4月18日、ワシントンで開かれていたG20財務省・中央銀行総裁会議が閉幕した。共同宣言では、IMF(国際通貨基金)につき新興国の発言権を高める改革を実現するよう、米国に「強く促す」ことが明記された。その背景にはアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立の正当化があるが、流れとしては、戦後の国際金融を仕切ってきた米国の衰退がある。
AIIBの設立に関し、維新の党代表の江田憲司氏などは、「日本が参加しないのは外交的敗北だ」と強い口調で言っていたが、それは外交を知らない「無知さ」をさらけ出すものである。
国際連合にしろGATTやIMF,世界銀行にしろ、米国は真珠湾攻撃の2年も前から、「如何に戦争に参画し、それに勝利した後の国際政治の覇権をイギリスから奪い、仕切っていくか」を入念に討議した。
その事前シュミレーションにもとづいて米国はIMFや世銀を設立した。
また、先の大戦で同盟国であった米ソが戦後に東西冷戦となったのは、朝鮮戦争の他に、スターリンがIMFなどへの参加を拒んだからという指摘がある。それは国際金融面でのアメリカの世界的覇権を認めないことを意味し、アメリカは怒って東西冷戦に走ったという。
そうした歴史を知れば、同盟国であり、それをさらに強化しようとする日本は、米国と同一歩調をとるのが賢明で、米国の寝首をかくようなことはしない方が良い。実際、AIIBに参加しない主要国は日米の2ヶ国だけであるから、同一歩調をとることで、アメリカにとっての日本の重要性はさらに高まるのである。
一方で、AIIBの設立は、戦後の国際金融を一元的に仕切ってきた米国の衰退を表わす。その意味で画期的な出来事だが、歴史的には好ましいことである。民間の銀行を見ても、複数の銀行のあった方が競争が生じ、融資を受ける側にとっては好ましいからである。
日本はAIIBに入らなくとも、アジア開発銀行を実質的に仕切っており、そこからの融資が可能である。
また、同じ途上国の開発でも、技術力と誠意で勝負できる国である。
つまり中国の仕切りの中に入らずとも、対等以上の立場で、アジアの特殊性や自立のために資金と技術を出せるのである。
そのことに自信をもって、AIIBを牽制しつつ、IMFや世銀、アジア開銀の改革に取り組むべきと考える。
ちなみに最近のアメリカは、キューバとの国交回復やイランとの協議、逆にイスラエル首相には強く苦言を呈するなど、「アメリカは変わりつつある。それも良い方向に」という感想である。かってチャーチルは「アメリカは一通りの過ちを犯す。
しかし、最後は適切な方向に進路をとる」と言っていた。そのことに期待したい。
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国際連合にしろGATTやIMF,世界銀行にしろ、米国は真珠湾攻撃の2年も前から、「如何に戦争に参画し、それに勝利した後の国際政治の覇権をイギリスから奪い、仕切っていくか」を入念に討議した。
その事前シュミレーションにもとづいて米国はIMFや世銀を設立した。
また、先の大戦で同盟国であった米ソが戦後に東西冷戦となったのは、朝鮮戦争の他に、スターリンがIMFなどへの参加を拒んだからという指摘がある。それは国際金融面でのアメリカの世界的覇権を認めないことを意味し、アメリカは怒って東西冷戦に走ったという。
そうした歴史を知れば、同盟国であり、それをさらに強化しようとする日本は、米国と同一歩調をとるのが賢明で、米国の寝首をかくようなことはしない方が良い。実際、AIIBに参加しない主要国は日米の2ヶ国だけであるから、同一歩調をとることで、アメリカにとっての日本の重要性はさらに高まるのである。
一方で、AIIBの設立は、戦後の国際金融を一元的に仕切ってきた米国の衰退を表わす。その意味で画期的な出来事だが、歴史的には好ましいことである。民間の銀行を見ても、複数の銀行のあった方が競争が生じ、融資を受ける側にとっては好ましいからである。
日本はAIIBに入らなくとも、アジア開発銀行を実質的に仕切っており、そこからの融資が可能である。
また、同じ途上国の開発でも、技術力と誠意で勝負できる国である。
つまり中国の仕切りの中に入らずとも、対等以上の立場で、アジアの特殊性や自立のために資金と技術を出せるのである。
そのことに自信をもって、AIIBを牽制しつつ、IMFや世銀、アジア開銀の改革に取り組むべきと考える。
ちなみに最近のアメリカは、キューバとの国交回復やイランとの協議、逆にイスラエル首相には強く苦言を呈するなど、「アメリカは変わりつつある。それも良い方向に」という感想である。かってチャーチルは「アメリカは一通りの過ちを犯す。
しかし、最後は適切な方向に進路をとる」と言っていた。そのことに期待したい。
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