味わい深い仏法説話で知られる曹洞宗の尼僧・青山俊董さん。
『致知』2月号では、青山さんの心に残るある少女との思い出について語られています。
そのお話を、ぜひ味読ください。
致知出版社の人間力メルマガ 2018.1.31
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青山 俊董(愛知専門尼僧堂堂頭)
×
戸澤 宗充(日蓮宗一華庵・サンガ天城庵主)
※『致知』2018年2月号
※連載「活機応変」P70
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【青山】
悲しみ、苦しみは「アンテナを立てよ」という仏様からのプレゼントだと私は思います。アンテナさえ立てていれば、必要とする人や物事に瞬間にでも出会えるし、立てなければ生涯一緒にいたって真に出会うことも、そこから教えを得ることもない。
そういう意味で、私の心に残っている出会いを一つご紹介しましょう。
随分前になりますが、奈良へお話をしに行った時に、ちょっと時間が取れたので久々に法隆寺を訪ねたんです。
古い塀に沿って南大門のほうへ歩いていると、小学校の修学旅行生たちの集団が急ぎ足で私を追い越していく。
不意に一人の女の子が列を抜けて、私に丁寧に合掌をして頭を下げてくれたんです。
「あっ!」と思って、咄嗟に私も合掌をお返ししながら思ったんです。
「昔から“親の言うとおりにはならないが、親のするとおりになる”と言われてきたが、どういうご家庭で育った娘さんだろう。
法隆寺へ来て、この娘さんに会えてよかったな」と。
法隆寺は1,500年の歴史を持っておりますが、どちらかといえば過去形。
いまの娘さんの合掌は瞬間ではあっても生演奏ですからね。
大変印象に残ったものですから、後に私の法話をCDにする際に、そのことにも触れました。
そうしたら、あれはいまから何年前になりますかな、講演会でお話をして会場を出たところで、40代くらいの奥様が眼にいっぱい涙を溜めて握手を求めてこられて、「33年前に、先生に法隆寺で合掌をさせていただいた者です。ずっとお目にかかりたいと念じておりました」と。もうびっくりしました(笑)。
【戸澤】
まぁ、奇跡のような再会ですね。
【青山】
たまたま雑誌の連載記事で私のことを知って、CDを求めて聴いたらその話が出てきたので、「これ私っ!」って躍り上がったっていうんです。
あの時、南大門の前を皆で移動していると、一人の尼僧が歩いていて、七色に輝いて見えたと(笑)。
追い越してはいけないと思ったけど、一人止まるわけにもいかないので、「すみません、お先に失礼します」という思いで合掌をしたら、にっこり微笑んで合掌を返された。
そのお顔をしばらく拝んでいたいと思いつつ、心を残して走り去りました。それから30年、ずっとずっとずっとお会いしたいと念じ続けておりました」と言うんです。
その方はいま、国際的なフルート奏者として活躍なさっていますが、まさにアンテナが立っていた。それから33年再会を願い続けたということ。
願いの相続です。それによって見事に再会が果たされた。
出会いというのは本当に不思議なものですね。
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【青山】
悲しみ、苦しみは「アンテナを立てよ」という仏様からのプレゼントだと私は思います。アンテナさえ立てていれば、必要とする人や物事に瞬間にでも出会えるし、立てなければ生涯一緒にいたって真に出会うことも、そこから教えを得ることもない。
そういう意味で、私の心に残っている出会いを一つご紹介しましょう。
随分前になりますが、奈良へお話をしに行った時に、ちょっと時間が取れたので久々に法隆寺を訪ねたんです。
古い塀に沿って南大門のほうへ歩いていると、小学校の修学旅行生たちの集団が急ぎ足で私を追い越していく。
不意に一人の女の子が列を抜けて、私に丁寧に合掌をして頭を下げてくれたんです。
「あっ!」と思って、咄嗟に私も合掌をお返ししながら思ったんです。
「昔から“親の言うとおりにはならないが、親のするとおりになる”と言われてきたが、どういうご家庭で育った娘さんだろう。
法隆寺へ来て、この娘さんに会えてよかったな」と。
法隆寺は1,500年の歴史を持っておりますが、どちらかといえば過去形。
いまの娘さんの合掌は瞬間ではあっても生演奏ですからね。
大変印象に残ったものですから、後に私の法話をCDにする際に、そのことにも触れました。
そうしたら、あれはいまから何年前になりますかな、講演会でお話をして会場を出たところで、40代くらいの奥様が眼にいっぱい涙を溜めて握手を求めてこられて、「33年前に、先生に法隆寺で合掌をさせていただいた者です。ずっとお目にかかりたいと念じておりました」と。もうびっくりしました(笑)。
【戸澤】
まぁ、奇跡のような再会ですね。
【青山】
たまたま雑誌の連載記事で私のことを知って、CDを求めて聴いたらその話が出てきたので、「これ私っ!」って躍り上がったっていうんです。
あの時、南大門の前を皆で移動していると、一人の尼僧が歩いていて、七色に輝いて見えたと(笑)。
追い越してはいけないと思ったけど、一人止まるわけにもいかないので、「すみません、お先に失礼します」という思いで合掌をしたら、にっこり微笑んで合掌を返された。
そのお顔をしばらく拝んでいたいと思いつつ、心を残して走り去りました。それから30年、ずっとずっとずっとお会いしたいと念じ続けておりました」と言うんです。
その方はいま、国際的なフルート奏者として活躍なさっていますが、まさにアンテナが立っていた。それから33年再会を願い続けたということ。
願いの相続です。それによって見事に再会が果たされた。
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