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 平成29年5月12日発行 vol.386
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 斎藤吉久の「誤解だらけの天皇・皇室」
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自著の文庫本の「後書き」で「女性宮家」創設を明言
──ねじ曲げられた渡邉允前侍従長の「私見」 2
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 以下は、拙著『検証「女性宮家」論議──「1・5代」天皇論に取り憑かれた側近たちの謀叛』からの転載です。一部に加筆修正があります。


第1章 いつ、だれが、何のために言い出したのか?

第3節 ねじ曲げられた前侍従長の「私見」──岩井克己朝日新聞記者の「内親王家」創設論


▽2 文庫本の「後書き」で明言

 つぎに「女性宮家創設案」について、と話を進めるべきところですが、たいへん興味深いことに、岩井記者は

「一方の皇位継承の問題については……」

 と文章を続け、悠仁親王が即位しているころ、女性皇族が次々に皇籍離脱していけば宮家は消滅している恐れがある、と持論を展開しています。

 読売新聞の「スクープ」も「AERA」の記事も、皇族女子が婚姻後も皇族身分を維持する主目的は、御公務を担う「人手不足」の解消にありました。ところが、岩井記者の記事ではそうではなく、ずばり皇位継承問題だとされています。

 たしかに考えてみれば、御公務の「人手不足」解消が目的であるなら、先述したように、御公務の抜本的見直しをせよ、と主張すれば足りるわけで、「女性宮家」創設は必ずしも必要ではありません。

 それはともかく、岩井記者の記事によれば、羽毛田信吾宮内庁長官は歴代首相に対して、所管事項を説明する際、女性皇族の皇籍離脱と宮家消失の恐れについて、「危機感を訴えてきた」のでした。

「今年(平成23年)、野田内閣発足に伴い、10月5日に野田首相に所管事項を説明し、この時に女性宮家創設を提案したと報じられた。また一部で『これは天皇陛下の意向』とも取り沙汰されている。いずれも羽毛田長官は強く否定している」

 つまり、岩井記者によれば、読売の「スクープ」は誤報で、羽毛田長官は野田首相に「女性宮家」創設の検討を要請してはいないということになります。長官の執念は、むしろ「安定的な皇位継承制度の実現」に対して向けられているようです。「陛下のご意向」と伝えた「AERA」も誤報ということになります。

 もっといえば、「女性宮家」創設論議に関するマスメディアの報道はまるで誤報だらけということです。

 ともあれ、岩井記者の記事はさらに、こう続きます。

「関係者の話を総合すると、羽毛田長官が『眞子さまが結婚して皇室を離れてからでは、佳子さまと姉妹で扱いが違うことになる』と『緊急性』を説明したところ、野田首相は『なるほど』と納得したというやりとりがあったようだ」

 岩井記者はそのあと、渡邉前侍従長(退任後は侍従職御用掛、平成24年から宮内庁参与。いまは元侍従長)の「私見」を紹介しています。

 前侍従長といえば、宮中祭祀簡略化を何度も陛下に進言した人物ですが、そのことを記録する著書『天皇家の執事』の文庫版の「後書き」の後半に、「皇位継承をめぐる問題」と「女性宮家」創設の提案が明確に述べられています。

「後書き」が書かれたのは平成23年10月で、文庫本の出版は12月、読売の「スクープ」と時期的に重なります。


以上、斎藤吉久『検証「女性宮家」論議』(iBooks)から抜粋。一部に加筆修正があります



◇ 筆者のプロフィール ◇

斎藤吉久(さいとう・よしひさ) 昭和31年、第32代崇峻天皇の后・小手姫(おてひめ)が里人に養蚕と機織りを教えたとの物語が伝えられる福島県・小手郷(おてごう)に生まれる。子供のころ遊んだ女神川は姫の故事に由来する。弘前大学、学習院大学を卒業後、総合情報誌編集記者、宗教専門紙編集長代行などを経て、現在はフリー。著書に『天皇の祭りはなぜ簡略化されたか』など。過去の発表記事は斎藤吉久のブログで読める。「戦後唯一の神道思想家」葦津珍彦(あしづ・うずひこ)の「没後の門人」といわれる


━━━━━━━━━━━━《《《著書紹介》》》━━━━━━━━━━━━━
『天皇の祈りはなぜ簡略化されたか─宮中祭祀の危機─』 斎藤吉久著
定価(1700円+税)

天皇ご在位20年、ふたたび宮中祭祀の破壊が始まった!政教分離の名のもとに側近らが祭祀を破壊してきた知られざる歴史を検証しながら、たったお一人で祭祀を守ろうとされた昭和天皇と今上陛下のご心情に迫る。http://www.namiki-shobo.co.jp/
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