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 平成29年7月6日発行 vol.439
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 斎藤吉久の「誤解だらけの天皇・皇室」
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挑発する八木秀次教授
──もっと聞きたい、園部参与との丁々発止 1
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 私は運動家ではありませんが、やむにやまれぬ思いから、「御代替わり諸儀礼を『国の行事』に」キャンペーンを、ひとりで始めました。いまのままでは間違いなく悪しき先例が踏襲されるでしょう。同憂の士を心から求めるとともに、友人知人の皆様への拡散を切にお願いします。


 さて、以下、拙著『検証「女性宮家」論議──「1・5代」天皇論に取り憑かれた側近たちの謀叛』からの抜粋を続けます。一部に加筆修正があります。


第2章 有識者ヒアリングおよび「論点整理」を読む

第6節 もっと聞きたい、園部参与との丁々発止──提唱者を標的にしない八木秀次高崎経済大教授の反対論


 引き続き、平成24年7月5日に行われた第6回皇室制度有識者ヒアリング(いわゆる「女性宮家」有識者ヒアリング)の議事録を読むことにします。今回はヒアリングの最後に登場した、八木秀次高崎経済大学教授の議事録です。いわば真打ち登場です〈http://www.kantei.go.jp/jp/singi/koushitsu/yushikisha.html〉。

 ところで、この記事を書いていたころ、政府がヒアリングの論点整理に取り掛かっていることが伝えられました。

 報道によれば、平成24年秋までにとりまとめられ、その後、国民からパブリックコメントを募集し、政府の素案をまとめ、平成25年の通常国会に皇室典範改正案を提出するというのが政府の考えのようでした。

 政治的日程は押し詰まっていますが、肝心の議論は出尽くしたといえるのでしょうか。慎重さが求められるテーマだけに、性急さが気になりました。


▽1 挑発する八木秀次教授

 さて、八木教授のヒアリングはひときわ異彩を放っています。皇室制度改革最大のキーパーソンと目される園部逸夫内閣参与(元最高裁判事)との丁々発止が激しく火花を散らしたからです。

 園部参与を「女性宮家」創設問題の最大の標的と見定めているらしい八木教授は、本人を目の前にして、これでもかというほどに鋭く斬り込んでいます。その最初の一太刀は、

「女性宮家は女系天皇につながる」

 とする園部参与の雑誌コメントに対して、でした。

 園部参与は、既述したように、「週刊朝日」23年12月30日号に掲載された、岩井克己朝日新聞記者による「『内親王家』創設を提案する」で、「男系皇統の終わり」を明言していたのでした。

 八木教授は、ヒアリングで与えられた30分間の発表時間をほとんど徹頭徹尾、皇位継承論で終始しています。「皇位継承とは切り離す」が政府の基本姿勢ですが、八木教授がレジュメに書いているように、

「果たして本当に切り離せるのか」

 という「懸念」が大いにあるからでしょう。

 教授は、打ち合わせの段階で、担当者である内閣官房の皇室典範改正準備室長から「皇位継承とは切り離す」ことなどについて、念押しされたことを明らかにし、室長の実名まであげられています。

「懸念」の根拠の1つとして提示されたのが、園部参与の「分析」でした。

 すでに書いたように、もともと女性天皇・女系継承容認論と「女性宮家」創設論は政府が進める皇室典範改正の「2つの柱」であり、究極的には同じ議論でしたから、園部参与の「分析」は、論理としては、至極まっとうな見方です。
であればこそ、八木教授も

「極めて論理的」

 と評価しています。というより、むしろ挑発的でした。挑発はさらに続きました。


以上、斎藤吉久『検証「女性宮家」論議』(iBooks)から抜粋。一部に加筆修正があります


◇ 筆者のプロフィール ◇

斎藤吉久(さいとう・よしひさ) 昭和31年、第32代崇峻天皇の后・小手姫(おてひめ)が里人に養蚕と機織りを教えたとの物語が伝えられる福島県・小手郷(おてごう)に生まれる。子供のころ遊んだ女神川は姫の故事に由来する。弘前大学、学習院大学を卒業後、総合情報誌編集記者、宗教専門紙編集長代行などを経て、現在はフリー。著書に『天皇の祭りはなぜ簡略化されたか』など。過去の発表記事は斎藤吉久のブログで読める。「戦後唯一の神道思想家」葦津珍彦(あしづ・うずひこ)の「没後の門人」といわれる


━━━━━━━━━━━━《《《著書紹介》》》━━━━━━━━━━━━━
『天皇の祈りはなぜ簡略化されたか─宮中祭祀の危機─』 斎藤吉久著
定価(1700円+税)

天皇ご在位20年、ふたたび宮中祭祀の破壊が始まった!政教分離の名のもとに側近らが祭祀を破壊してきた知られざる歴史を検証しながら、たったお一人で祭祀を守ろうとされた昭和天皇と今上陛下のご心情に迫る。http://www.namiki-shobo.co.jp/
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