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環境原理主義者が福島原発の被害を拡大させた

荒木半次郎
■■ 転送歓迎 ■■ No.2700 ■■ H29.07.26 ■■ 8,103部■■

 「環境原理主義者はどこが間違っているのか?」を非常に興味深く読ませていただきました。環境原理主義者の問題点が明確にわかります。

 彼らの思考を整理すると、こんな感じかと思います。

・けちばかりつけて、後ろ向きの発言ばかりである。建設的で全くない。
・どう改善すれば良いのか、具体的な提案が全くない。
・白か黒かという発想しかなく、灰色という多様性を認めない。
・「安全神話」を否定するくせに、「全て危険」という「危険神話」を信奉している。
・科学技術の恩恵をたっぷり受けているのに、科学技術の否定をする矛盾を抱えている。
・似非科学を信じきっている。
・自分達にとって都合の良い情報だけつまみ食いし、調べればすぐばれるようなうそをつく。
・ころころ持論を変える。
・自分達と意を異にする人達に対して攻撃的であり、認めようとしない。
・自分達の間違いを認めようとしない。
・言動が下品である。
・「余裕」を「無駄」と攻撃し、いざという時に備えるリスクマネジメントという発想が全くない。
・「人間はセンセーショナルな情報に飛びつく」という心理を悪用し、金儲けをする。


 「情報のつまみ食い」について、私の恩師は情報工学の講義で「シマウマの理論」というのを教えてくれました。

 シマウマを「黒い」とだけ説明しても間違っていません。しかしながら、この説明を聞いた人達は「シマウマとは黒い馬だ」と思い、黒と白の縞模様だとは思いません。

 これ、現在のマスゴミのあり方についても、実に的確な説明だと思います。


 話は少々変わりますが、福島の原発事故の被害を拡大したのも、実は環境原理主義者だったと言えるです。具体的な資料が手元になく伝聞となってしまいますが、ご一読頂ければ幸いです。

 福島の原発1号機が爆発した時、ご承知のように放射性物質が周辺地域にばらまかれ、甚大な被害を引き起こしました。この時原子炉内の圧力を抜き原子炉の爆発を防ぐためにバルブを開けて開放したベント管に、フィルターが付いていなかったことに私は大変驚きました。

 私は福島第二で高放射性廃棄物保管設備、いわゆる「プール」の増設工事に関わったのですが、建物から外部への排気ダクトにはHEPAフィルター (High Efficiency Particulate Air Filter) が装着されていました。このフィルターは塵となった放射性物質を受け止め、外部に放出させないためのものです。

私は当然福島第一の原子炉のベント管にはHEPAフィルターが装着されているものだと思っていましたが装着されておらず、ご承知のように広域に渡って周辺地域は汚染されました。

 福島第一の原子炉は50年近く前の設計であり、HEPAフィルターが必要であるという発想が、当時のGEの原設計には残念ながらありませんでした。しかしながら、その危険性に気がついて東電は改造工事を行ない、HEPAフィルターを取り付けようとしました。

 このような原子炉本体に関わる改造工事を行なう場合、簡単に説明すると通産省(現経産省)に申請すると共に地元地方自治体に説明しなければなりません。この過程で「環境原理主義者」が登場し、「原発は安全だと言っているのに、なぜないはずの危険に備えなければならないのだ。フィルター取り付け工事などもっての外」

と強烈に反対され、結局東電はフィルター設置工事を行なえませんでした。この反対が国レベルで起きたのか福島県レベルで起きたのかはわからないのですが、いずれにせよフィルターは設置されず、大きな被害となったのです。

 もしもHEPAフィルターが設置されていたら、被害はもっと限定的になっていたのは間違いありません。

 それから、事故当時東電はベント開放をなかなかせず海水注入も躊躇し「事故後も原子炉を使えるように温存しようとしている」と環境原理主義者に叩かれましたが、HEPAフィルターも付いていない素通しのベント管を解放したらどういうことになるのか、わかっていたからなのです。

 海水注入をすれば蒸気が発生し、ベント開放をしなければ原子炉内の圧力が上がり、蒸気爆発を起こします。したがってベント開放をしなければなりませんが、そんなことをしたら大気中に大量の放射性物質が放出される事になる。

 苦渋の選択だったと思います。

 環境原理主義者がなぜはびこるのかという理由の一つに、正しい知識を持つ研究者や技術者達の殆どが、素人にわかるように説明できないという大問題があります。ネット上で「正しい事書いているのにこれでは伝わらない」と思う事がしばしば事故当初に見られました。

また「確率的にゼロではない」と正しくいうと「だから!危険ではないか!」と突っ込まれ、そこから例えば「ではなぜ、墜落する飛行機や、死傷事故を起こす車を、あなた達は利用するのか」と反論しない場合が多々見られました。

「我々は専門家だ」という上から目線で、理解して貰おうと全く努力しない。素人からすれば何を言っているかわからないから、「誤魔化そうとしている」と取られてしまいます。

 これでは火に油を注いでしまいます。そこに環境原理主義者であり「受ければ何でも良い」というマスゴミが絡んで来ますから、どうしようもならなくなります。尤も原発事故でも徐々に沈静化して来ていますが、大きく遠回りをすることになります。

 最後に、「エコが実はエコではない」ということを具体的に示した書籍をご紹介したいと思います。

人見三夫著「答えは必ずある - 逆境をはね返したマツダの発想力」ダイヤモンド社
http://www.diamond.co.jp/book/9784478061541.html

 この本の序章「新世代技術 SKYACTIVEテクノロジーの宣言」の6ページ「本当に電気自動車の時代はやってくるのか」という項があります。ここに「図表1 電気自動車のCO2低減効果はどの程度か?」があります。電気自動車のエネルギー源は「電気」ですが、この図表では国別に石炭や石油、核燃料の採掘から始まって発電所でどれくらいCO2を発生し、給油すなわち充電時点でどれくらいCO2が発生しているかというグラフが示されています。

 この図表を見ると、中国やインドのように石炭発電所が多い国は当然ですがCO2の発生量が大変多く、ディーゼルエンジン搭載車のCO2発生量より多くなっています。すなわち、条件によっては電気自動車は全くエコではありません。いわば、自分の所のゴミをよそで捨てているようなものです。

 因みにこの本「これ、普通社外秘になりませんか?」という図表が他にも掲載されていて、本当にびっくりします。同業他社、主に中国企業等に向けて「マネできるものならマネしてみろ!」という、物凄い自信が横溢しているのがひしひしと伝わってきます。

 本当の技術屋は、こうやって地道に問題点を抽出し、世の中を良くするためにはどうするべきなのか具体的に考えていきます。これも環境原理主義者がいかにいかがわしいか、具体的な事例になるかと思います。

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