こんにちは。エンリケです。
今日紹介する本は、邪馬台国というタイトルがつけられていますが、前作『古事記の宇宙』と同じく、古事記に潜む謎解きです。
今回は、国づくりの過程における戦(いくさ)の在り様がよくわかる内容で、卑弥呼や邪馬台国の謎が解ける、というよりも、国史をめぐるこれまで知らなかった知識が手に入る快楽を得られるという印象です。
ひとことでいうと非常に生々しいです。
個人的な印象では、神武天皇以降の歴史はおそらく現実にあったもののように感じます。血で血を洗う闘争を潜り抜けて今のわが国は存在している。日本民族の尚武の精神は、こういう歴史の蓄積によって形づくられてきたに違いない、と思わざるを得ません。
タイトルは邪馬台国ですが、邪馬台国と卑弥呼が登場するのは第五章からで、全編から受ける印象は、天照大神からはじまるわが国史の知られざる面を時代に沿って解き明かす「国史秘史」というものです。
著者の竹内氏は古神道本庁総理、第七十三世武内宿彌です。
前作『古事記の宇宙』も面白かったですが、本著はより具体的な話が記されており、とくに武や軍事にかかわる話(物部氏に関する話など)が多く、興味深く読めます。
日本の国柄を知るうえで古事記ほど役立つものはありません。
自分の中にある日本を確認したい方はもちろん、次世代に祖国日本の魂の核を残したいあなたには必携の書といえましょう。
古事記は日本神話の宝庫ですが、イデオロギーが支配する戦後社会の中で無視されてきました。
神話は、その文明に生きる人々の潜在意識と密接にかかわっているとされ、臨床心理学の分野では古事記の重要性が認められています。
しかし年を追うごとに日本神話は日本人の中から消えている感を持ちます。
そのため国民は、自文明に根付けない根無し草となりつつあり、漂流を続けている、との印象を持つのは私だけでしょうか?
古事記は、単に人を救うという甘ったるい理想を満たすのみでなく「国譲り」に見られる謀略、外交の駆け引き、「征伐」における戦いの描写など、実に現実的かつ政治的な面(国を救う)を表現する面ももちます。
人間社会の裏表を表現し尽くしている点で、古事記という作品はわが国民の聡明さを無意識の世界で養っており、そのレベルの高さを示すものさしになっていることは確かでしょう。
そのためか、インテリジェンスや戦略研究の世界でも古事記は重視されています。
「古事記はインテリジェンスの教科書」というのが元陸軍中将の故・飯村譲さんや、教え子で元海将の太田文雄さんです。
太田さんは『日本人は戦略・情報に疎いのか』のなかで、インテリジェンス面からみた詳細な古事記分析をされてます。
ある面から見たら処世訓、ある面から見たら道徳書、ある面から見たら謀略書、ある面から見たら政治書・・・きりがありません。
ことほど左様に古事記がもつ世界は無限で奥深く、尽きるところがありません。
ただ古事記の記述は高度に抽象化されており、正確に読み解くのは大変です。
本著はとくに、謀略や戦い、インテリジェンスに重心を置いた生々しい内容で、隠された記述や意図的な隠蔽、ずらしなどを解明してくれます。わかりやすく現実に応用しやすいからおススメです。
●祭祀王と統治王
●どういう人が祭祀王になると国が安定したのか?
●吉備と大和の戦いとは?
●2世紀ごろは国内大乱の時代
●天皇の名に孝の名が4代続いた理由
●名前に勝がついている背景事情とは?
●邪馬台国と卑弥呼の考察
●日本には統一言語に近い言語があった。
●「めんそーれ」は日本の古文です。その理由は?
●古代朝鮮語は、実は日本語だった。だから古代日本では朝鮮との間
に通訳が必要なかった
●邪馬台国は連合国家を率いる体制のことです。ご存知でしたか?
などなど、これまで知らなかった様々な知識も手に入ります。
価格に見合わぬ上質な表装もうれしい限りです
国史の根っこをあらゆる角度からとらえたい、という知的好奇心旺盛な方はぜひどうぞ。
竹内睦泰
古事記の邪馬台国
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エンリケ
追伸
これから再読します。
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追追伸
前作もそうでしたが、本文のレイアウトが好きです。下に空間が大きくとってあっていろいろ書込めますよ。
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