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□□■平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2016年11月27日 第1592号 )
☆☆甦れ美しい日本☆☆
☆☆怒 り を も っ て 自 分 の 目 標 に 向 か っ て い る 人 間 は し つ こ く て 強 い。☆☆
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☆☆偽 善 と 欺 瞞 を 憎 む 私 た ち は 書 き た い か ら 書 く の で す。☆☆
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☆☆☆日 本 人 の、 日 本 人 に よ る、 日 本 人 の た め の 政 治 を 取 り 戻 せ!☆☆☆
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目次
◎佐藤守 「大東亜戦争の真実を求めて 582」
◎奥山篤信の映画批評117 アメリカ映画<ハドソン川の奇跡 原題:SULLY>2016
________________________________________
◎佐藤守 「大東亜戦争の真実を求めて 582」
________________________________________
≪(承前)満洲は農業国としては抜群の地位を誇っている。その農産物として挙げられるのは、大豆・コウリャン・黍・粟・トウモロコシ・小麦・大麦・米・絹糸・麻・亜麻・タバコ・綿花などである。牧畜産業もまた十分に成功を収めている。
全ての農産物の中で大豆が最も重要である。しかしその価値は今世紀の初頭になって漸く認識されたに過ぎない、日本はまず最初に、米を栽培する肥料として錬の代わりに大豆カスを代用する実験を行った。この試みは大成功を収め、肥料産業に革命を起こした程であった。その後一九〇八年、日本の商社が大豆の見本をリバプールヘ送った。その結果は重大な影響を及ぼした。満洲産の大豆の多様性な用途が間もなくイギリス・ドイツ・デンマーク・オランダなどで知られるようになった。それはそのままの形でも食べられるし、大豆油からはマーガリンや石鹸が作れる。そしてまた大豆は肥料や飼料にもなる。大豆から一種の合成樹脂を作ることも出来、ガソリンでさえも抽出出来る。そして満洲はこの有用な特産物の世界でも有数の供給地であり、世界の年間総生産高の五九%、五百万トンを生産している。そしてまた、非常に丈の高いトウモロコシの種類であるコウリャンも極めて広範囲に栽培されている。夏と秋にはコウリャン畑はしばしば馬賊の恰好の隠れ場所になる、という大きな
欠点は有るけれど、コウリャンは満洲農民の主食なのである。それはまた、蒸留酒のいわゆるコウリャン酒を造るための材料として、そして家畜の飼料として用いられている。その上その茎は燃料としても農民の小屋を建てるための建築資材としても貴重である。その年間生産高は三五〇万トンにのぼる≫
満州の風土がもたらすこれほどの恩恵と、将来の発展予測について、大学教授以上の識見を持った外交官が今はほとんどいないのではないか?
依って触ればゴルフと株の話しかしない現代企業人並みに落ちぶれた感がする。尤もそのせいか、貴重な大使ポストを元商社会長に譲るほどの体たらくなのだ。
而もこの話の中に「夏と秋にはコウリャン畑はしばしば馬賊の恰好の隠れ場所になる、という大きな欠点は有るけれど」とユーモアあふれる話をしているが、その5年後に盧溝橋事変で“指摘通りに”共産党一派の隠れ場所になり、日本軍と支那軍が戦端を開くことになったのは皮肉だった!
≪大豆とコウリャンに比べれば、他の農産物は今のところはまだそれほど重要ではない。しかし北満の小麦地帯は既に年間一五〇万トンを生産している。さらにまた綿花の栽培は満洲の西南地域で極めて前途有望と見なされている。
牧畜産業としては牛・馬・羊・豚・ロバ・ラバの飼育が挙げられる。最新の統計は七五〇万匹の豚、二五〇万匹の羊、二五〇万頭の馬、一五〇万頭の牛、七〇万頭のロバ、五〇万頭のラバ、の数字となっている。満洲の豚は歴史的にも「遼東豚」として有名である。羊は最高の種類のものではないけれど、現在品種改良が行われている。
馬に関して特筆すべきは、人口規模の増大に伴って他の家畜の数が大幅に増加したのに対し、馬の数は長年の間ずっと固定したままであるという事実である。その理由は、徘徊する馬賊が略奪を行う際に馬が最も恰好の有用な対象物であった、という事実に帰せられる!
満洲の全耕作可能地の内、実際に耕作されているのは半分足らずであるが、それだけあれば満洲の目覚ましい農業発展は大いに見込みがある。
燃料や建築資材を得るために手当たり次第に木を切り倒すという中国人の昔からの習慣が、南満では長い間読いてきた。その結果、今や南満では森林がかなり失われてしまっている。しかし満洲の東北地域ではまだ原始林が残っており、まだ切られていない木材の総量は四〇億立方メートルに上ると見積もられている。
鉱物資源については満洲は非常に豊富に恵まれている。フーシュン炭鉱とアンシャン鉄鉱山はもう既にかなり有名である。フーシュン一帯には九億四千万トンの石炭の埋蔵が有ると伝えられている。
だがその他のいくつかの炭鉱も現在発見されつつあり、満洲の全埋蔵量は一五億トンに上ると見積もられている。最近の石炭生産高は年間九百万トンを記録している。
現在までに発見されている鉄鉱石は大部分は質が悪く、鉄分を四〇%以下しか含んでいない。しかし精錬法の進歩と共に年間二五万トンの銑鉄が十分に利益を上げながら生産されている。全鉄鉱石の埋蔵量は四億トンに上ると見積もられている。
黄金は満洲で発見されているもう一つの重要な鉱物資源である。その年間生産高は三~五百万金貨ドルに上ると報じられている。北満にはいくつかの砂金埋蔵地帯があるけれど、その地域はまだ科学的に開発されていない。
鉄道が延長され、馬や自動車の通る道路が大規模に建設されれば(これは満洲国政府が現在推進している事業である)、産業は間違いなくかなりの程度まで発展するだろう。
そのような経済的条件が基盤にあれば、満洲国政府の財政状態は健全で強力なものとならざるを得ない。その一九三二年度の予算は、歳入一億百万円、歳出一億千三百万円という数字であった。この歳出の中には、中国政府の契約した外国借款の満洲区域の部分に相当する償却積立金として別に取っておかれた千四百万円が含まれる。最新の報告では、歳入額が予想をかなり上回る見込みであると伝えられており、予算赤字は完全にゼロにはならないにせよ極めて小さなものとなるだろう≫
外務省の大使がこの様な詳細な満州国に関する経済分析を行うのだから、多くの米国人研究者らが、満州国に対して大きな関心を抱いたとしてもおかしくはない。
斎藤大使は日本人らしく、満州国建国を人道的に推進する前提で話しているが、米国人には植民地化するという前提で受け取られたのではなかったか?(元空将)
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◎奥山篤信の映画批評117 アメリカ映画<ハドソン川の奇跡 原題:SULLY>2016
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~超法規的 人間の咄嗟の<正義>こそ真実なのだ~
ニューヨーク発シャーロット経由シアトル行きのUSエアウェイズ1549便が、ニューヨーク市マンハッタン区付近のハドソン川に不時着水した咄嗟の機長の機転は僕たしの記憶に新しい出来事だった。乗員・乗客全員が全員無事だったことから、ニューヨーク州知事のデビッド・パターソンは、この件を「ハドソン川の奇跡」(Miracle on the Hudson) と呼び称賛した。この映画の原題SULLYはこの機長の呼び名である。
人間社会において法と秩序は不可欠な基本である。一方でイエスが説いた<人を裁くな>という名言がある。法を遵守するあまり、人間としてそれを無視して<正義>を貫かねばならない瞬間がある。無垢な人の命を救うために、法律を度外視して加害者を殺害することもありうる。法と秩序と言っても、咄嗟に人間の判断としての<正義>は当然ある。その行為を結果論として過剰防衛だとか無謀だとか結果論の議論はこの法と秩序の現代においてよく起こる話である。
この映画の監督のクリント・イーストウッドの世界は、概ねそんな閉塞状態、悪く言えば偽善の世界を、怒りと暴力によって正義を貫く正義漢で吹き飛ばしてくれる。いわゆる<ミランダ警告 あなたには黙秘権がある、あなたには弁護士の立会いを求める権利がある、>を捜査側が失念し、まさに明々白々の犯罪であっても捜査違反行為にて無罪解放される判決が出されたことを憤り、その下手人を自らの手で成敗する。欺瞞の法制度に真っ向から戦う男の姿を描いて拍手喝采する。僕はハリウッド映画は概ねそのスペクタクル的な商業主義的世界にうんざりしているが、この監督に限って、その正義の<爆発>に血が燃えるような共感を覚えるのだ。
911テロ以降のニューヨークで人々の心を温めたこのクルーたちだった。事故後、アメリカ運輸省の国家運輸安全委員会は真実解明に向けて動きだす。もちろん真実の解明を科学的論理的に解明するのは民主主義では、あるべき姿だということは認める。共産主義や全体主義国家はこれがないのも事実だ。とはいえ、誰が見ても機長の機転の素晴らしさ、よしんば多少のミスがあったとしても、全員無事であったことを絶賛するのが当たり前の人間の反応であるべきだろう。しかし、世の中マスコミその他、この事件を売名的揚げ足をとる卑劣な輩が必ず登場するのである。英雄が一転して犯罪者容疑扱いになる。この落差。そして直前まで絶賛していた国民までも、今度はこの<事件性>に群がる、いわば人間社会、民主主義社会の卑劣で卑怯な迎合主義に対しての監督の怒りが爆発した筋書きがこの映画なのだ!
調査委員会はシミュレーションの結果として何故ラガーディア空港にそのまま戻らなかったのか、と異議を挟むのである。さらには飲酒の可否や家族の不和など下賤な勘ぐりまで出てくる始末だ。被告扱いのクルーを交えた公聴会、シミュレーションの結果を我が物顔に発表する追求する側に対して機長は反論する。机上でのシミュレーションは、人間ならではの咄嗟の判断、言い換えればヒューマンファクター(人間的要素)が欠如しているのだと反論し、その場を支配する。まさに数十秒間の判断力 そして決断 リスクを取る人間の「人間」でしかありえない決断力なのだ。絶対にロボットなるIT世界を凌駕するのは、やはり人間のリスクを取っての、この英断だ。
卑劣漢の代表格である追求の急先鋒の運輸省の女性、「場」を見て咄嗟に迎合して「この事故を止めたのはやはりXと言う存在がある。」それは機長の判断だ>なんという、手のひらを返したように迎合する輩ども!機長は答える。<いやそうではないこの奇跡的な全員無事はすべてのクルーのチームワークそして乗客さらに着水した後の近くの航海中の船員、警察のすべての人の賜物だ>と。
クリント・イーストウッドの視点はいつも素晴らしい。
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◎佐藤守 「大東亜戦争の真実を求めて 582」
◎奥山篤信の映画批評117 アメリカ映画<ハドソン川の奇跡 原題:SULLY>2016
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≪(承前)満洲は農業国としては抜群の地位を誇っている。その農産物として挙げられるのは、大豆・コウリャン・黍・粟・トウモロコシ・小麦・大麦・米・絹糸・麻・亜麻・タバコ・綿花などである。牧畜産業もまた十分に成功を収めている。
全ての農産物の中で大豆が最も重要である。しかしその価値は今世紀の初頭になって漸く認識されたに過ぎない、日本はまず最初に、米を栽培する肥料として錬の代わりに大豆カスを代用する実験を行った。この試みは大成功を収め、肥料産業に革命を起こした程であった。その後一九〇八年、日本の商社が大豆の見本をリバプールヘ送った。その結果は重大な影響を及ぼした。満洲産の大豆の多様性な用途が間もなくイギリス・ドイツ・デンマーク・オランダなどで知られるようになった。それはそのままの形でも食べられるし、大豆油からはマーガリンや石鹸が作れる。そしてまた大豆は肥料や飼料にもなる。大豆から一種の合成樹脂を作ることも出来、ガソリンでさえも抽出出来る。そして満洲はこの有用な特産物の世界でも有数の供給地であり、世界の年間総生産高の五九%、五百万トンを生産している。そしてまた、非常に丈の高いトウモロコシの種類であるコウリャンも極めて広範囲に栽培されている。夏と秋にはコウリャン畑はしばしば馬賊の恰好の隠れ場所になる、という大きな
欠点は有るけれど、コウリャンは満洲農民の主食なのである。それはまた、蒸留酒のいわゆるコウリャン酒を造るための材料として、そして家畜の飼料として用いられている。その上その茎は燃料としても農民の小屋を建てるための建築資材としても貴重である。その年間生産高は三五〇万トンにのぼる≫
満州の風土がもたらすこれほどの恩恵と、将来の発展予測について、大学教授以上の識見を持った外交官が今はほとんどいないのではないか?
依って触ればゴルフと株の話しかしない現代企業人並みに落ちぶれた感がする。尤もそのせいか、貴重な大使ポストを元商社会長に譲るほどの体たらくなのだ。
而もこの話の中に「夏と秋にはコウリャン畑はしばしば馬賊の恰好の隠れ場所になる、という大きな欠点は有るけれど」とユーモアあふれる話をしているが、その5年後に盧溝橋事変で“指摘通りに”共産党一派の隠れ場所になり、日本軍と支那軍が戦端を開くことになったのは皮肉だった!
≪大豆とコウリャンに比べれば、他の農産物は今のところはまだそれほど重要ではない。しかし北満の小麦地帯は既に年間一五〇万トンを生産している。さらにまた綿花の栽培は満洲の西南地域で極めて前途有望と見なされている。
牧畜産業としては牛・馬・羊・豚・ロバ・ラバの飼育が挙げられる。最新の統計は七五〇万匹の豚、二五〇万匹の羊、二五〇万頭の馬、一五〇万頭の牛、七〇万頭のロバ、五〇万頭のラバ、の数字となっている。満洲の豚は歴史的にも「遼東豚」として有名である。羊は最高の種類のものではないけれど、現在品種改良が行われている。
馬に関して特筆すべきは、人口規模の増大に伴って他の家畜の数が大幅に増加したのに対し、馬の数は長年の間ずっと固定したままであるという事実である。その理由は、徘徊する馬賊が略奪を行う際に馬が最も恰好の有用な対象物であった、という事実に帰せられる!
満洲の全耕作可能地の内、実際に耕作されているのは半分足らずであるが、それだけあれば満洲の目覚ましい農業発展は大いに見込みがある。
燃料や建築資材を得るために手当たり次第に木を切り倒すという中国人の昔からの習慣が、南満では長い間読いてきた。その結果、今や南満では森林がかなり失われてしまっている。しかし満洲の東北地域ではまだ原始林が残っており、まだ切られていない木材の総量は四〇億立方メートルに上ると見積もられている。
鉱物資源については満洲は非常に豊富に恵まれている。フーシュン炭鉱とアンシャン鉄鉱山はもう既にかなり有名である。フーシュン一帯には九億四千万トンの石炭の埋蔵が有ると伝えられている。
だがその他のいくつかの炭鉱も現在発見されつつあり、満洲の全埋蔵量は一五億トンに上ると見積もられている。最近の石炭生産高は年間九百万トンを記録している。
現在までに発見されている鉄鉱石は大部分は質が悪く、鉄分を四〇%以下しか含んでいない。しかし精錬法の進歩と共に年間二五万トンの銑鉄が十分に利益を上げながら生産されている。全鉄鉱石の埋蔵量は四億トンに上ると見積もられている。
黄金は満洲で発見されているもう一つの重要な鉱物資源である。その年間生産高は三~五百万金貨ドルに上ると報じられている。北満にはいくつかの砂金埋蔵地帯があるけれど、その地域はまだ科学的に開発されていない。
鉄道が延長され、馬や自動車の通る道路が大規模に建設されれば(これは満洲国政府が現在推進している事業である)、産業は間違いなくかなりの程度まで発展するだろう。
そのような経済的条件が基盤にあれば、満洲国政府の財政状態は健全で強力なものとならざるを得ない。その一九三二年度の予算は、歳入一億百万円、歳出一億千三百万円という数字であった。この歳出の中には、中国政府の契約した外国借款の満洲区域の部分に相当する償却積立金として別に取っておかれた千四百万円が含まれる。最新の報告では、歳入額が予想をかなり上回る見込みであると伝えられており、予算赤字は完全にゼロにはならないにせよ極めて小さなものとなるだろう≫
外務省の大使がこの様な詳細な満州国に関する経済分析を行うのだから、多くの米国人研究者らが、満州国に対して大きな関心を抱いたとしてもおかしくはない。
斎藤大使は日本人らしく、満州国建国を人道的に推進する前提で話しているが、米国人には植民地化するという前提で受け取られたのではなかったか?(元空将)
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◎奥山篤信の映画批評117 アメリカ映画<ハドソン川の奇跡 原題:SULLY>2016
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ニューヨーク発シャーロット経由シアトル行きのUSエアウェイズ1549便が、ニューヨーク市マンハッタン区付近のハドソン川に不時着水した咄嗟の機長の機転は僕たしの記憶に新しい出来事だった。乗員・乗客全員が全員無事だったことから、ニューヨーク州知事のデビッド・パターソンは、この件を「ハドソン川の奇跡」(Miracle on the Hudson) と呼び称賛した。この映画の原題SULLYはこの機長の呼び名である。
人間社会において法と秩序は不可欠な基本である。一方でイエスが説いた<人を裁くな>という名言がある。法を遵守するあまり、人間としてそれを無視して<正義>を貫かねばならない瞬間がある。無垢な人の命を救うために、法律を度外視して加害者を殺害することもありうる。法と秩序と言っても、咄嗟に人間の判断としての<正義>は当然ある。その行為を結果論として過剰防衛だとか無謀だとか結果論の議論はこの法と秩序の現代においてよく起こる話である。
この映画の監督のクリント・イーストウッドの世界は、概ねそんな閉塞状態、悪く言えば偽善の世界を、怒りと暴力によって正義を貫く正義漢で吹き飛ばしてくれる。いわゆる<ミランダ警告 あなたには黙秘権がある、あなたには弁護士の立会いを求める権利がある、>を捜査側が失念し、まさに明々白々の犯罪であっても捜査違反行為にて無罪解放される判決が出されたことを憤り、その下手人を自らの手で成敗する。欺瞞の法制度に真っ向から戦う男の姿を描いて拍手喝采する。僕はハリウッド映画は概ねそのスペクタクル的な商業主義的世界にうんざりしているが、この監督に限って、その正義の<爆発>に血が燃えるような共感を覚えるのだ。
911テロ以降のニューヨークで人々の心を温めたこのクルーたちだった。事故後、アメリカ運輸省の国家運輸安全委員会は真実解明に向けて動きだす。もちろん真実の解明を科学的論理的に解明するのは民主主義では、あるべき姿だということは認める。共産主義や全体主義国家はこれがないのも事実だ。とはいえ、誰が見ても機長の機転の素晴らしさ、よしんば多少のミスがあったとしても、全員無事であったことを絶賛するのが当たり前の人間の反応であるべきだろう。しかし、世の中マスコミその他、この事件を売名的揚げ足をとる卑劣な輩が必ず登場するのである。英雄が一転して犯罪者容疑扱いになる。この落差。そして直前まで絶賛していた国民までも、今度はこの<事件性>に群がる、いわば人間社会、民主主義社会の卑劣で卑怯な迎合主義に対しての監督の怒りが爆発した筋書きがこの映画なのだ!
調査委員会はシミュレーションの結果として何故ラガーディア空港にそのまま戻らなかったのか、と異議を挟むのである。さらには飲酒の可否や家族の不和など下賤な勘ぐりまで出てくる始末だ。被告扱いのクルーを交えた公聴会、シミュレーションの結果を我が物顔に発表する追求する側に対して機長は反論する。机上でのシミュレーションは、人間ならではの咄嗟の判断、言い換えればヒューマンファクター(人間的要素)が欠如しているのだと反論し、その場を支配する。まさに数十秒間の判断力 そして決断 リスクを取る人間の「人間」でしかありえない決断力なのだ。絶対にロボットなるIT世界を凌駕するのは、やはり人間のリスクを取っての、この英断だ。
卑劣漢の代表格である追求の急先鋒の運輸省の女性、「場」を見て咄嗟に迎合して「この事故を止めたのはやはりXと言う存在がある。」それは機長の判断だ>なんという、手のひらを返したように迎合する輩ども!機長は答える。<いやそうではないこの奇跡的な全員無事はすべてのクルーのチームワークそして乗客さらに着水した後の近くの航海中の船員、警察のすべての人の賜物だ>と。
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