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鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
第262号(1月12日)
*中露同盟の断絶
中国の戦闘機の致命的欠陥はエンジンにある。自動車もエンジンが大切だが、飛行機の場合エンジンに欠陥があれば、墜落即ち死につながる。まさにエンジンが命なのだ。中国製のエンジンでは安心して訓練できないから、ロシア製のエンジンが命綱だと言っていい。
昨年、ロシアは中国に戦闘機用のエンジンを40基輸出した。1000億円程度か。昨年末から空母遼寧が航海訓練を行い艦載機J15が発着訓練できるようになったのは、この為である。ではJ15は40機、飛行可能な状態になったのか?
公開された映像などを見ると、精々6機程度であり10機にも満たない。ならば残り30基のエンジンはどこに行ったのかと言えば、輸出用の戦闘機J31に装着され、パキスタンなどに売却される予定である。1機80億円として、総額2400億円程度のビジネスになろう。
折角ロシアから輸入した虎の子のエンジンを輸出用の戦闘機に装着して外国に売り、その利ザヤで自国の戦闘機のエンジンを漸く賄っている。中国人民解放軍は完全に金欠病に陥っているのであろう。
ちなみにパキスタンは米国の同盟国であり、中国から輸入された戦闘機のうち何機かは、極めて高額で米国に秘密裏に引き渡され、米軍はそれにベテランパイロットを搭乗させ敵のダミーとして、若手パイロットの育成訓練に励むことになろう。
ロシア製のエンジンは寿命が短く精々500時間である。一人前のパイロットになるには1000時間の飛行訓練が必要とされる。もしロシアが中国にこれ以後、エンジンの供給をしなければ、中国の戦闘パイロットは決して一人前になれない。
さてロシアは今後、中国にエンジンを供給するだろうか?トランプ次期政権の対露姿勢をみるとき、答えは明白にノーである。プーチンは中国への武器輸出を控え米国の制裁解除を狙うに違いない。
中国共産党から多額の資金と人材が投入されている米国のマスメディアがトランプの対露宥和策を執拗なまでに問題にするのは単なる偶然ではないのである。
軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
1957年広島県生まれ、1983年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として11年間勤務。1994年文筆活動に転換、翌年、第1回読売論壇新人賞受賞。2011年、メルマ!ガ オブ ザイヤー受賞。2012年、著書「国防の常識」第7章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第5回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。
動画配信中:「地政学入門」第1回無料
http://www.nicovideo.jp/watch/1475838508
上記動画のテキスト本
「領土の常識」(角川新書)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321212000089
動画配信中:「地図で見る第二次世界大戦」第1回無料
http://www.nicovideo.jp/watch/1441391428
上記動画のテキスト本
文庫「図解大づかみ第二次世界大戦」
http://www.kadokawa.co.jp/product/321502000376/
動画配信中:「現代戦闘機ファイル」全編無料
http://www.nicovideo.jp/watch/1411697197
上記動画のテキスト本「イラスト図解 戦闘機」
http://www.tg-net.co.jp/item/4528019388.html
動画配信中「よくわかる!ミサイル白書」全編無料
http://www.nicovideo.jp/watch/1383640409
上記動画のテキスト本「超図解でよくわかる!現代のミサイル」
http://www.tg-net.co.jp/item/486298102X.html?isAZ=true
その他の著書:「国防の常識」(角川新書)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=201203000167
「戦争の常識」(文春新書)
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166604265
「エシュロンと情報戦争」(文春新書、絶版)
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中国の戦闘機の致命的欠陥はエンジンにある。自動車もエンジンが大切だが、飛行機の場合エンジンに欠陥があれば、墜落即ち死につながる。まさにエンジンが命なのだ。中国製のエンジンでは安心して訓練できないから、ロシア製のエンジンが命綱だと言っていい。
昨年、ロシアは中国に戦闘機用のエンジンを40基輸出した。1000億円程度か。昨年末から空母遼寧が航海訓練を行い艦載機J15が発着訓練できるようになったのは、この為である。ではJ15は40機、飛行可能な状態になったのか?
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