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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)7月30日(日曜日)
        通算第5375号
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 慟哭の「通州事件」から80年が経った
  寸鉄を帯びぬ無辜の同胞が無慈悲に惨殺された無念と慟哭
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 7月29日、あの通州事件から80年を迎えた。靖国神社には、主催者の予測をはるかに超えて二倍の人々が参集し、無念の犠牲者に祈りと捧げ、二度とこのような惨劇を繰り返さないことを誓った。
 全員が本殿に昇殿参拝した。参列者のなかには文藝評論家の桶谷秀昭氏、黄文雄氏らの顔もあった。

 ひきつづき会場を有楽町に移し、「通州事件80周年 記憶と慰霊の国民集会」が開催され、会場は満杯、補助椅子を足しても収まりきれない多くの人々が駆けつけた。
 会は佐波優子さんの司会で始まり、最初に映画を上映、未発見のフィルムが基調は証拠文献などかずかすが挿入された初公開のフィルムに見入った。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%9A%E5%B7%9E%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 国歌斉唱、黙祷につづいて主催者を代表して加瀬英明氏、ジャーナリストの桜井よしこ氏が挨拶した。

第一部の「関係者がかたる事件の真相」に移り、コーディネーターは皿木喜久氏。事件当日に銃撃を受けながら奇跡的に助かった母が三ヶ月後に産んだ運命の子、加納満智子さん(現在80歳)が、その奇蹟の運命を語って会場はしーんとなった。
また犯行に及んだシナ兵と遭遇し、撃滅した部隊長の子息、奈良保男氏が登壇し、なまなましい当時の事件の背景や伝え聞いている真相など、多くの証拠品を提示されながら語った。会場には中国専門家の樋泉克夫氏、また女性ジャーナリストとして活躍する河添恵子氏、福島香織氏らの顔もあった。

 休憩後、第二部に移り、阿羅健一氏、小堀桂一郎氏、北村稔氏、緒方哲也氏、ペマ・ギャルポ氏、オルホノド・ダイチン氏、三浦小太郎氏、そして最後に藤岡信勝氏がそれぞれ貴重な意見を述べた。

とくに藤岡氏はチベットやウィグル、南モンゴルの夥しい血の犠牲の記憶回復運動とも連携し、今後の運動方針として、この通州事件をユネスコの「世界記憶遺産」として登録してゆくことなどの説明があった。閉会の挨拶は宮崎正弘が担当した。

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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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 誰も怖くて指摘しなかったAIの本当の脅威とは
   AI(人工知能)が人類を破滅させる恐怖である

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小林雅一『AIが人間を殺す日』(集英社新書)
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 AIの近未来の恐ろしさを著者は「自動運転、医療、そして兵器」の三つの分野にみる。
 以前から言われている雇用激減、2045年に予測されている「シンギュラリティ」の恐怖を超えて、あまりにも恐ろしくて語られなかったのが自動運転の車が引き起こす事故、AIが人間を超えるというシンギュラリティなども問題よりも、最大最悪の問題は、じつ自律的兵器である。
 前者ふたつは超オートメーションにより、暴走や誤作動、あるいは制御不能に陥ったときの災禍の甚大さ、医療の誤信も死に結びつく恐怖であり、前々から指摘されてきたことである。
 AIの恐怖とは「HUMAN OUT OF THE LOOP」と呼ばれる問題で、日本語に直すと「制御の環から人間が除外される」ことを意味すると小林氏は言う。
これらが本書のポイントと言って良いだろう。
 とくに著者は自律的兵器に関して具体的な考察を拡大しているが、日本には珍しい論点である。
 なぜならAI本はあまたあっても、兵器分野すなわち「軍事ロボット」に関しての考察が日本では殆どなされなかったからである。
 評者(宮崎)は、既に35年も前の1982年に『軍事ロボット戦争』(ダイヤモンド社、絶版)を上梓し、この問題を提議したのだが、あまりに予測が早かった所為か、殆ど注目されなかった。
 SF小説と映画では、ロボコック、ターミネーター、スターウォーズなどがあり、いやその前に日本では鉄腕アトム、鉄人28号、最近はガンダムなどがある。想像の世界での出来事で、まさかマンガが本物と化け、人間を本格的に脅かす日が来るとは誰も想定していなかっただろう。
 自律的兵器とは「コンピュータ・プロセッサーの飛躍的進化とコスト低下に伴い、これら高度な部品・技術などが、謂わば『消耗品』として兵器に搭載されるようになった」(176p)。
無人機ドローン、巡航ミサイル、無人潜水艇などである。
 事態を重視したアメリカは今後三年間でおよそ180億ドルを、これらAI搭載の自律的兵器開発にあてる。
そのため世界から人材をスカウトしている。
 「しかし、このように兵器自体が戦場における周囲の情報から機械学習して、臨機応変に対応するようになれば、それはペンタゴンが主張する「HUMAN IN THE LOOP」、つまり『兵器の使用について実質的な判断を下し、その責任を負うのは、兵士や指揮官のような人間である』という基準とは相容れないことにある」
 すなわち兵器そのものが自主的に暴走し始める。人間が制御できない兵器が誕生すれば、いったい人間の未来は、AIに滅ぼされることにならないのか。
 しかも、それらがテロリストに渡ったら?
 「本来なら米軍の優位性を確保するために開発されるはずだった自律的兵器は、皮肉にも、これまで米軍とテロ集団・武装勢力などとの間に存在してきた『兵器技術の非対称性』を打ち消す方向に動く可能性が高いのだ」(192p)
 こうした文脈からも、本書は注目されるべきであろう。

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 ▼読者の声 ▼どくしゃのこえ ■READERS‘ OPINIONS ●読者之声
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(読者の声1)小生は、つい最近まで、邪馬台国論争にはあまり関心がなかった。しかし、小路田泰直氏(奈良女子大副学長・教授、専攻は日本近代史)の「大和に日本が誕生したわけ」という講演を聞いて以来、おおきな関心を抱き始めている。その後、小路田氏の著書『「邪馬台国」と日本人』(平凡社新書、2001年)、『邪馬台国と「鉄の道」』(洋泉社歴史新書、2011年)、『卑弥呼と天皇制』(洋泉社歴史新書、2014年)を通読し、あらためて小路田説に魅力を感じている。
私自身は、特に古代史について深く研究したわけでもない全くの素人であるが、邪馬台国論争については、小路田氏の説く、魏使の日本海経由説に基づく邪馬台国=畿内説が説得的であるように思う。
 小路田氏自身が、2011年の著書の冒頭(「はじめに」)において、2001年の著書における「内心では、やはり邪馬台国が畿内にあろうと九州にあろうと、それ自体はどちらでも良いとおもっている・・・」という叙述を「今から思うと何とも軽率な発言であった。・・・・・国家の生まれ方は、国家のその後を強く規定するからである。・・・もしそれが北九州にある場合、邪馬台国という国家の公共性の源は、外敵からの社会の防御と、対外貿易の管理ということになる。それに対して、畿内にある場合は、その源は、すべての地域からの等距離性、すなわち公平・平等ということになる。・・・・」などと書かれているが、私の関心は「日本」という国家の生まれ方である。

 その意味でも、「放送大学奈良学習センター開設 20 周年記念シンポジウム
「日本はなぜ大和に誕生したか!? 新大和論の構築へむけて」(2016 年 11 月 6日奈良女子大学記念館)
http://www.ouj.ac.jp/pj/pdf/2016/nara002.pdf
は、特に興味深い、知的刺激に満ちたシンポジウムであるように思われる。

 宮崎正弘氏は、7月25日付メルマガ(5367号)における、田中英道著『高天原は関東にあった』の書評の中で、「魏志の倭人伝は風説、伝聞を纏めて仕上げた怪しい歴史書であり、そこにはシナの政治的打算、思惑が秘められている筈である。評者は昔から魏志の倭人伝は信用するに値せず、創作だろうと考えてきた」と述べ、「南京大虐殺などというプロパガンダ」を類例に挙げられる。
しかし、南京事件も、中国側の主張には、犠牲者数等に著しい誇張が見られること、誇大過度のプロパガンダ性が大問題ではあるものの、(過失判断に基づくものだったとしても)多少の事件が発生したことは否定できないのではないか。

 また7月29日付メルマガ(第5374号)では、「読者の声」として、「(中国諸王朝の正史は、)書かれた状況により、精確さが大きく異なり一概に内容が正確か否かは言えません。たとえば魏志倭人伝の記述はかなり歪曲したものと私は考えています」という意見が寄せられている。
 私は古代史にはまったくの素人であり、こうした意見に的確に対応できる見識を備えているわけではないが、小路田氏の説かれる魏志倭人伝解釈、邪馬台国論には相当の説得力があるように思う。
(CAM)



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(読者の声2)貴誌7月28日弐において、邪馬台国に関連して、浪子様からご意見をいただきましたので、私の考えを述べさせて頂きます。論点が多岐にわたっておりますので少々長くなりますことをお許し願います。
 浪子様は、そのご意見の中で「象牙の塔を盾にした『考えない足』であってはいけません」とご忠告頂きました。一般的なご忠告として、受け止めさせて頂きます。同時に、私の邪馬台国に関する探求経緯を簡単にご説明します。私は勤め人時代の後半から邪馬台国に興味を持つようになり、20年ほど探求を重ねて一昨年「邪馬台国は福岡平野にあった」という拙著を上梓いたしました。
詳しくは下記サイトでご確認をお願いします。
http://yamataikoku-fukuoka.com/kangaeru%20point.html

 読者の方から多くの感想を頂きましたが、アマゾンの感想の中に次のようなものがありますので、私の探求姿勢をご理解いただく一助になるのではないかと思い引用いたします。「らんぱんまん」と名乗られる方からのものです。
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朝鮮半島南部が倭国の領域であったことは、神話や様々な史跡より推察できます。
著者の言われる水行・陸行のコースは、考えてみれば当然のことばかりで、これを聞くと他の説がかなり危うく感じてしまいます。現地の隆起や地形を実際に確かめ、その上で細かく分析した点や、倭人伝をロジカルに読み解く点でも、「今までどうしてこのような解説が無かったのだろう?」という至極当然な感想を持ちました。事の真偽は私にはわかりませんが、少なくともこの著者の視点やロジックに光を当て、その上で検証の舞台に上げるべきだと実感しています。これを精神論で判断するのは、論拠のないおらがまち自慢の様な方だと思います。
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少なくとも、らんぱんまん様は拙著を読まれて「現地の隆起や地形を実際に確かめ」という受け取り方をされており「象牙の塔を盾にした『考えない足』」とは見ておられないようです。//