■「加瀬英明のコラム」メールマガジン
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現行憲法は、日本の悠久の歴史に根を降ろしてない
11月23日は、いまでは「勤労感謝の日」という、英語から翻訳したような名で呼ばれる休日となっているが、正しくは「新嘗祭(にいなめさい)」である。
1年を通して、この日だけ、天照大御神が日本に降臨される。
皇居の賢所(かしこどころ)に降臨される。大御神が超近代都市の真ん中にある、緑が茂る皇居に降りてこられるのだ。
新嘗祭に当たって、天皇陛下が皇居にある宮中三殿の賢所において、親しく祭祀を執り行わられる。大御神が降臨されると、陛下が新穀を皿に盛りつけられ、大御神におすすめして、共に召し上がられる。
この時に用いられる皿は、柏(かしわ)の葉である。陛下がお使いになられる箸は、今日の近代的な2本棒の箸ではなく、竹を削いで火で炙って、ピンセット状にしたものだ。箸の原形といわれる。
毎年、京都の石清水八幡宮の境内に群生する竹が献上されて、この大祭のために箸がつくられる。
日本民族がまだ文字を持たなかった時に、発祥した祭なのだ。日本は古い、古い根をもった国である。
「日本国憲法」と呼ばれている現行憲法は、昭和22年に発効してから、69年しかならない。69年といえば、日本の悠久の歴史のなかで、瞬(まばた)きする時間にしか当たらない。
そのうえ、現行憲法は占領軍によって強要――「この憲法草案を受けいれなければ、天皇の一身の安全を保障できない」と威嚇されて、押しつけられたものだ。
いったい主権を失っていた国が、憲法を制定できるものだろうか。
日本国憲法の原文は、英語である。いったい一国の憲法の原文が、その国の国語によって起草されず、外国語で書かれていることがありうるものだろうか。
この2つのことだけとっても、「日本国憲法」と呼ばれている現行憲法は、日本国の憲法として資格がない。
根のない木はない。現行憲法は日本の2000年以上にわたる歴史に、根を降ろしていない。今日の日本は根のない木なのだ。
いま、アメリカが超大国として世界秩序を支えるのに疲れ果てて、超大国の座から降りつつある。世界が混乱して、弱肉強食の時代に入ってゆこう。
オバマ大統領が在職中に、「もはやアメリカは世界の警察官ではない」と述べたが、トランプ次期大統領も選挙中に同じ発言を行っている。
いまこそ、日本は自立しなければならない。
日本はアメリカによって保護されてきたのを、「平和憲法」によるものだと錯覚してきた。日本国民はアメリカによって与えられた属国憲法によって、自立精神をすっかり蝕まれてしまった。
日本は現行憲法によって、根がない国となってしまった。根がない木は強風に耐えることができない。
日本が倒木となってしまって、よいものか。
現行憲法は第1章第1條で、天皇を「日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」と規定しているが、天皇が日本を日本たらしめており、まさか、いま生きている国民がその地位におつけしているのではあるまい。


