい。
孫文は南京を拠点に初代臨時大総統に就任したものの、北京に居座り清朝政府組織を居抜きで掌中に収めたともいえる袁世凱に対しては明らかに劣勢であった。
いわば中華民国とは、孫文を代表とする旧革命勢力と袁世凱を統領とする皇帝抜きの旧清朝勢力との妥協の産物でもあったわけだ。軍事力という面でいうなら、“革命の大義”を掲げながらも孫文に較べ、清朝皇帝の寝首を?いて旧清朝勢力を束ね革命の潮流に便乗した袁世凱は圧倒的に優位に立っていたわけだ。

建国直後から、孫文(南京)と袁世凱(北京)との間で中華民国の政権を廻っての暗闘が続くが、やはり軍事的劣勢は致し方なく、孫文は臨時大総統の地位を袁世凱に譲る。1912年3月10日、清朝最後の皇帝である宣統帝の退位と共に、袁世凱が2代目の臨時大総統に就任する。それから8日後、「中華民国の承認について」は発表されたことになる。

 先ず内藤は「中華民国承認という問題は、新たに出来た政府が果たして支那人を統治する能力があるか否かを判断する上から来るので」あって、南京と北京との対立という状況からして「事実上南北の統一が出来る見込みが立たぬようでは、袁の新政府を承認すべき理由は、極めて薄弱である」とする。つまり袁世凱が臨時大総統として中華民国を率いることになったわけだが、南京を拠点とする中国南部出身の旧革命勢力が事実上反対しているかぎり、国家承認はすべきではない、ということだ。

袁世凱の政府を指し、「今日の仮政府は依然として永続の性質を持ったものではない」と断じた。つまり「極めて公平に自由に観察したところで、袁の政府を承認するということは、やはり時期尚早だ」という結論になる。

 袁世凱にしても南京側にしても列強諸国からの借款によって軍事力増強を図ろうとするが、であればこそ「借款は支那の統一を妨げるに過ぎぬ」ので、やはり列強は借款に応ずるべきではない。むしろ両勢力とも財政難に苦しむことで、統一が早まる可能性すらある。だから列強にとって借款は「将来の損になる」というのが内藤の見解だ。

 以上が承認時期の問題だが、次いで「中華民国というものの性質の問題」を論じる。
  じつは中華民国という国名は革命派の重鎮で伝統的学者の章炳麟が早くから唱えていたもので、彼は『中華民国解』を著し、「どこの地方までがこの中華民国に入るべきものであって、どういう人種は中華民国から除いても差し支えないものであるということを説いておるのである」。つまり章炳麟によれば中華民国は飽くまでも漢族による漢族の国家なのだ。

 ここで、もう一つの、領土という問題発生する。それというのも章炳麟は、中華民国の国土を「漢の時の郡県であった所を境界として」設定しているからだ。
となると漢の版図に組み込まれていた朝鮮も安南(ヴェトナム)も中華民国の一部となってしまう。
《QED》
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)北朝鮮問題で盛り上がっていますが、北朝鮮が拉致被害者を帰さない以上、いつもの時間稼ぎと見るべきで、非核化交渉の誠意は期待できません。
 そこで日本は、北朝鮮対応政策を直列主義から並列主義に変えて進めるべきです。すなわち米朝会談とは別に、最悪に備えて核自衛を並行して進めます。
 私は北朝鮮の核開発の真の狙いは日本の征服と併合にあると見ています。
韓国はダミーです。だから在日米軍を追い出すために本土を威嚇するICBMを開発しているのです。
自国の防衛にICBMは不要ですから。なお中ロは北朝鮮を使って日本を滅ぼし、その後分割するつもりでしょう。
北に日本を独り占めはさせません。日本政府の対応としては、国営放送を使ってもっと国民に危機を伝えるべきです。
自衛のためには最小限の反撃力が必要であり、それは相手と同じ核武装ということになります。
 日本が核自衛すると北朝鮮は戦略目標を失うので無駄なICBMの開発を止めます。米国は安心です。また米国にとり、日本は米本土防衛の前哨線になるので国防負担が軽減され安心です。
実際日本の非核政策こそが地域を不安定にしている最大の原因なのです。
  (東海子)//