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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成28年(2016)1月10日(日曜日)弐
         通算第4777号
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 黄奇帆(重慶市長)に金融界の注目集まる
  次期中央銀行総裁とみられた肖剛が株暴落で更迭
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 習近平がことし最初の視察地は重慶特別市だった。視察に陪席したのは黄奇帆市長だった。
重慶は全土がGDP失速に悩むおりに、GDP成長率11%を記録している。

 重慶はかつて習近平最大の政敵だった薄煕来が書記を務め、失脚後のリリーフをしばし張徳江が勤めたが、団派のライジングスター孫政才に替わった。
 この孫の下で重慶市長兼党委員会副書記が黄奇帆である。

 黄奇帆はもともと上海人脈に属するとされ、江蘇省紹興うまれ、1990年に上海の浦東開発プロジェクトで弁公室副主任に任ぜられ、以後18年間を上海の経済開発に尽くした。
 2001年に重慶副市長に転出し、当時の重慶書記は賀国強だったが、2010年から市長、党委員会副書記となり、中央政治局員でもある。

 薄護来騒ぎのおりは、副市長のひとり、王立軍が成都のアメリカ領事館へ亡命をもとめて逃げ込んだとき、タフな交渉人として説得に当たった。

 上海株式暴落、人民元崩落で中国経済は失速中。なかでも責任を取らされて、まもなく更迭の噂がでているのが「三会」のトップ肖剛である。
 肖剛は、次期中央銀行総裁とみられていたが、予期せぬ伏兵で出世を棒に振らされそう。
代わりに三会トップに就任しそうなのが、この黄奇帆というわけだ。

 「三会」とは証券、保険、銀行の監査を担当する機構で、証監会、銀監会、保監会のみっつを総称する。GDP11%達成の推進役を果たした黄奇帆に、この金融方面での辣腕を期待するのも中国共産党中枢にほかに人材がいないからだろう。
 しかし黄奇帆現在63才、第19回党大会で、政治局入りできるか、どうかは微妙な年齢でもある。

     ▽□○み□◎▽や□○△ざ□◇◎き▽□◇
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◆書評 ◎しょひょう ▼BOOKREVIEW ●書評 ▽
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 妖怪も幽霊も日本と中国では異なる信仰だが
  似ている妖怪や鬼神も多いのはアジアの華僑世界に共通

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相田洋『中国妖怪・鬼神図譜』(集広舎)
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 本書を手にして脳裏に浮かんだことが二つある。
 まず水木しげるの世界である。先ごろなくなった漫画家の水木しげるは幽霊、妖怪、魔界を描かせると天下一品。げげげの鬼太郎、目玉小僧、ネズミ男等々。
 鳥取県境港市には「水木しげるロード」があって、怪物、妖怪など百点余の彫刻が並んでいて壮観。観光客も必ず立ち寄る場所である。
近くには水木しげる記念館もあるという。
 その昔、評者は隠岐の島に後醍醐天皇の調べ物をしに行ったおり、帰りのフェリーが境港行きだったので、水木しげるロードを歩いた。
 水木は少年時代に出入りしていたお婆さんから妖怪と地獄の話を聞かされ、なかには中国の幽霊など長崎を通じて江戸末期に入ってきた書物の影響があったという。
 ――なるほど中国の妖怪の影響もうけているのか。

 ついで思い浮かんだのは中国華南で評者がじっさいに目撃した奇妙な情景だった。
いま若者が大きなぬいぐるみを抱えるように、大きな道教の神様の模型を肩から赤ん坊をかかえるように運んでいる一群のツアー客があった。
評者はそれを厦門空港で目撃したのだが、福建省から広東省に拡がる?祖信仰、そのゆかりの日にそれぞれの神をかかえて、飛行機は一人分、別途料金を支払い、巡礼に行くという奇妙な集団だった。
それも夥しい数の人が飛行機に乗り込むのである。
 ?祖は海の神、航海の安全を祈る中国版ネプチューンだが、海外へでた華僑の源流、その大方が客家としても知られるが、海外雄飛の守り神である?祖を祀る。かれらが流れ着いた先、フィリピン、マレーシア、ベトナム、タイ、シンガポール、インドネシアにも普遍的に祀られている。

 前置きが長くなった。
 本書は中国の妖怪、鬼神を研究してきた相田洋・福岡教育大学名誉教授の研究成果を纏めた、いってみれば中国の妖怪事典でもある。
「神明」「鬼」「精怪」「方術」などにカテゴリーが別けられ、「玉皇大帝」から「財神」「竈神」など中国の輸入本に掲載された絵解き、解説とともに詳細な説明がある。
 「?祖」は十番目に入っていた。
 相田氏の解説によれば、?祖は「天后」「天妃」「林夫人」「天上聖母」「天后娘娘」などとも呼ばれ、実際のモデルがいて、林家の娘。旧暦3月23日が?祖の誕生日なので、アジア一帯から福建省甫田県媚州にある本山へ、すなわち「?祖像の分身(分香という)を祖廟に里帰りさせる」
 なるほど、そういう由来があったのか、目撃した信者らは分身像を廟へ運ぼうとしていたのだ。一応、当時も団体を率いるおばさんに説明を聞いて、そんなところだろうと想像はしていたが、福建語はよく分からない。
 「各地の進香団(参詣団)が、媚州目指して多数集結する」のだという。そして本山にあたる?祖廟には主神を祀る傍らにたいがいが千里眼、順風耳の弐待神が祀られている。
 華南のあちこちで、そうした廟の構造をみてきたが、相田教授の研究では、「これらは明代からのようで、『封神演義』に見え」るという。
 本書はほかにも山のように中国の妖怪や鬼神が網羅され、図譜とともに説明がなされている。

(註 『?祖』の「?」は女扁。媚州の『媚』はさんずい)

       ○み□▽や□△ざ◇◎き□◇
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 読者の声 どくしゃのこえ  REASERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)中国経済の回復策は非常に簡単です。人民元の他の主要通貨に対する為替レートを30%下げれば、中国企業の輸出競争力が回復します。
ただし、その結果、中国での物価が急上昇し、中国と輸出で競合する国々の経済に打撃を与えますが、もう一つ大きな問題があります。
中国の不動産投機の資金のかなりの部分が、香港の金融機関からの香港ドル借り入れで賄われていることです。
去年8月まで長期に亘って人民元の対ドル為替レートが上昇していたのでドルと連動している香港ドルで借り入れれば、人民元での支払い利息が低いか、場合によってはマイナスの利息となっていました。そこで、人民元安となると返済額は急上昇します。
その結果、中国の資産バブル崩壊が加速されるのに加え、香港の金融機関にも影響が出てきます。これが、中国政府および人民銀行が大幅な人民元安を受け入れることができない理由の一つではないかと推察いたしております。
この問題に対する解決策は、香港ドルを米ドルペグから人民元ペグに切り替えることです。そのためには、HSBC等の香港ドル発券銀行を説得する必要があります。それだけでも大変ですが、さらに、実施した場合香港ドルが急落して、それにつられて人民元も制御不能に急降下する蓋然性が高いと考えます。さらに、香港の金融機関の資産が大きく毀損し、倒産するものが続々とでてくることでしょう。以上は貴誌通算第4776号のタイトルにある「たとえ香港の不動産が10%暴落しようとも、特別なことではない――香港最大財閥の李嘉誠が年次総会で大胆な予測」とも符合します。
李嘉誠氏は随分控えめなことを言う人だなあと思います。

 さて、イランによるホルムズ海峡封鎖ですが、今までのところイランがサウジに抑制的な対応をしており、さらにサウジ側の対応がエスカレートして、これなら、イランが封鎖しても仕方がないと諸国に思われ対イラン経済制裁が起きない状況を待っているとも見えます。
具体的には、イランとイラク以外のすべての湾岸諸国が明確にサウジ側に立ち、さらにイランないしシーア派に対する本格的な武力攻撃が起きた場合です。例えば、イエメンのイラン大使館のように実質的に機能していない大使館ではない大使館、たとえば在日イラン大使館、が攻撃されるとか、イラクにあるシーア派の聖地を攻撃して犯人がイランを含むシーア派への攻撃であると宣言し、サウジがその行動を支持するとか。
 外面的にはともかく内心はホルムズ海峡封鎖が実行されることを期待しているものが多い現状です。
何が起きても不思議ではありません。
  (ST生、千葉)

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(休刊のお知らせ)台湾総統選挙取材のため、小誌は1月14日から17日が休刊です。
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宮崎正弘の新刊案内  http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
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宮崎正弘のロングセラー 
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『日本が在日米軍を買収し、第七艦隊を吸収・合併する日』(ビジネス社)
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<宮崎正弘の対談シリーズ>
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宮崎正弘 v 渡邊哲也 『激動する世界経済!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 室谷克実 『日本に惨敗し ついに終わる中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 小川榮太郎 『保守の原点』(海竜社。1620円)
宮崎正弘 v 室谷克実 『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美 『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 石平 『2015年 中国の真実』(ワック、シリーズ第五弾)
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宮崎正弘 v 西部遭 『日米安保五十年』(海竜社)
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