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From:藤井聡@京都大学大学院教授



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 『三橋貴明の「新」日本経済新聞』

     2016/4/5




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2016年2月、日本銀行は史上初の「マイナス金利」を導入した。

今回、日銀が導入したマイナス金利とは、市中銀行が持っている日銀当座預金の一部の金利をマイナスにするというものだ。これまで年利0.1%の金利がついていた日銀当座預金だったが、逆に年0.1%の金利を支払う(手数料を取られる)ことになる。

当然、銀行の収益を圧迫する要因となるのだが、その狙いはどこにあるのか。また、狙いどおりに事が運ぶのか。

三橋貴明は「家計と銀行の負担が増え、国債の金利が今以上に下がるだけ」と断じる。また、「円高はいっそう進むだろう」と予測する。

その根拠は? 今後への影響は?

そもそも「マイナス金利」政策を正当化する理論自体に問題があり、その奥にはお決まりのいわゆる「国の借金問題」があるという。

マイナス金利の解説からその影響、導入の背景、さらには経済成長の問題、そしてアメリカ大統領選挙にまでつながっていく一連のストーリーを、三橋貴明が詳述する。

『月刊三橋』最新号
「マイナス金利の嘘―マスコミが報じない緊縮財政という本当の大問題」
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php


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「改めて宣言します。デフレこそが諸悪の根源です。」
FROM 藤井聡@京都大学大学院教授



クルーグマンやスティグリッツの「増税を延期して、財再出動を」という提言以来、財政出動すべし、という議論がにわかに広がって参りました。

ちなみに、クルーグマンの提言内容は、下記インタビューで詳しく報じられていますので、是非一度、ご覧になってみてください。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48303

特にストレートな部分は下記のセリフ、ですね。

「金融政策だけではなく、いま日本政府が決断すべきは強力な財政政策だ。日本はいまだアベノミクスの第2の矢を放っていない」

「金融政策と財政政策を合わせて出動し、さらに予定している消費増税もやめるべきだ。そこまでしなければ、日本はインフレを実現できない」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48303

・・・・とはいえ、まだまだ「緊縮財政論」は、完全に成仏されていません。
例えば、この人とか…… http://toyokeizai.net/articles/-/112008

・・・・小生なら、何をどう考えても増税すべきではないのに、ここまで頑なに「増税」にこだわるのは一種の精神的現象だとしか言いようがありませんが、もう一つには、

  「デフレなんてたいした問題じゃない」

という意識が、潜在的にはびこっているからなのではないかと……思います。

誰でも、「このままなら死んでしまう!」という危機的状況なら、一生懸命考え始めます。そして、様々な助言にも耳を傾け、現状がどうなっているかの認識も深めようと努力するでしょう。そして、全うな正しい対策が採用される可能性がグンと高くなるでしょう。

ところが、「まぁ、たいしたことないだろう」という程度の認識なら、面倒なことは何もしないし、どんな意見にも耳を傾けないし、現状を知ろうともしないでしょう。結果、全うな対策が行われることは永遠になくなってしまいます。

したがって、今日、正しい経済政策を展開するには、やはり、デフレ、あるいは、現在の経済停滞というものが「どれだけ恐ろしいものなのか」を改めて認識することが必要であると考えます。
(ちなみに、こういう発想をするのが、「危機管理」あるいは「強靭化」の要諦です。「危機管理」あるいは「強靭化」の出発点は、適切な危機感を持つことなのです。)

まず、デフレの恐ろしさを知るのに、当方はこのグラフが何よりも重要なのではないかと考えています。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=773555842745361&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=3&theater

このグラフは、主要各国の名目GDPの推移を示しています。かれこれ5,6年前にはじめて作ってみたのですが、その当時ですら、デフレのせいで日本がどれだけ、国際的地位が凋落しているかがありありと分かったのですが、この度改めて作ってみて、さらに事態が悪化しているのを確認し、暗澹とした気分になってしまいました。

ご覧の様に、90年代後半まで、日本のGDPはアメリカや欧州と並べても、それほど遜色ない水準の経済力を持っていたのですが、90年代後半に日本がデフレになり、成長出来なくなってしまいます。一方で、世界各国は順調に成長していきます。

そして今となっては、取り返しのつかない程の大きな格差がついてしまいました(ちょうど、東京と大阪の間の格差の様な感じですね 苦笑)。

日本の経済力(名目GDP、あるいは、国民の所得)は既に、

  中国とは「2倍」、
  アメリカとは「4倍」、そして、ヨーロッパとは「5倍」、

もの埋めがたい格差がついてしまったのです。

そして、全世界GDPに占める日本のGDPはかつては18%(1998年時点)もあったものの、2014年にはその三分の一程度の5.9%にまで縮小してしまったのです。

つまり、かつては、日本と言えば「侮り難い経済大国」と世界中から思われていたとしても、今となっては取るに足らないつまらない中小国に成り下がりつつある――という次第です。

以上は、マクロな視点から言って、デフレは日本の国力を急激に縮小させ続けている、というお話でしたが、ミクロな点から言っても、デフレは深刻な問題を我々にもたらし続けています。

これは、実質賃金(つまり、物価の低下を加味した上で、実際上、どれだけのモノしか買えなくなっているのか….を示す賃金)の推移です。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=774593385974940&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=3&theater

ご覧のように、デフレに突入した1998年から、日本人の実質賃金は減り続け、今となっては、かつての1割以上もモノが買えない国民になってしまっているのです(なお、このグラフからも明らかなように、2014年の増税によって、実質賃金はかつて無い程に急激に低下しています。増税が事態を深刻化させたのです)。

・・・

さらに言うなら、最近、TVのニュースの解説を毎週やっていて、毎週しみじみと感じていたのですが。。。。ほとんど全ての現在の「事件」「ニュース」の背後には、デフレの問題が大きく横たわっているのが実情なのです。

もちろん、それぞれの問題には固有の事情があることは間違いありません。しかし、「大局的」な視点から眺めれば、デフレがあらゆる問題の背後の背後に大きく横たわっている様がありありと見て取れます。物事を「大局的」に眺めて考えてみるのは、しばしば少々骨の折れる作業となってしまう時があるのですが、是非、下記の各項目を、頭を柔軟に柔らかくして考えてみてもらいたいと思います。

【待機児童問題】 昨今話題になっている待機児童問題。もしもデフレがなくて国民所得が高ければ、わざわざ共働きをしないという女性も増え、待機児童それ自身が少なくなる。しかも、GDPが高ければ当然、税収も多いのだから、保育園をたくさんつくることもできる。だから、待機児童の問題そのものが、デフレがなければあっと言う間に無くなってしまうことは十分にあり得るのだ。

【介護問題】 昨今では「介護」の現場で、高齢者達が介護士達に「虐待」を受け、最悪のケースでは「殺害」までされるような事件が発生している。これについももしもデフレがなく、GDPが高ければ、政府はより多くの税収を得ることができるから、より良質な介護施設をつくり、介護士の給料を高くすることができたはずだ。同じく、介護の依頼者の所得も高いだろうから、介護士の給料も上がっていったはずだ。
そうなると、より良質な介護士が介護をする、という状況が生まれていき、虐待をするような悪質な介護士達を現場から排除していくことも可能となるだろう。

【スキーバス事故(安全問題)】 先日、スキーバスの事故による15名の命が失われる、という痛ましい事故が起きた。この事故もまた、デフレが重大な背景要因になっていたことは間違い無い。そもそも、この事故は、素人に近い運転手がスキーバスを運転していたから生じたと言われている。なぜそのような運転手が雇われていたのかと言えば、バス会社がデフレで儲からず、まともな運転手を雇うことが出来ないバス会社が増えていったからであった。
もしもデフレさえ無ければ、バス会社は十分な給料を用意でき、結果、多くの人々が運転手を希望し、不適格な運転手は早晩排除されていったはずなのだ。

【シャープ身売り問題(日本メーカーの衰退問題)】 より経済に直結する問題に着目するなら、最近では、シャープが台湾企業であるホンハイに買収されるという、日本国民としては複雑な心境にならざるを得ない事態が生じた。これもまた、デフレの帰結と言わざるを得ない。もしも日本がデフレにならず、成長し続けていたのなら、日本人はより多くの買い物をし続けた。結果、シャープの収益も確保され、「身売り」しなければならない程の事態には陥らなかったことは明白だ。

【東京一極集中・地方衰退問題】 一方で、東京一極集中の問題もまた、デフレが産み出した問題だ。もしも、デフレがなければ、あらゆる企業の業績が良質なものとなる。そうなれば、別に東京に進出しようとしなくても、地方として十分にビジネスが成立することとな…

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